これは安い!新大阪から博多の新幹線料金を格安にする方法

東京~新大阪間が東海道新幹線区間で最も需要の多い区間ですが、山陽新幹線区間で最も需要の多い区間が新大阪~博多間です。

JR博多駅がある福岡県福岡市は、九州最大の都市で、日本国内だけでなくアジア圏の外国人観光客に最も人気のある都市の一つです。

福岡最大の繁華街・天神とJR博多駅周辺を中心とした大都市圏は、理想的なコンパクトシティとしても有名で、空の玄関口・福岡空港と陸の玄関口・博多駅は、地下鉄で、2駅5分で結ばれており、さらに、博多駅から繁華街・天神まで地下鉄で3駅6分という好アクセスで、かなり便利な立地です。

今回は、新大阪から博多へお得に新幹線で行ける方法を徹底調査・解説していきますね。

ちなみに、今回、ご紹介する新大阪~博多間の新幹線料金については、飛行機との競争が以前から激しい路線であることも有名で、今でも激しい価格競争は継続しており、所用時間・料金ともに甲乙つけがたい状態となっています。

価格面で新幹線より優位なLCC・格安航空会社(ジェットスターとPeach)は、大阪・伊丹空港ではなく、関西国際空港の発着となっており、大阪の中心部からの移動の面では若干不利ではありますが、最安値でチケットを購入できれば、今回ご紹介する新幹線の最安値の半額程度で関西から福岡まで移動でき激安です。

ただし、LCCの最安値の航空チケットは、平日や閑散期限定、発売チケット数がかなり少ないなど、購入のハードルは、かなり高いといえます。

2,自由席、指定席、グリーン車の料金表

それでは、新大阪~博多間の新幹線の基本の料金表からご紹介します。

2-1,大人料金(大人料金の下に()で子供料金を入力)

まずは、定価の大人料金と子供料金からです。

大人料金(子供料金)
種類乗車券特急料金総額
自由席9,790円4,960円14,750円
(子供料金)4,890円2,480円7,370円
指定席(さくら・ひかり・こだま)9,790円5,490円15,280円
(子供料金)4,890円2,740円7,630円
指定席(のぞみ)9,790円5,810円15,600円
(子供料金)4,890円2,900円7,790円
グリーン車(さくら・ひかり・こだま)9,790円5,490円15,280円
(子供料金)4,890円2,740円7,630円
グリーン車(のぞみ)9,790円11,880円21,670円
(子供料金)4,890円9,240円14,130円

従来、東海道・山陽新幹線は、自由席・指定席・グリーン車の3つの料金体系のシンプルなものでしたが、1992年に超速達タイプのぞみ号が登場したことで、のぞみ号専用特急料金が設けられました。

具体的には、ひかり号・こだま号の新幹線特急料金に320円上乗せしたものとなっています(乗車券は同一料金)。

今回の新大阪~博多間では、JR九州の九州新幹線みずほ号とさくら号が乗り入れていますので、JR東海区間と比べると、新幹線の車両や種別にバラエティに富んでいることが大きな特徴の一つで、みずほ号・さくら号・こだま号はJR東海区間と比べると需要が少ないことから、半分の8両編成となっています。

料金面では、みずほ号はJR西日本・JR九州区間の超速達タイプとなっており、料金ものぞみ号と同一となっており、その他の新幹線と比べるとのぞみ号と同じく320円ほど特急料金が高くなっています。

一方、速達タイプのさくら号は、ひかり号・こだま号と同じ価格設定となっており、割引チケットの料金もひかり号・こだま号と同一となっています。

停車駅ものぞみ号・みずほ号よりは多いですが、速達タイプですので、以前のひかり号のようなイメージです。

JR西日本区間では、九州新幹線の乗り入れが始まったタイミングで、ひかり号が大きく減便されており、以前のひかり号の本数の大半が、さくら号に置き換えられて運行されています。

自由席に関しては、のぞみ号・みずほ号・さくら号・ひかり号・こだま号いずれも同一特急料金となっており、のぞみ号・みずほ号の自由席を利用する場合は、少しだけお得感が増します。

今回の区間のおすすめの新幹線と座席は、なんといっても、さくら号の普通車指定席です。

写真の通り(下写真の右側)、グリーン車と同じ2+2列の座席配置で、座席の幅もグリーン車の座席に匹敵するほどの横幅で、かなり快適です(ただし電源コンセントはN700A系の普通車と同じく窓側と車端部のみ設置)。

さくら号の車内画像
(JR西日本のホームページより)

