楽天ANAマイレージクラブカードのメリット、デメリット2020年版
日本で一番人気の楽天カードですが、楽天カードを使うと通常楽天ポイントが貯まりますが、ANAマイルが貯まる楽天カードがあることをご存じでしょうか?
貯めたマイルの使い方にもよりますが、航空マイルは特典航空券(貯めたマイルで航空券に手数料等無料で交換できる)として使う際に、1マイルあたり2円~5円程度まで価値が上がることから、マイルを貯める人が多いです。
通常、クレジットカードでの支払いでマイルを貯めようとすると、ANAをよく利用する人であればANAカード、JALをよく利用する人であればJALカードを作って、クレジットカード決済できるものをできるだけANAカードやJALカードで決済し、各マイルを貯めていくというパターンと、実際にANA便の飛行機のチケットをANAカードで購入するとクレジットカード利用分のポイントと通常のフライトマイルに加え、10%多くANAマイルを獲得できる特典・フライトボーナス(ANAのプラチナカードだと+50%)を飛行機の搭乗時にマイルを貯めていくというパターンの2つのパターンが一般的です(JALの場合も同様)。
このように、航空会社が各クレジットカードと提携して発行しているANAカードやJALカードを利用することがマイルを貯める基本となります。
そんな中、2016年2月に、楽天ANAマイレージクラブカードという楽天カードが誕生しました。
今回ご紹介する楽天ANAマイレージクラブカードとANAカードは何がちがうのでしょうか?
楽天ANAマイレージクラブカードは、あくまでANAと提携した楽天カード(いわゆる提携カード)であって、ANAカードではありません。
よって、ANA便のチケットを楽天ANAマイレージクラブカードで購入してもフライトボーナスはもらえません(クレジットカード利用分のポイントとANAマイレージサービスによる通常のフライトマイルはもらえる)。
しかしながら、楽天ANAマイレージクラブカードは、一般の楽天カードのお得な特典をすべて網羅してありますし、楽天カード(クレジットカード)・楽天Edyカード(電子マネーカード)・楽天ポイントカード(ポイントカード)・ANAマイレージクラブカード(ANAの無料会員カード)の4枚が1枚にまとめられたクレジットカードで、「飛行機といえばANA」というANA派の人におすすめのユニークな楽天カードです。
今回は、ANAとの提携カードである楽天カード・楽天ANAマイレージクラブカードについて、徹底解説していきます。
基本スペック
まずは、楽天ANAマイレージクラブカードの基本スペックからです。
- 年会費:初年度無料、2年目以降550円(税込・ただし、年1回の利用で2年目以降も年会費無料)
- 家族カード:永年無料
- ETCカード年会費550円(税込・ただし、楽天PointClubの会員ランクがダイヤモンド・プラチナ会員の場合、ETCカード年会費が無料)
- 国際ブランドはVISA・JCB・MASTERの3つから選択
- 海外旅行傷害保険:最高2,000万円(利用付帯)
- ポイント還元率:ANAマイルコースの場合0.5%(カード利用200円につき1ANAマイルが貯まる)、楽天ポイントコースの場合1.0%(カード利用100円につき1楽天ポイントが貯まる、ただし、楽天スーパーポイントアッププログラムにより最大44倍までアップ)
- 電子マネーの対応:楽天Edy、楽天Pay、Apple Pay、Google Pay
- その他:シルバーとピンクの2色からカードカラーの選択可
年会費 | 無料 | 還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
電子 マネー | Edy | ポイント | 楽天ポイント |
即日 発行 | 年会費 無料 | マイルが 貯まる |
ラウンジ 利用可 | Apple Pay | 旅行 保険 |
- 楽天市場内の利用であれば、一般カードは3%、プレミアムカードであれば5%と驚異の還元率
- 年会費無料のカードでは実用性ナンバーワンかも!
- 入会特典で5000ポイントGETできるチャンス!
