損保ジャパン日本興亜自動車保険の事故対応や評判についてまとめました
「損保ジャパン」はかつての「株式会社損害保険ジャパン」の略称で、現在の正式名称は「損害保険ジャパン日本興亜」です。
簡単に沿革を振り返ってみますと、母体となった「有限責任東京火災保険会社」は1887年(明治20年)創業、1911年に「日産火災」、1944年には東京火災を含む3社が合併して「安田火災海上保険」が設立され、2002年に安田火災海上保険と日産火災海上保険が合併して損保ジャパンが発足しました。
この損保ジャパンが2010年には日本興亜損害保険と合併して、NKSJホールディングスグループの「損害保険ジャパン日本興亜」ができあがったわけです。
この記事に書いてあること
特徴
損保ジャパン日本興亜は東京火災をはじめ、全部で9つの損保会社が母体となって現在に至っています。
つまりこれまでの経験とノウハウを全て継承しながら大きくなった企業で、歴史の浅い他の損保会社ではマネのできないサービスを提供できるという強みがあるのです。
その1つは、大手~中堅の各損保会社がこれまで築き上げてきた質の高い代理店の数々です。
ダイレクト型保険と比べるとどうしても保険料が高くなりがちな代理店型保険ですが、その分対面による丁寧な対応で顧客の安心感や信頼性を勝ち得てきた実績があります。
実際、損保ジャパンが提供する自動車保険「THEクルマの保険」では、保険料や商品の充実度といった項目で他社に見劣りするものの、事故対応力や交渉力、顧客への対応などに関しては代理店ならではの実力で非常に評価が高いという特徴があります。
また「老舗=伝統的でやり方が古い」と思われるかもしれませんが、損保ジャパンはむしろ時代のニーズを素早く察知して先進のサービスを提供しているという点も特徴的です。
事故対応の評判
代理店を中間に置く代理店型自動車保険は、どうしてもその分だけダイレクト型と比べて保険料が高くなりがちであり、この点は損保ジャパン自動車保険でも避けられないことです。
しかし利用者の口コミでは、「ダイレクト型と比べると保険料は高めでも、事故対応力を考慮すればこの金額は妥当」といった評価が多く、それだけ事故対応には確かな実績があります。
中でも目立ったのは、「過失割合が10:0だったのにきちんと対応してくれた」という口コミで、実際、他の自動車保険ではまず見られないサービスです。
というのも、契約者の過失割合が0の場合保険は必要とならないため、原則として保険会社が事故やその示談交渉に立ち入ることはないからです。
しかしいくらこちらの過失割合が0だと分かっていても、専門家でもないのに実際に相手と示談交渉ができる一般人はまずいませんよね。
他社の自動車保険だとこんな場合に困ってしまうのですが、損保ジャパンの場合は「今回のケースはウチに関係ないから」と突っぱねることなく、きちんと今後のスケジュールや示談交渉のアドバイスを行ってくれるのです。
また他の自動車保険の場合、事故受け付け自体は24時間365日無休で行ってくれるものの、それが20時以降であれば初期対応は翌日、更に休日ならそれより早い時間に閉めてしまうことが多いものです。
その点、損保ジャパンの「THEクルマの保険」では土日祝日を含めて事故受付と、それに伴う初期対応をしてくれます。
事故を起こして不安を抱えたまま一夜を過ごすというのはかなりのストレスですから、何時であってもその場ですぐに対応してくれる損保ジャパンの事故対応は、非常に心強く感じるはずです。
その他、「対応が親切で丁寧」「事故処理も保険金の支払いも迅速」「こまめに連絡をくれた」など、損保会社の老舗としてこれまで培ってきたノウハウを最大限に活かした対応と、代理店の強みである対面式による安心感・信頼性が、高く評価されています。
補償内容
損保ジャパンの「THEクルマの保険」では、
- 対人賠償保険
- 対物賠償保険
- 人身傷害保険
の3つを基本補償とし、これに、
- 無保険車障害特約
- 車両無過失事故特約
- 他車運転特約
- 安心更新サポート特約
の4つの特約が自動付帯されます。
後は自分で必要と思える特約をチョイスしていくわけですが、特に損保ジャパン特有の魅力的な特約としては、「人身傷害入院時諸費用特約」と「ロードアシスタンス運搬後諸費用特約」の2つが挙げられます。
人身傷害入院時諸費用特約
「人身傷害入院時諸費用特約」とは、事故による入院によって必要となる、家事や介護ヘルパー、ペットの預け入れにかかる費用、また退院時にかかる諸費用を補償する特約です。
入院費用に対する補償は勿論必要ですが、意外にこれら入院に伴う諸費用もバカにならない金額になるうえ見過ごされがちですから、ここを補償してくれる特約はいざという時に頼りになります。
ロードアシスタンス運搬後諸費用特約
もう1つの「ロードアシスタンス運搬後諸費用特約」は、契約車が走行不能となってレッカー移動された後に必要となる宿泊費用や目的地までの旅費、代車費用を補償する特約です。
これは他の自動車保険でも扱っている一般的なロードサービスと同じなのですが、ポイントは車両保険に加入しなくても付帯できるというところです。
他社では大抵車両保険に加入した場合にのみ付帯可能となっていることが多いのですが、人によっては車両保険は要らないけれどロードサービス後の諸費用補償は付けておきたいということもありますよね。
損保ジャパンではこのようなケースも考慮して、これらの補償を車両保険と切り分けて提供しているわけです。
ちなみにTHEクルマの保険で自動付帯となっているロードサービスでは、15万円分までのレッカー移動(損保ジャパン指定工場までなら距離無制限)、10Lまでガソリン無料お届け(年1回まで)、バッテリー上がりなどのトラブル応急処置(30分まで無料)が提供されます。
保険料
既に何度か触れましたが、損保ジャパンは代理店型自動車保険であり中間マージンが発生するため、直接保険会社とやり取りするダイレクト型自動車保険と比べるとどうしても保険料が高くなってしまいます。
ダイレクト型自動車保険の大手として知られる某自動車保険と比べてみると、ざっと見積もって年間保険料に4万5000円以上の差額が出てしまうとのことで、とにかく保険料の安さを追求したい人にとってはあまり魅力的とはいえないかもしれません。
しかしTHEクルマの保険でも幾つか保険料割引制度が用意されているため、うまく組み合わせればかなりの程度保険料を抑えることが可能です。
例えば契約ドライバーがゴールド免許であれば最大12%割引、契約運転者を本人限定にすれば約7%割引、ハイブリッド車や電気自動車などのエコカーであれば3%割引となります。
他にも2台目以降の自動車に関しては台数に応じて保険料が割引になる「ノンフリート多数割引」や、7等級から始めることのできる「セカンドカー割引」が適用されます。
まとめ
既に口コミでも紹介したように、「いざという時の事故対応力やサービスの充実を考慮に入れれば多少保険料が高くても妥当と評価できる」というのが、損害保険ジャパン日本興亜の大きな特徴です。
また、長年培ってきた損保ノウハウと信頼性の高い代理店を置くことで、いざという時に強い味方になってくれるという安心感がありますね。
「形だけ保険をつけておく」というのではなく、「本当に頼れる自動車保険を味方につけておきたい」という人にはピッタリの自動車保険といえるでしょう。