そんな贅沢な座席にも関わらず、特急料金は、ひかり号・こだま号の新幹線指定席特急料金とまったく同じなので、本当に乗り得列車ですよ。

ただし、このことは普段から山陽・九州新幹線を利用する人の間では、かなり有名な話で、車両も8両しかなく、そのうち普通車指定席は、4両とグリーン車がある車両の半分の4.5両しかないため、早めに予約・購入をしておかないと当日には満席となっていることがよくありますので、注意が必要です。

2-2,学割料金

次に学割料金です。

学割料金
種類乗車券特急料金総額
自由席7,830円4,960円12,790円
指定席(さくら・ひかり・こだま)7,830円5,490円13,320円
指定席(のぞみ)7,830円5,810円13,640円
グリーン車(さくら・ひかり・こだま)7,830円5,490円13,320円
グリーン車(のぞみ)7,830円11,880円19,710円

新大阪~博多間の新幹線の各種学割料金は、上記のとおりです。

JRの学割料金は、片道101km以上乗車の場合、乗車券が2割引(10円未満は切り捨て)で乗車できます。

また、片道601km以上の往復利用の場合は、往復割引が適用となり、学割からさらに1割引となります。

JRの場合は、学割と往復割引は併用できるため、学生さんが長距離利用する場合はかなりお得となりますね。

ただし、特急料金・グリーン料金など乗車券以外のものは、割引対象外となっており、前述のとおり、あくまでJRの乗車券部分の料金が学割対象となりますので、ご注意ください。

よって、学生の方が、学割料金を適用して新幹線を利用する際には、乗車券部分だけが2割引となり、新幹線の指定席特急券や自由席特急券は通常料金のままとなります。

2-3〜エクスプレス予約、e5489、スマートexなどJR予約サービスごと の料金

最近、キャッシュレス決済が話題となっていますが、新幹線もチケットレスで乗車できるサービスがあります。

新幹線の営業エリアによって名称やICカードが異なりますが、基本的には、同じ使い勝手で、PCやスマホでの事前申込・予約をすることで、専用のICカードやおサイフケータイ機能が搭載されたiPhoneやAndroidスマホをICカード対応の新幹線自動改札機にタッチするだけで乗車できます。

今回ご紹介している新大阪~博多間の新幹線料金については、JR西日本が運営している山陽新幹線(九州内の小倉~博多間もJR西日本が運営・管理している)ですので、エクスプレス予約・スマートEX・e5489が該当する新幹線チケットレスサービスとなります。

なお、エクスプレス予約を利用するためには、事前にJR東海のエクスプレスカード、J-WESTカード(エクスプレス)、JCB、三井住友VISAカード、三菱UFJニコス、トヨタファイナンス、アメックス、イオンカード、セディナカード、ダイナースクラブカード、三井住友トラストクラブのいずれかのクレジットカードに入会の上、クレジットカードの年会費と別途エクスプレス予約の年会費1,100円(税込)が必要となります。

また、JR西日本が運営している列車のネット予約サービスe5489は、山陽・九州・北陸新幹線とJR西日本・JR四国・JR九州エリアの特急列車(一部の快速列車も含む)が利用できるものですが、新大阪~博多間の新幹線のネット予約に関しては、JR西日本のクレジットカード・J-WESTカード(エクスプレス)に入会することで、エクスプレス予約が利用できるようになりますし、JR西日本区間であるため、エクスプレスではないJ-WESTカードでも、e5489では割引料金適応のチケットが予約・購入できます。

さらに、e5489とJR九州のチケットレスサービス・JR九州インターネット列車予約サービスは、相互に同じ割引チケットを発売しており(一部e5489限定のものもある)、JR九州インターネット列車予約サービスでも新大阪~博多間の割引チケットが予約・購入できますよ。

ただし、こちらもJR九州のクレジットカード・JQカード会員であることが割引チケット購入の条件で、事前にJQカードを入手しておく必要があります。

e5489もJR九州インターネット列車予約サービスも指定のクレジットカードを持たずに無料会員登録はできますが、基本的に割引チケットが予約・購入できないので、ご注意ください(一部の割引チケットと通常価格のきっぷは、インターネットで予約・購入ができます)。

