人に認められたいは病気?承認欲求が危険な理由とは

こんにちは。
最近眠たくてしょうがない石原です。

私は幼稚園の時、母の日のプレゼントに自分の絵を転写したマグカップを幼稚園で作成しました。
母親が馬が好きだったので黒い馬をマグカップに描いたのですが、幼稚園の先生にも周りのみんなにも、そして母親にもその絵を自分が想像していた以上によく褒められうれしかったことを今でも鮮明に覚えています。

みなさんも、幼いころ何かをして周りの人に褒められてとてもうれしかった経験、ありませんか?

また、しつこくしつこく「おかあさん見て見て!」と何かを見せようとして「もうわかったからうるさいな。」なんて軽く怒られた経験がある人もいるかもしれません。

うちの2歳の息子も最近いろいろなことが自分で少しずつできるようになってきて、常に「ねえねえおかあさん!見て見て!」と毎日のように「僕を見てアピール」が激しいお年頃になりました。

承認欲求とは

自分以外の誰かに自分のことを褒められたい、自分のことをもっと知ってほしい、自分に一目置いてほしい(大事に扱ってほしい)、というような欲求のことを「承認欲求」と言います。

この承認欲求」は誰しもが持っていて当たり前の欲求であり、人に認められたい、ちゃんと自分のことを見てほしい、などを思うことは決して自己中心的な考えからくるものでもナルシシルトな思考からくるようなものなどではなく、人間として誰もがごくごく当たり前に持つ欲求のうちのひとつです。

ちなみに、うちの実家の6匹の犬たちも私が実家に帰る度にかわるがわる「ねえねえ私を見て!」「違うよ僕を見て!」「もっと僕に触って!」「撫でて!」「ほめて!」とまるで誰が私に一番かわいがられるか、競争するかのようにじゃれてきます。
犬にも承認欲求ってあるのかな?
もしかしたらあるのかもしれませんね。

認められたい人の心理

では、他人に認められたい、と思う人の心理にはどのようなものがあるのでしょうか。

承認欲求が強い人の深層心理には「人から認められたい」「人から一目置かれたい(自分を特別な存在として見てほしい)」「自分のことを理解してほしい」というような心理が働いていますが、特に承認欲求が強い人の中にはこのような特徴があります。

  • プライドが無駄に高い(学歴や職歴など、自分の属性・ステータスにこだわる)
  • 負けず嫌い(すぐ自分と他人とを比べたがり自分のほうが相手より優れていることにこだわる)
  • 自慢話や過去の武勇伝を語りたがる(自己顕示欲のかたまりで話もかなり盛ります!)
  • 自慢話だけでなく不幸自慢も多い(「でも私の時はもっとひどかったわよ?」なんて人の話を横取り!)
  • 目立ちたがり屋(とにかくチヤホヤされたい!自分が常に話の中心じゃないといや!)
  • 人のせいにしがち(私は悪くないのよ!)
  • 人に対するダメ出し、批判、おせっかいなアドバイスが多い(ちょっとおだまり!)
  • 自分が大好き(もう私以外愛せない!)
  • すぐ調子にのる癖に何かあるとすぐしょげる(わかりやすい)
  • 相手を試すようなマネをすることがある(その気はないくせに恋人にわざと別れ話を切り出してみるなど)

あなたの周りにも結構な確率で上記のような特徴を持った人いませんか?
結構たくさんいるのではないでしょうか。

私の周りにもたくさんいます。
正直ちょっと「面倒くさい」タイプですよね。

実はこのように承認欲求が強い人というのは、幼少期に愛情不足であったり、親から「○○をしないと××してあげないわよ!」だとか「テストで100点取ったらほしいもの買ってあげるわよ」などと「条件付き」で愛されて大きくなった人に多く、そういった人は決まって自尊心が低くなるのです。

自尊心(言い換えれば自己肯定)とは、「自分ってやっぱりスゴイな!」「自分っていつも頑張ってるよな!」「自分はみんなにとってなくてはならない存在なんだ!」と、自分で自分の存在価値を認め、大切に思う心のことです。

自分ではコントロールできない他者の承認

実は承認欲求には、自分で自分のことを認める「自己承認欲求」というものと、他人から認められる「他者承認欲求」というものがありますが、他人からの他者承認欲求というものは、自分に対する人からの評価に直結するため、自分ではコントロールすることはできません。

この「他社承認欲求」というものは、重症化してしまうと大変なことになってしまいます。

例えば、今ではどんな人でも当たり前のようにやっているSNSです。
FacebookやTwitter、最近ではInstagramが人気ですが、誰もが無料で自分のアカウントを作ることができ自由に好きな写真やコメントを投稿し友達や世界中の人に公開、配信することができますよね。

SNSを使って自分のことを発信することは、昨今では何も特別なことではなく、有名人でもなんでもないごくごく普通の一般の人も当たり前のように使用しています(もちろん私も使っています)。

遠く離れた家族や親戚、友人との近況報告などのためにたまに使用しているだけだという人も多いですが、毎日毎日SNSを更新することに生きがいを感じている人もいます。

そんな人の中には、「私にはこんなことが出来るのよ」「私にはこんなに素敵な彼氏(彼女)がいるのよ」「今日俺はこれだけの金額の○○を買った」「またハワイに行ってきました」などと単に「自慢」がしたいだけの人もいます。
単なる自慢というよりも、自慢話(これだけのことができる、こんなに高い物が買える自分)で自分の存在価値を見出そうとしているタイプです。