前述のとおり、基本的に楽天カード(一般カード)なのですが、ANAとの提携により。通常のカード利用でANAマイルが自動で貯まるようになる「ANAマイルコース」が選択できる点が、楽天ANAマイレージクラブカードの最大の特徴となります。
楽天カードの一般カードは、基本的にすべて年会費永年無料なのですが、今回ご紹介している楽天ANAマイレージクラブカードに限っては、条件つきの年会費無料となっています。
2年目以降の年会費は税込550円と有料ではありますが、年に1回でもクレジットカード決済をすることで、2年目以降も年会費無料となりますので、実質、年会費無料のクレジットカードと言えます。
家族カードとETCカードに関しては、一般カードの楽天カードとまったく同じで、家族カードは年会費永年無料、ETCカードは年会費税込み550円(条件を満たせば無料)となっています。
また、通常の楽天カードでは、国際ブランドの選択でアメックスが選択できるようになりましたが、楽天ANAマイレージクラブカードではアメックスが選択できませんので、ご注意ください。
あと、楽天カードは基本的に一人一枚しか保有できないことになっています(アルペングループ楽天カードと楽天ビジネスカードは除く)ので、すでに何らかの楽天カードを持っていて楽天ANAマイレージクラブカードを入手したい人は、楽天ANAマイレージクラブカードへ変更手続きをして、手持ちの楽天カードから楽天ANAマイレージクラブカードへ交換しなくてはいけません。
この時に、切り替え手数料として、税込1,100円の費用が別途必要となりますので、こちらも注意が必要です。
また、ポイント面での注意事項として、楽天ANAマイレージクラブカードを持っていて、ANAマイルコースを選択し、カード利用で常にANAマイルが貯まる状態にした上で、ポイント最大44倍となるお買い物マラソンなど、楽天市場ならではのポイントキャンペーンが行われている時に、楽天ANAマイレージクラブカードで決済すれば、ANAマイルが通常の44倍の最大22.0%のマイル付与率でANAマイルがもらえるのでしょうか?
これについては、楽天ANAマイレージクラブカードの公式ホームページに、「楽天市場やポイント加盟店ご利用ポイント、特典ポイントはコースにかかわらず、楽天ポイントで進呈されます」とあることから、あくまでも、クレジットカード利用部分の0.5%のANAマイルは付与され、その他のボーナスポイントなどは楽天ポイントがもらえるということになります。
実は、通常の楽天カードでも楽天ポイントをANAマイルへ0.5倍の交換レートで交換が可能(2楽天ポイント=1ANAマイル、50ポイント以上から、1,000ポイント/回まで、上限20,000ポイント/月)となっていて、ANAマイルへ交換できる楽天ポイントは「通常ポイントのみ」となり、「期間限定ポイントはANAマイルへの交換は不可」となります。
お買い物マラソンなどでANAマイルの他に楽天ポイントも貯めることができた場合、楽天SPUの「楽天カード+2倍」のうち+1倍部分が通常ポイントとして付与されるためANAマイルへ交換が可能な楽天ポイントとなります。
したがって、楽天市場にて、楽天ANAマイレージクラブカードで決済して買い物をした場合、0.5%(楽天ANAマイレージクラブカード利用分)+1.0%(楽天SPU通常ポイントでの楽天ポイント付与分)×0.5(ANAマイルへの交換レート)となり、1.0%のANAマイルがもらえることになりますね。
また、楽天ANAマイレージクラブカードに付帯している、楽天Edyで電子マネー決済した場合は、ANAマイルコースを設定していたとしても、ANAマイルは貯まらず楽天ポイントが200円で1ポイントの割合で貯まります(クレジットカードチャージの場合、チャージ時0.5%のANAマイル付与、楽天Edy利用時に0.5%の楽天ポイント付与)。
さらに、ETCカードの年会費が無料になるかどうかで重要となる、楽天PointClubの会員ランクアップについても、ANAマイルコースを選択した場合、毎月どれだけ多くのカード決済をしても楽天PointClubの会員ランクアップの対象外となってしまいますので、こちらもご注意ください。
楽天ANAマイレージクラブカードのメリット、デメリット
それでは、楽天ANAマイレージクラブカードのメリットとデメリットをまとめてみましょう。
〇メリット
- 楽天カード(クレジットカード)・楽天Edyカード(電子マネーカード)・楽天ポイントカード(ポイントカード)・ANAマイレージクラブカード(ANAの無料会員カード)の4枚を1枚にまとめることができる
- 年会費実質無料、ANAマイルへの移行手数料も無料で直接ANAマイルを貯めることができる【年会費実質無料、家族カードも無料、ANAマイル移行手数料無料のクレジットカードは、楽天ANAマイレージクラブカードだけで非常にめずらしい(例外として、18歳以上29歳以下の若者向けカードのANA JCBカード ZEROもある)】
- ANAのSKIPサービス(搭乗手続き不要)が利用できる
- 海外旅行傷害保険が年会費実質無料のクレジットカードなのに、最高2,000万円利用付帯
〇デメリット
- 楽天SPUで獲得したボーナスポイント(期間限定ポイント)などANAマイルへ交換できないポイントが多い
- 他のポイント(エポスカードのエポスポイントやJCBカードのOkiDokiポイントなど)から交換した楽天ポイントはANAマイルへ交換できない
- ポイントの貯め方の選択で、ANAマイルコースを選択すると、楽天PointClubの会員ランクアップの対象外となりETCカードの年会費が無料となることは実質不可(アルペングループ楽天カードと2枚持ちをしてアルペングループ楽天カードの利用実績により楽天ETCカードの年会費を無料とすることは可)
- 楽天カード(一般カード)でも楽天ANAマイレージクラブカードと同じ交換レート(0.5倍)でANAマイルへ交換できるため、楽天ANAマイレージクラブカードをわざわざ選ぶメリットが少ない
年会費 | 無料 | 還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
電子 マネー | Edy | ポイント | 楽天ポイント |
即日 発行 | 年会費 無料 | マイルが 貯まる |
ラウンジ 利用可 | Apple Pay | 旅行 保険 |
- 楽天市場内の利用であれば、一般カードは3%、プレミアムカードであれば5%と驚異の還元率
- 年会費無料のカードでは実用性ナンバーワンかも!
