ユナイテッド航空(スターアライアンス)のマイレージプラスカードのメリット、デメリットまとめ

ユナイテッド航空とは

米国に本拠を置く世界屈指の航空会社で、経営破たんした過去もありますが2010年にコンチネンタル航空との合併を経て、現在、営業ベースでは世界最大の航空会社となりました。

アライアンスは、スターアライアンスでANAと同じグループに属し、ユナイテッド航空はスターアライアンスの中心的な役割を果たしており、ANA派の方やANAマイラーの方にも使い勝手がよくお得な「マイレージプラス」という名称のマイレージプログラムを運用していることでも有名です。

スターアライアンス

前述した通りユナイテッド航空が属するスターアライアンスにはANAが所属しており、ユナイテッド航空のマイル・マイレージプラスを使ってANAの特典航空券を発券してANAの国際線・国内線に乗ることができます。

後述しますが、これが大きなキモとなる部分でマイレージプラスを使ってANAの特典航空券を発券したほうが、必要マイル数が少なく済むなど大きなメリットが発生する場合があるのです。

マイレージプラスについて

次にマイレージプラスにどんな特徴があるのかお伝えします。

米国の航空会社ですので、以前お伝えしたデルタ航空のスカイマイルと共通するところが多く、

  • 特典航空券を発券した後の譲渡制限がない
  • 特典航空券を発券し国際便を利用した際に燃料サーチャージが別途必要ない(スターアライアンス内の提携航空会社も含む)

の2点は同じです。

 

他にも、

  • マイルの有効期限が18ヶ月と短い
  • ANAの国内特典航空券を片道5,000マイルから発券できる
  • 提携クレジットカードの中に100円=1.5マイルの高マイル付与率でマイルを貯めることができる一般カードがある
  • 日本発米国行きのフライト便数が充実している

などといった特徴もあります。

この中で、「マイルの有効期限が18ヶ月と短い」というのが大きなデメリットですが、実は、マイルの変動(増減)があった場合には、その都度マイルの有効期限18ヶ月が延長されるので、マイレージプラスのマイルは「実質無期限」のようなものなのです。

例えば、提携クレジットカードをメインカードで使えば、毎月マイルの増減が発生しますよね。
ということで、実は大きなデメリットでなく大きなメリットなのです。

もう一つ、マイレージプラスのマイルを貯めたいと思える事項が、「ANAの国内特典航空券を片道5,000マイルから発券できる」という部分です。

マイレージプラスのマイルを使ってANA国内特典航空券発券する経緯を少し遡って振り返ってみると、もともとは片道6,000マイル往復12,000マイルだった要件が2014年2月発券分から大改悪され、片道10,000マイル往復20,000マイルとなりました。

ANAマイラーの方々の間では、やっぱりANAの特典航空券はANAマイルだという結論になりましたが、2015年6月にまさかの大改善が行われ片道800マイル以内の国内線に関しては、片道5,000マイル往復10,000マイル、片道801マイル以上は片道8,000マイル往復16,000マイルとなりました。

ただし、この処置はあくまで「キャンペーン」という位置づけになっていることに注意です。
終了時期は明示されていませんが、「キャンペーン終了」という名の改悪が発生する可能性があることは頭の片隅に置いておく必要がありそうです。

具体的にどれだけお得なのか?
ANAのマイレージプログラムによる特典航空券発券要件と比べてみましょう。

東京・羽田~大阪・福岡・沖縄の3路線で比べてみます。

マイレージプラスのマイルを使ったANA特典航空券発券要件だと、大阪・福岡のいずれも800マイル以内になりますので、片道5,000マイル往復10,000マイル、沖縄は801マイル以上なので片道8,000マイル往復16,000マイルが必要です。

ちなみに、マイレージプラスの場合はシーズンチャートといった繁忙期・閑散期によって必要マイル数が変わることはありませんし、ANA特典航空券が利用できない期間もANAマイルを使った場合と同じです。

東海道・山陽新幹線だと料金が2倍近く異なるのに、東京から大阪も福岡も同じマイル数というのは少しおかしな話ですが、福岡便だとかなりお得感が高まりそうです。

次に比較対象のANAマイルを使ったANA特典航空券発券要件ですが、東京・羽田~大阪だとシーズンによってことなりますが、片道5,000~7,500、往復10,000~15,000マイル、同様に東京・羽田~福岡だと601~1,600マイル区間に入るので、片道6,000~9,000、往復12,000~18,000マイル、東京・羽田~沖縄だと片道7,000~10,500、往復14,000~21,000マイルとなります。