某おネェ系タレントの人が、実は以前このタイプだったのだとテレビの特集で本人が過去を振り返って語っていた番組がありました。
そのおネェ系タレントの人はとにかく高額なブランド物の靴、バッグ、小物類などを購入した写真をSNSに上げていたのだそう。

そして周りの人に「こんな高いものがポンポン買えちゃうなんてすごいですね!」と言われるのが心地よかったのだとか。
ところが現実では高額な買い物が続いたことで借金を繰り返し、せっかく購入したブランド品も写真を撮ってSNSにあげるとすぐ質屋で現金化し次にSNSにアップするためのブランド品の購入金額に充てたり借金の返済に充てたりと、散々だったそうです。

彼女(彼?)は幸運にも芸能人として活躍の場も増えていき、今現在では借金をすることもなくSNSに上げるためにブランド品を買いあさっては売り飛ばし…という一種の病的な行動もすることはなくなったそうですが、もし一般のサラリーマンや主婦、学生さんなどがこのおネェタレントさんのようなことをしたら破産してしまいます。

SNSで自分アピールをすることが悪いことだとは言いません。
楽しいことやうれしいことがあると誰だって人に言いたくなります。

私だってすごい掘り出し物を見つけた時とかずっとほしかった物をゲットしたときなんかはついついSNSに投稿したくなってしまいます。
ただ、SNSを通してもらう人からの「いいね!」などは、結構みんな適当に「いいね!」を押しているものです。

あまりその人の投稿を見ていなくてもとりあえず仲がいいからいいねボタンでも押しておくか、とりあえずこの先も付き合っていかなきゃいけないからいいね押しておくか、その程度のノリでとりあえずいいねボタンを押す人は多いでしょう。

他人から認められたい、もっと自分のことを特別視してほしい、という気持ちもわかりますが、SNSの他人からの評価に依存しすぎるのは少し危険ですよ。
必ずしもその「いいね!」がその人達の本気のいいね!とは限らないからです。

あなたの存在価値はSNSのいいね!ではとうていはかり切れないものなのです。

対処法

時として周りの人をうんざりさせたり困らせたり振り回したりする承認欲求が強い人。
承認欲求が強いかまってちゃんや、承認欲求が強くて自慢話ばかりで聞いているこちらがげんなりしてしまう人、このような人に対してどのような対処法をしていけばよいのでしょうか。

一番あたりさわりがないのは、適度に話を聞き流し相槌を適当にうち話を合わせておくことです。
承認欲求が強い人には相手に同調してほしたがるため、仮にその人が悩み相談などをしてきたとしてもその悩みに対してのアドバイスなどはハナから他人には求めていません。

とにかく自分の考えに同調してほしい、そして自分の話に対して肯定的な返事が返ってくることだけを期待しているため、「悩んでいる」と言っている割には全然悩んでいないのです。

もしその人が職場の人であったりすればなるべく波風を立てないほうが仕事にも支障が出ないので、このような場合には「適度に相槌をうつ、話を聞き流す。」のがベスト。
(もしあなたにその気があるのであれば、承認欲求が強い人の話にはトコトン乗ってあげる、褒めてあげる、ずっと話を聞いてあげる、という方法もあります。)

ただ、話を黙って聞くというのもなかなか大変な作業です。
他人の自尊心を満たすために貴重な時間を何時間も割くような人は、よっぽどのお人よしか暇人ぐらいしかいませんよね。
我慢にも限界があります。

このような場合にはもういっそその人と深く関わらないように少しずつ距離を置くか、家族など大切な人であればちゃんと言って気づかせてあげるという方法もあります。
ただ、本人に承認欲求が強すぎるということを面と向かって話したとしても喧嘩になるか、あるいは本人ですら承認欲求が何のことなのか自覚がない場合も多いため、なかなか話し合いも難しい面があります。

承認欲求が強くなってしまう原因には成長の過程で両親からもらう愛情のどこかに問題があったということが多いため、本当に根本から解決しようとすると親を巻き込んでの話合いが必要になってきたり場合によっては親子間に亀裂も入りかねないためリスクも伴います。

ですので、やはり一番無難なのは「適当に聞き流すこと」、そして「距離を置くこと」です。

もしあなたがご自身の承認欲求が強いことに自覚がありそれを少しでも治したいと思うのであれば、まず自分で自分のことを信じてあげてください。
あなたが自分で自分をもっと評価してあげる必要があるのです。
人からの評価は関係ありません。
気にしないでよいのです。

自分のことは結局は自分が一番よく知っているもの。
自分という一人の人間にもっと自信を持ってもよいのです。
自分自身を認めるという自己承認欲求は、トレーニング次第で改善することができます。

まとめ

承認欲求とは、人間なら誰しもがもって当たり前である感情、欲求です。
承認欲求の強さの度合いには個人差がありますが、幼いころかの両親からの愛情不足などが原因になっています。

だからと言って、すべてを親のせいばかりにしてはいけません。
成人して大人になったあなたは、自分で自分に責任を負う義務がある。
あなたに限らず、誰しもがそうです。

承認欲求が強いことは、別に恥ずかしいことでもなんでもありません。

ただ、承認欲求が強いことで周りの人から変な目で見られたり距離を置かれることも少なくありませんから、できれば自分で自分の承認欲求の強さに自覚し承認欲求をコントロールすることができればそれが一番良いですよね。

自分の承認欲求の強さで悩んでいる人がたくさん存在します。
同じように悩んでいる人の話を聞いてみたり、個人的に専門家に相談したりセラピーを受けてみるのもおすすめですよ。



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