やりたいことが見つからない原因と解決策
子供のころは誰しもが将来の自分像を想像して夢や希望に満ち溢れたことだと思います。
私の場合は、高校生ぐらいまでは将来あれがやりたい、これがやりたい、とたくさんやりたいことや憧れていた夢などがありました。
ところが大学生になり大人になり、子供のころ思い描いていた「将来」が何年も何年も何年も先の「遠い未来」のことではなく、数年、あるいは数か月先の「限りなく近い未来」のことを示しだすようになってからは、だんだんと本来やりたかったことや夢や希望が霞んでいったのです。
やりたいことや挑戦してみたいことが全くないわけではないんです。
ただ、30代になった今、やりたいこと云々の前に目の前にたくさん山積みになっている問題などに目が行き過ぎて、自分のやりたいことや夢は後回しになったり、やりたいことを見つけたとしてもそれを今から叶えるには非現実的すぎる気がして、金銭面でも時間の面でも不安なのです。
とはいえ、毎日をただ何となくやルーティンワークからはみださないような単調な生活を淡々と送るのではなく、何かひとつ、自分の楽しみややりたいことや人生の目標を見つけて日々精進することを忘れてはいけません。
「Life is short」
人生は大変短く、限られた時間の中でしか私たちは生きられません。
どうせ送るなら密度の高い、濃い人生を送ったほうが生きる意味があるような気がしませんか?
やりたいことが見つからない原因
小さなころはたくさんやりたいこと、夢があったはずなのに、大きくなるにつれて夢を見ることがなくなってきました。
なぜ、人は大人になるにつれてやりたいことや夢を見つけにくくなってしまうのでしょうか。
それにはこんな理由があります。
年を重ねるにつれて、「現実」というものを身に染みて感じることが多くなりますよね。
中学生や高校生ぐらいまでは校内で1、2位を争う優秀な成績だった人でも、大学生になり全国から集まる学生たちと比べると案外たいしたことなかった。
学生時代はかわいい!かっこいい!と周りからちやほやされて引く手あまただったのに、自分から好きになった相手とはどうも恋がうまくいかない。
前の会社では仕事もバリバリできて上司からもいつも褒められていたのに、転職した途端に仕事がうまくいかない。
大切な人に不幸があった。
自分の人生を左右するような重大事件が起こった。
…など、私たちはこのように大人になるにつれて常に壁に当たりながら「身の程を知る」ようになってしまうのです。
子供のころは学校の先生や周りの大人たちから「夢は大きく持て!」だとか「自分の努力次第で夢はかなうんだよ!」なんて言われ、希望で胸を膨らませることができますが、大人になり様々な紆余曲折を経験していくことで、少しずつ現実を知り、幻滅していきます。
現実を知り幻滅するということは、「現在(今)に対して過度な期待をしないようになる」ということです。
どうせ○○をしてもうまくいきっこない、たぶん○○をしても失敗する確率のほうが高い、などと、無邪気な子供たちに比べると私たち大人は打算的に物事を考えがちです。
打算的に考えるというところには、必ず「諦め」や「放棄」、「言い訳」や「怠慢」が存在するのです。
どうせ自分には無理だ、と、やりたいことを見つける以前にそうやって自分を「あきらめて」います。
やってみたいことはあるけど時間がないし、と、時間をなんとか工夫して作って挑戦してみる前にすでに「やらない言い訳」を並べています。
このように、常に「諦め」や「言い訳」が頭の中に住み着いてしまっているため、やりたいことを見つけようとすら思わないのです。
自分の知らない分野のことに出会うと、なんでそうなるの?もっと知りたい!と興味が湧いてくるというのが人の心理ですが、新しい物事に出会っても「へー」と通りすがりで終わってしまい、興味、関心すらわかない、という人もいます。
この場合も、どこかに、
- 諦め
- 放棄
- 言い訳
- 怠慢
などが心に巣くっているはずです。
やりたいことを見つける必要性
特にやりたいことや挑戦してみたいことがなくても、人は生きていけます。
水と空気と食料と雨風をしのぐ屋根、寒さから身を守る毛布ぐらいがあれば、人は生きていけます。
ただ、人の一生は平均してだいたい80年ほどです。
男女の差や人種や国別に多少の差はありますが、ざっくり言って人の一生は約80年。
現代ではそのうちの約20年ほどは、私たちは両親や祖父母など、家族に守られて過ごします。
そして成人になり独り立ちすると、そのあとの人生は単純計算で60年ほど残っています。
親の保護の下では、あれをしてはいけない、これをしてはいけないと、さまざまな決まり事にしばられて生きてきたはずですが、成人し独り立ちした後は誰にも行動を制限されることなく、何をしようがどのような生き方をしようが完全にあなたの自由です。
人の一生は親元で守られてすごす約20年間よりも、その後の60年間のほうが圧倒的に長いのです。
このときにやりたいことがある人や挑戦してみたいことが次々に浮かんでくるようなハングリー精神やバイタリティにあふれたような人はとても密度の濃い充実した人生を送ることができるのですが、もしやりたいことが特にないまま目的もなく毎日を過ごしている人は常に退屈な人生を送ってしまうことになるかもしれません。
人は、何か達成したい目標や目的があると、それに向かって猛突進できる生き物です。
目的や目標に向かって努力している人は、みんなキラキラしています。
やりたいことがある、という人は、みんな前向きで楽しそうな人ばかりです。
生活にもメリハリが出て、やりたいこと以外の関係のない場面でも、案外何でもうまくいくようになったりと物事や状況が好転しやすかったりします。
ポジティブなオーラをまとう人のところには、ポジティブな人や物が集まってきます。
逆に、負のオーラをまとう人のところには良い人や物は集まってきません。
どうせ生きていくなら、面白くない、つまらない日々を淡々と生きていくよりも刺激的で退屈しない日々を送りたいとは思いませんか?
