えっ!円高が不況の原因!?なぜ円高株安になるのかをまとめました!
こんにちは!
彩春館学園、マネー研究部(仮)部長の芹沢です。
2015年は、中国人の爆買いが話題になりました。
なぜ中国人は日本に来て爆買いしてたのでしょうか?
その理由の一つが、中国の人民元に対して日本の円が安かったことです。
※2016年4月現在では円高元安が進んでいる。
そして、なんと!日本もわざと円安に持って行ってるようです。
なぜそんなことをしているのでしょうか。
実は日本円が高くなることが、不況の原因となっているからなのです。
これは一体、どういうことなのでしょうか?
今回はそんな話を「円高円安とはなんぞや?」という部分からご案内しますね!
この記事に書いてあること
円安になるとハンバーガーが高くなり輸出が好調になる
どちらでしょうか?
「え?これは円が安くなってるんじゃないの?」
よく間違われますが、円の価値がドルに対して高くなっているのでこれを、『円高ドル安』と言うのです。
例えば1ドルのハンバーガーがあったとします。
今まで、これを買うのには110円必要だったのに、円高になると100円で買えるようになるということなのです。
同じように、ハワイ旅行や輸入品が安くなり円高になると消費者にとっていいことのように感じられます。
反対に、円に対してドルが高くなると『ドル高円安』です。
円安になると、ハンバーガーやハワイ旅行が高くなります。
また、外貨を買わないで円を持ったままでいると、相対的には資産価値を下げているということになるのです。
「貯金はノーリスクだから安心っ・・・!」
実はそんなことなく、円安の状況下では寝ている間もどんどんお金が減っています。
しかし、円安も悪いことばかりではありません。
円安になると輸出が好調になります。
例えば販売価格2万ドルでアメリカに車を輸出するとします。
この時、1ドル150円であれば300万円、1ドル100円の場合は200万円です。
円安時のほうが、儲かっているのがわかりますね。
※実際には為替予約や関税が含まれるので、ここまで単純ではありません。
どこからが円高?円安?
このような基準はありません。
ある地点を基準にして円高が進んだ、円安になったという使い方をします。
商品と同じで人気のある通貨は高くなる
なぜ通貨が高くなったり安くなったりするのでしょうか?
これは需給の問題です。
需要が多ければ高くなり、少なければ安くなります。
例えば、アイドルのコンサートチケットが大人気で売り切れになったとしますね。
このような状況では、少しくらい高くてもチケットを手に入れようとする人が出てきます。
このような感じで、通貨も希少性が高くなると価値が上昇します。
一方で、円が市場に出回り手に入りやすい状況だと、価値が下がるのです。
また、円やドルなどの異なる通貨を交換(売買)する場を外国為替市場といいます。
市場と呼んでますが、築地市場など特定の場所で取引を行うわけではありません。
銀行や証券会社などの金融機関が、資金を増やすために価値の高い通貨に交換して差額の利益を稼いでいるのです。
多くの取引は電話や電子機器を通じて行われています。
それでは、どのような理由で人気になるのでしょうか?
その国の経済状態、また未来の状態を予想して買ったり売ったりすることで、通貨の高い、低いが決まります。
「どの国の通貨が強いか様々な材料を元に予想されている・・・」
これはつまり、世界中で競馬の予想が行われているようなものなのです!
ちなみに、日本円も人気です。
「え?日本円が!?日本の経済状態ってあまりよくなさそうだけど・・・」
こう思われるかもしれませんが、日本円の場合は別の要因です。
日本円=安全資産
例えば身近なものでは、リスクがほぼゼロに近い預貯金などのことです。
日本というのは世界的に見ても、大変治安のよい国と言えます。
反対に、戦争や紛争などが起きるような国の場合、たちまち通貨の価値が落ちてしまうので安全資産とは呼べません。
その他には、スイスフランなども安全資産と呼ばれています。
最近、基軸通貨であるドルは安全資産としての地位を失っているようです。
こんな時に日本円は変動している・・・
- 1,輸出
- 輸出が好調だと円高になります。
例えば、トヨタのプリウスがアメリカでバカ売れしたとします。
当然、トヨタは売り上げを米ドルで受け取ることになりますね。その際、給与や下請けなどの支払いに日本円が必要なので、米ドルを日本円に替える必要があります。
これは、米ドルは要らない、日本円が要る!という流れなので円高要因となるのです。 - 2,金利
- 日本の普通預金金利が0.01%だとして、アメリカがの金利が1%(為替手数料は考えない)でしたら、ドル預金する人が増えます。
日本の金利が高いと円高要因となるのです。 - 3,財政
- 「日本はたくさん国債を発行して、お金をちゃんと返せるのだろうか?」という不安感が広がれば、日本の企業に投資したり国債を買う人が減ってしまいますので、円安要因となります。
円と株価は比例していそうですが、ここ数年では円高になると株安になる現象が起きています。
現在は円高株安トレンド
そもそも株安とはどういう意味でしょうか?
株価というのは需要がある、つまり株を欲しいという人が多ければ株価が高くなります。
反対に投資家が株を売りたいとなれば、株価が下がるので株安というのです。
③の2005年から2014年までは円安=株高ですが、②の1997年から2005年までの期間は、円安=株安という関係であることがわかりますね。
円高株安になる理由は輸出と外国人投資家
それではなぜ円高になると株安になるのでしょうか?
- 1,輸出が不調になる
- 日本の場合、輸入産業より輸出産業のほうが活発です。
ですので円高になると不調になります。
先ほどの車の例ですが、円安の方が儲かっているのがわかりますね。 - 2,外国人投資家が売るから
- 日本の株式市場を支えているのは、外国人投資家であると言っても過言ではありません。
彼らは自国通貨の価値が高いときに日本の株を買い、円高になれば株を売るので株安になります。
企業の株価が低くなるということは、企業の資産が減ったり、お金が借りにくくなって資金繰りが悪化します。
その結果、サラリーマンのお給料を下げられたりリストラされたりということが起きるのです。
株価が下がり続ければ最悪の場合、年金制度が破綻する可能性もあります。
(年金は積極的に株式投資しているからです。)
一方で、原材料を海外の輸入品に頼っている業種などは、円高のほうが儲かります。
これは円高によって、仕入れコストが下がることが要因です。
マイナス金利導入も円安に持っていくことが目的!?
財津→一般の銀行
芹沢→日本銀行
これは日本銀行に置いてたらだめだ~
たくさん貸すためには、今までよりも金利下げなきゃなぁ
こうすることで以下の様な流れが期待できます。
今までより多くのお金が市場に流れる→円の価値が下がる→投資家が円の値下がりを嫌いドルを買う→円安になる!
今のところ他の要因も絡み、円高株安の状況は変わらずの状況です。
現在は円高株安のトレンドなので、政府としてもなんとかして円安に持って行きたいのではないでしょうか。
以上です。
知ってた?
力で押すタイプの速球派通貨・・・(ゴクリ)