まずは、エクスプレス予約からです。

エクスプレス予約
種類乗車券特急料金総額
EX早特(平日)  12,000円
EX早特(子供・平日)  6,000円
EX早特(平日・グリーン車)   
EX早特(土休日)  11,200円
EX早特(子供・土休日)  5,600円
EX早特(土休日・グリーン車)   
EX早特21   
EXグリーン早特   
EXこだまグリーン早特   
EXのぞみファミリー早特(指定席)   
(子供料金)   
EXのぞみファミリー早特(グリーン車)   
(子供料金)   
EXこだまファミリー早特   
(子供料金)   
EX予約(自由席)  13,490円
(子供料金)  6,740円
EX予約(指定席)  13,490円
(子供料金)  6,740円
EX予約(グリーン席)  18,890円
(子供料金)  12,140円
e特急券(自由席) 3,700円 
(子供料金) 1,850円 
e特急券(指定席) 3,700円 
(子供料金) 1,850円 
e特急券(グリーン車) 9,100円 
(子供料金) 7,250円 

通常料金と比べて約7%の割引を受けることができ、新大阪~博多間のエクスプレス予約の中で最もお得なものが、EX早得です。

EX早得は、乗車日の3日前までの予約という条件だけで、通常のEX予約よりもさらにお得となり、土休日であれば平日のEX早得よりもさらにお得になりますので、おすすめですよ。

その一方で、東京~新大阪間のJR東海区間で設定があるエクスプレス予約ならではの割引チケットの多くが対象外となっていますので、早割チケットを狙う場合は、後述するe5489やJR九州インターネット列車予約サービスの方で予約・購入した方が良いでしょう。

次にスマートEXです。

スマートEX
種類乗車券特急料金総額
EX早特(平日)  12,000円
EX早特(子供・平日)  6,000円
EX早特(平日・グリーン車)   
EX早特(土休日)  11,200円
EX早特(子供・土休日)  5,600円
EX早特(土休日・グリーン車)   
EX早特21   
EXグリーン早特   
EXこだまグリーン早特   
EXのぞみファミリー早特(指定席)   
(子供料金)   
EXのぞみファミリー早特(グリーン車)   
(子供料金)   
EXこだまファミリー早特   
(子供料金)   
スマートEX(自由席)  14,750円
(子供料金)  7,370円
スマートEX(さくら・ひかり・こだま指定席)  15,080円
(子供料金)  7,530円
スマートEX(のぞみ指定席)  15,400円
(子供料金)  7,690円
スマートEX(さくら・ひかり・こだまグリーン車)  21,150円
(子供料金)  13,870円
スマートEX(のぞみグリーン車)  21,470円
(子供料金)  14,030円

スマートEXは、エクスプレス予約と異なり年会費は永年無料で利用でき、Suica(モバイルSuica、Apple PayのSuicaも含む)などの交通系ICカードに手持ちのクレジットカードを紐づけることで利用が可能となるもので、エクスプレス予約と比べても非常に利便性が高いものとなっています。

ただし、エクスプレス予約と同じ早割きっぷの設定はあるものの、通常時の割引は、ほぼない(通常料金から200円引き)ということが一番のデメリットとなります。

こちらもエクスプレス予約と同じ早割チケットのラインナップですので、新大阪~博多間では、あまり割引チケットの種類がありません。

最後に、JR西日本のチケットレスサービス・e5489です。

前述のとおり、e5489とほぼ同じ割引チケットをJR九州インターネット列車予約サービスも同額・同条件で予約・購入することができます。

e5489・JR九州インターネット列車予約
種類乗車券特急料金総額
eきっぷ(自由席)  13,490円
(子供料金)  6,740円
eきっぷ(指定席)  13,490円
(子供料金)  6,740円
eきっぷ(グリーン車)  18,890円
(子供料金)  12,140円
スーパー早得きっぷ(指定席)  10,480円
(子供料金)  5,230円
こだまスーパー早得きっぷ(指定席・e5489限定)  8,650円
(子供料金)  4,320円

e5489の基本の割引チケットであるeきっぷは、エクスプレス予約の基本のEX予約と同額となっています。

e5489の一番のメリットは、山陽新幹線区間で早割チケットの設定があることです。

具体的には、上表のとおり、スーパー早得きっぷというものがあり、エクスプレス予約・スマートEXののぞみ号・ひかり号の割引チケットのラインナップと比べても最安値となっていますね。

ただし、こちらは乗車日の1ヶ月前(切符の発売日)の午前10時から14日前までしか予約・購入ができませんし、指定発売数が売れてしまったら売り切れとなってしまいますので、予定が事前に決まっている場合は、できるだけ早く予約・購入することが重要です。

金額については、のぞみ号・みずほ号・さくら号、いずれの指定席も同額となっていますので、スーパー早得きっぷにおいては、2+2列シートで超速達タイプのみずほ号が最もお得となります。