そういった意味でも「やりたいこと」は絶対に見つけたほうがいいのです。
やりたいことを見つけるには?
「やりたいことを見つけなければ!」
「何もやりたいことが見つからない!」
と焦る必要はありません。
やりたいことがない、といった人でも、たいていの人は「○○がほしい」であるとか「○○が食べたい」であるとか、物欲や食欲、また睡眠欲などの欲求は持っています。
まずはその自分の欲求をひとつずつ満たしていくところから始めてみましょう。
欲望に忠実になると、人はもっともっと!と更に求めるようになってきます(俗にいう「欲が出る」ということ)。
やりたいことが見つからない原因である「諦め」や「放棄」の中には、「無欲である」ことや「無気力である」ということも含まれます。
まずは「自分の欲望に忠実になることに素直になる」ところからはじめるのです。
つまり、「自分の欲求や欲望を開放してやる」ということです。
欲望や欲求を開放しろといっても、犯罪まがいのことは絶対にしてはいけません。
人に迷惑をかける行為ももちろんいけません。
ただ、「○○を買いたい!」だとか「○○が食べてみたい!」というような人に迷惑をかけないようなことであるなら、その欲求は抑える必要はありません。
自分が本当に思うこと、心の奥底で本当に自分が望んでいるものは何なのか、自分の内なる声に耳を傾けてみてください。
それができるようになってくると、おそらく今まで「無欲」だった人も次々とあれよこれよとしたいこと、ほしいもの、行きたいところ、食べたいモノ、などが出てくるようになるかと思います。
そうなればしめたもので、おのずと自分が興味惹かれるもの、やってみたいこと、というのが出てくるようになるのです。
今はまだその段階にいない、という人でも「やりたいことが見つからない!」と嘆き焦る必要はありません。
やりたいことを何か見つけなければと焦るということは、あなたはまだ「諦めてはいない」ということ。
あなたの中に、ハングリー精神やバイタリティがある!ということ。
ゆっくり時間をかけて探っていけば、時間がかかってもやりたい事は見つかります。
自己分析
どうしてもやりたいことが見つからない!という人は、自分のことを分析してみましょう。
真っ白な紙に、自分の好きなものや好きなこと、興味が(過去)あったものや興味がありそうなもの、楽しいこと、今まででうれしかった出来事、どんな人になりたいか、などをどんどん書き連ねていきます。
そして、その中から自分の人生死ぬまでには一度は経験しておきたいな、自分にとって必要そうだな、というものをいくつかピックアップしてみましょう。
すると、おのずと自分に必要な物、やりたいことが見えてくるのです。
そうやって自分を少しずつ探っていくことも、やりたいことを見つける近道になるのです。
何でもいいのです、子供のころに周りの大人から言われたような大きな夢でなくても、資格を取ってみたい、家族と旅行に行きたい、自転車で日本一周をしてみたい、ペットを飼ってみたい、新しくできたお店に行ってみたい、何でも構いません。
やりたいことを見つけることは、そんなに難しいことではありませんよ。
まとめ
現代日本人のほとんどの人は、毎日あわただしい生活を送っていることでしょう。
仕事で疲れて自己分析している余裕も時間もない、何もしたくない!という人もいるでしょう。
もちろん心身ともに憔悴しきっているときは、何もしないで歩みを止め、休息をとることも大事です。
ただ、いつも「休息」状態でいると、楽しい、面白い、もっとやりたい、もっと行きたい、などの感情をどこかに置き忘れ、自分の心の声が聞こえなくなってしまうことがあります。
ぼーっとしてただ毎日を送るよりも、何か目的があってそれに向かって突き進むほうが、絶対に大変ではありますが、絶対に楽しいに決まっています。
やりたいことがあれば、生活にハリが出ます。
楽しいんです。
面白いんです。
刺激的なんです。
何かひとつ、やりたいこと、見つかるといいですね。