新紙幣はいつからか?2000円札は消滅?
2019年4月9日に、PayPay(ペイペイ)祭りなど、何かとキャッシュレスが話題となっているこの時期に「お札が新しくなる」と発表がありました。
この記事に書いてあること
発表された内容について
今回発表されたのは、
- お札(1,000円札・5,000円札・10,000円札)のデザインが5年後に変わる
- 500円硬貨が2年後に2色構造になる
ということです。
お札だけでなく、500円玉も変更となるんですね。
これは、偽造防止のためだそうです。
さらに、新紙幣のデザインついても発表がありました。
- 1,000円札:北里柴三郎・富嶽三十六景
- 5,000円札:津田梅子・フジ(藤)
- 10,000円札:渋沢栄一・東京駅(丸の内駅舎)
「あれ?2,000円札がない!」
「渋沢さんって誰?」
・・・なんだか気になることがたくさんあります!
そこで、新しい紙幣について調べてみました。
どうしてデザイン変更するの?
500円硬貨は偽造防止のために変更されるというのはわかりますが(遅すぎるくらいですよね)、お札に関してはどうして今、変更するのでしょうか?
公式な見解では、お札も「デザインの変更はあくまで偽造を防ぐ観点から行うもので経済対策ではない。経済効果については試算していない。」ということらしいです。
しかし、経済効果を期待する人も多いのではないでしょうか。
実際紙幣が変更になると、ATMや自動販売機などを新紙幣も対応できるようにしないといけないため、多少の経済効果も見込まれるでしょう。
お札に描かれている人ってどんな人?
今回新しくお札に描かれることになった人について調べてみました。
●注意●
新紙幣の図柄は見本です。
細部については変更される可能性があります。
1000円札:北里柴三郎(きたさと しばさぶろう)
1,000円札のデザイン
- 表面:北里 柴三郎
- 裏面:富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」
北里 柴三郎(1853~1931)は、医学者・細菌学者です。
- 世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功
- 破傷風血清療法を確立
- ペスト菌を発見
- 私立伝染病研究所、私立北里研究所を創立
- 北里大学学祖
- 慶應義塾大学医学部創立者・初代学科長
- 慶應義塾大学病院初代病院長
- 日本医師会創立者・初代会長
富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」
江戸時代後期の浮世絵師葛飾北斎の代表作です。
5000円札:津田梅子(つだ うめこ)
5,000円札のデザイン
- 表面:津田梅子
- 裏面:フジ(藤)
津田 梅子(1864~1929)は、日本女子教育の先駆者です。
- 岩倉使節団に随行した最初の女子留学生の一人
- 女子英学塾(現 津田塾大学)創立
フジ(藤)
日本産の「フジ」は古事記や万葉集にも登場する固有種です。
10000円札:渋沢栄一(しぶさわ えいいち)
10,000円札のデザイン
- 表面:渋沢栄一
- 裏面:東京駅(丸の内駅舎)
渋沢 栄一(1840~1931)は、実業家です。
- 第一国立銀行(現:みずほ銀行)
- 東京株式取引所(現:東京証券取引所)
- 東京商法会議所(現:東京商工会議所)
- 王子製紙(現:王子製紙・日本製紙)
- 田園都市(現:東京急行電鉄)
- 帝国ホテル
- 秩父鉄道
- 京阪電気鉄道
- 麒麟麦酒(現:キリンホールディングス)
- サッポロビール(現:サッポロホールディングス)
- 東洋紡績(現:東洋紡)
など500以上もの企業の設立等に関わったといわれる、教育・社会事業・民間外交にも尽力した人物です。
東京駅(丸の内駅舎)
東京駅(丸の内駅舎)は、1914年に辰野金吾設計で竣工された明治・大正期を代表する建築物の一つです。
「赤レンガ駅舎」として親しまれ、戦災で一部焼失するも2012年復原工事が完了しました。
現在、丸の内本屋は国の重要文化財に指定されています。
新紙幣に2,000円札が入ってない!とうとうなくなる?
新紙幣発表のニュースが流れたときに、疑問に思った方も多いのかもしれません。
「あれ?2,000円札は?」
私は、まったく、キレイさっぱり2,000円札の存在を忘れていました。
2000円札は2019年現在発行中ではあるものの、製造は中止されています。
2000円札が発行された背景については、さまざまな憶測がとびかっていますが、庶民の私たちが本当の理由を知ることはできないでしょう。
旧紙幣・旧500円玉・2000円札は使えなくなる?
新しい紙幣が発行されたあとも、旧紙幣・旧硬貨は同じように利用できますし、2000円札も使えます。
財務省のホームページにも、
現行の日本銀行券及び五百円貨幣は、新しい日本銀行券及び五百円貨幣が発行されたあとも、引き続き通用しますので、「現行の日本銀行券が使えなくなる」などを騙った詐欺行為(振り込め詐欺など)にご注意ください。
と記載があります。
スーパーマーケット等での利用は今でも旧紙幣を利用できますし、問題ないでしょう。
ただ、2004年に現在の紙幣に変更になったときも、しばらくは旧紙幣もATM・自動販売機で利用できましたが、徐序に利用できなくなりました。
機械相手に利用する場合は注意が必要です。
旧紙幣の価値(とっておくと価値が出る?)
2004年以前の紙幣が15年たった今、1つ前の旧紙幣は現在の紙幣とまったく同価値です。
ヤフオク(ネットオークション)では、1994年(25年ほど前)まで発行されていた500円札で1割増し、ピン札で2割増しくらいの値段で落札されているようです。
※ただしここから落札手数料(8.64%)が引かれるので利益は薄いです
つまり、最低でも25年以上保管、ピン札・連番などの条件がそろってある程度の価値が上がるのかもしれません。
しかし、現在の1,000円の価値と50年後の1,000円の価値が、同じである可能性が低いでしょう。
※50年前はアイスクリームが30円ほどでした
もしかしてサイズも変わるの?
お札のサイズは変わらず、
- 1,000円札:76×150mm
- 5,000円札:76×156mm
- 10,000円札:76×160mm
です。
おサイフを買い替える必要はなさそうですね。