また、e5489限定で、こだまスーパー早得きっぷがありますが、さすがに新大阪~博多間をこだま号で移動するのは時間がかかりすぎるため、おすすめはできませんが、新大阪~博多間での最安値きっぷとなっています。

3,宿泊セットプランの紹介

JTBや日本旅行などといった大手旅行代理店で、往復の新幹線のチケットとホテル・旅館の宿泊料金がセットになったお得な旅行商品があります。

(関西圏発福岡行きのJTBの宿泊セットプランの一例)
関西圏発福岡行きのJTBの宿泊セットプラン

こちらの商品の一番のメリットは、新幹線の通常料金の往復分のチケット代のみで、ホテル・旅館の宿泊代金分も含まれているという程度の割引があることです。

ただし、これはあくまで旅行商品ですから、事前に旅行代理店の店舗に行き、申し込み・支払いをしてチケットもしくは旅行クーポンを発券してもらう必要があるため、前述のエクスプレス予約などのチケットレスサービスと比べると手間がかかるというデメリットがあります。

しかしながら、宿代がタダになるようなものですから、宿泊を伴う新幹線利用は、宿泊セットプランをおすすめします。

また、追加の料金はかかりますが、グリーン車利用や上位グレードのホテル・旅館を選べるなどの柔軟性のあるものとなっていますので、手間さえ惜しまなければ、かなりおすすめです。

実際に、大阪から福岡へ行く場合は、距離が遠いため日帰りもできなくはないですが、1泊する人が多いのではないでしょうか?

宿泊先も必要な場合は、旅行代理店が発売している新幹線の宿泊セットプランが一番おすすめといえますね。

4,バリ得新幹線(バリ得こだま)

前述の旅行代理店が発売している宿泊セットプランの他に、往復の新幹線代金とドリンクなどの引換券や駅弁・ドリンク・本屋での購入などで使える割引チケットがセットになった旅行商品があります。

今回の新大阪~博多間では、日本旅行が通年発売しているバリ得こだまという旅行商品になります。

バリ得こだま

前述のとおり、こだま号で新大阪~博多間を移動するというのは長時間乗車となり、かなり苦痛を伴うものですが、最安値での新大阪~博多間の新幹線移動にこだわる場合は、バリ得こだまが最安値となります。

このバリ得こだまで注目したいのは、「一部のひかり号もバリ得こだまの料金で利用できる」点です。

速達タイプのひかり号での移動が最安値で可能となれば、かなり気になるところですよね。

具体的に、バリ得こだまで設定がある一部のひかり号とは、どの新幹線なのかご紹介していきますね。

下りの車両情報

上りの車両情報

上りの車両情報2
上の時刻表は、JR東海の公式スマホアプリ・新幹線時刻表のスクリーンショットです。

下りひかり号は、ひかり441号と449号でいずれも朝早い時間帯のひかり号2本です。

上りのひかり号は、ひかり442号と444号で、朝早い時間帯のものと夜遅い時間帯のものの計2本です。

(下り)ひかり441号と(上り)ひかり442号は、通過駅がほとんどなくこだま号に近いひかり号ですが、(下り)ひかり491号と(上り)ひかり444号は、速達タイプのひかり号らしい通過駅の設定で、特に新大阪以西の(下り)ひかり491号と(上り)ひかり444号は、通過駅の設定が超速達タイプののぞみ号とほぼ同等で、超乗り得列車でかなりおすすめといえますね。

また、(上り)ひかり444号は、姫路駅で約30分の待ち合わせで東京行きの寝台特急サンライズ瀬戸・出雲号に乗り継ぎが可能で、翌朝7時台には東京へ移動できるため、首都圏への移動にも活用できますよ。

関連記事:バリ得こだまの予約、購入方法まとめ2020

5,まとめ

今回は、新大阪~博多間の新幹線の料金について詳しくご紹介しました。

新大阪~博多間は、九州にまたがる区間となっているため、JR西日本のe5489とJR九州のJR九州インターネット列車予約サービスでの新幹線のチケットの予約・購入がバリ得こだま以外では、最安値の設定となっており、おすすめです。

ただし、前述のとおり、それぞれのネット販売で割引チケットを購入するためには、JR西日本のクレジットカード・J-WESTカード、JR九州のクレジットカード・JQカードの入会・保有が必須条件となっていますので、ご注意ください。

時間帯があえば、日本旅行の旅行商品・バリ得こだまの限定ひかり号の利用が最安値でお得です。

しかしながら、新大阪~博多間は距離があるため、1泊する人も多いでしょう。

宿泊をする場合は、大手旅行会社が販売する宿泊セットプランが最安値となります。



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