- 入会特典で5000ポイントGETできるチャンス!
ANAマイルを貯めるカードとしてマイル還元率は高いほう?
前述のとおり、楽天ANAマイレージクラブカードのANAマイル還元率は0.5%ですが、本家のANAカードとANAマイルが貯まるクレジットカードを表にして比較してみましょう。
ANA VISA一般カード | ANA JCB一般カード | ANAアメックスカード | 楽天ANAマイレージクラブカード | ||
年会費 | 初年度 | 無料 | 無料 | 7,700円 | 無料 |
2年目以降 | 2,200円 | 2,200円 | 7,700円 | 550円(年間1回以上の利用で2年目以降も無料) | |
家族カード | 1,100円 | 1,100円 | 2,750円 | 無料 | |
ETCカード | 初年度無料、2年目以降550円(年間1回以上の利用で2年目以降も無料) | 無料 | 無料(発行手数料935円) | 550円(楽天PointClubの会員ランクがダイヤモンド・プラチナ会員の場合無料) | |
ANAマイル移行手数料 | 5マイルコース | 無料 | 無料 | 設定なし | 無料 |
10マイルコース | 6,600円 | 5,500円 | 6,600円 | 設定なし | |
入会・継続マイル | 1,000マイル | 1,000マイル | 1,000マイル | 1,000マイル(入会時のみ、2,000楽天ポイントから要交換、他に3,000楽天ポイント・期間限定ポイント) | |
搭乗ボーナスマイル | 10% | 10% | 10% | なし | |
マイル還元率 | 0.5%(1.0%) | 0.5%(1.0%) | 1.0% | 0.5% | |
航空券購入時マイル還元率 | 1.5% | 1.5% | 2.5% | なし |
※表中の金額はすべて税込み
この表を見ると、ANAカードは年会費・家族カード・ANAマイル移行手数料など、一般カードにも関わらず、意外とコストがかかるということが、おわかりいただけるかと思います。
表にしてみると、改めて楽天ANAマイレージクラブカードのコスパの高さが目立ちますね。
もちろん、普段からANAの飛行機に頻繁に搭乗する人は、年会費はより高額になりますが、この表の中だとANAアメックスカード、さらには上位カードであるANAワイドゴールドカードなども十分選択肢に入ってくるかと思います。
しかし、これからANAマイルを貯めようと思っている人やなるべくコストをかけずにANAマイルを貯めたい人には、楽天ANAマイレージクラブカードのマイル還元率は0.5%と一般的な水準ですが、コスパに優れており、そういった人にはぴったりなクレジットカードで、おすすめですよ。
まとめ
今回は、楽天ANAマイレージクラブカードを詳しくご紹介しました。
年会費が基本有料の設定となっているなど、楽天カードの中では異彩を放っていますが、ANAマイル初心者の人やできるだけお金をかけずにANAマイルを貯めたいという人、たまにしかANAの飛行機に乗らない人には、かなりおすすめのクレジットカードです。
また、ANAマイルをすでに何年も貯めている中・上級者の人にも、ANAマイルを貯めるサブカードとして持っておくということでもおすすめです。
50ポイント以上からの交換で、2楽天ポイント=1ANAマイルへ小ポイント単位で交換できるため、特典航空券への交換時にあと数マイル足らないという時に、かなり役に立ちますよ。