最もお得となるのは、ハイシーズンの東京・羽田~福岡便で、ANAマイルを利用するよりもマイレージプラスのマイルを利用したほうが往復だと8,000マイルも少なく特典航空券を利用できます。
逆に、閑散期の大阪便だと、どちらも必要マイル数は同じとなりマイレージプラスの大きなメリットはないです。

マイレージプラスカードのメリット、デメリット

メリット

まずメリットからですが、特徴でお伝えした通り

  • 特典航空券を発券した後の譲渡制限がない
  • 特典航空券を発券し国際便を利用した際に燃料サーチャージが別途必要ない(スターアライアンス内の提携航空会社も含む)
  • マイルの有効期限が18ヶ月と短いが実質無期限化が簡単にできる
  • ANAの国内特典航空券を片道5,000マイルから発券できる
  • 提携クレジットカードの中に100円=1.5マイルの高マイル付与率でマイルを貯めることができる一般カードが存在する
  • 日本発米国行きのフライト便数が充実している

です。

デメリット

デメリットですが、マイレージプラスの上級会員資格である「プレミア資格」の達成が非常に困難であることです。

最もランクの低いプレミアシルバーでさえ年間25,000マイルまたは30回のスターアライアンス提携便への搭乗が必要で、最上級のプレミア1Kは年間100,000マイルまたは120回のスターアライアンス提携便への搭乗が必要です。

さらに困難にしているのが、デルタ航空のようにある提携クレジットカードに入会しさえすれば上級会員資格を取得できるというものも一切ないことです。
ひたすら毎年ずっと一定マイル数か一定回数スターアライアンスの航空便に搭乗するしかありません。

ここは逆転の発想で、同じスターアライアンスということでANAの上級会員資格を取得すればユナイテッド航空も含むスターアライアンスのシルバーステータス・ゴールドステータスの資格を獲得できますので、スーパーフライヤーズカードメンバーを目指したほうが早いでしょう(スーパーフライヤーズカードメンバーだとスターアライアンス上級会員ゴールドステータス取得となります)。

さらにユナイテッド航空便やスターアライアンス提携便に乗ることでマイレージプラスのマイルを獲得しようとしても、デルタ航空と同じく搭乗した便の飛行マイル数ではなく実際に支払った運賃によって決まりますので、マイルを獲得しづらくなっています。

2つ目のデメリットとして、他のポイントからの移行が非常に困難(大半の場合、移行の際にかなり減額されてしまう)であることとで、ポイントサイトを活用したマイルの獲得方法がほぼ封じられていることです。

たとえば、老舗ポイントサイトのGポイントを取り上げますと、300gポイント=50マイル(マイレージプラス)です。
ANAマイルだと、30Gポイント=10ANAマイル、有名なメトロポイント経由だと、100Gポイント=100メトロポイント=90ANAマイルです。

3つ目は、国内線(ANA便)特典航空券はお得ですが、国際便(ユナイテッド航空便)の特典航空券は大してお得ではないことです。

具体的には、マイレージプラスのマイルを使って東京・成田からユナイテッド航空のハワイ・ホノルル便は、往復50,000マイル(セーバー特典利用時、セーバー特典とは通常の50%のマイル数で特典航空券が発券できる席が用意されていますが、その代わりかなり席数が少ないというもの)、ANAマイルを使ったANA便は往復35,000~43,000マイルです。

次に、日本人に人気のグアム路線でも比較します(グアム線は現在ANA便がないのでJAL便と比較します)。
ユナイテッド航空だと往復25,000マイル(セーバー特典利用時)、JAL便だと往復20,000マイルです(JALカード会員割引だと往復19,000マイル)。

4つ目は、ユナイテッド航空のホームページが見にくく使い勝手が悪いことです。
見にくい程度ならまだしも、よくページが「落ちて」しまい不安定な印象を受けます。

4つのデメリットを挙げましたが、しかし、ANA特典航空券の優遇キャンペーンや100円で1.5マイル(マイレージプラス)付与の年会費の安い一般カードのクレジットカードが存在することを考えれば、ANAの「国内線」特典航空券取得を目指すのであれば、やはり、マイレージプラスを選ぶべきでしょう。

ユナイテッド航空提携クレジットカード

ユナイテッド航空の提携クレジットカードは、大別すると、

  • MileagePlusセゾンカード
  • MileagePlus UCカード
  • MileagePlus JCBカード
  • MileagePlus MUFGカード
  • MileagePlus ダイナースクラブカード

の5種類あります。

いずれも貯まるポイントはマイレージプラスのマイルで、年会費・マイル付与率・特典などバラエティに富んだラインナップとなっていますので、次回以降、個別に特徴やメリット・デメリットを詳しくお伝えしたいと思います。

 まとめ

ユナイテッド航空が運用するマイル・マイレージプラスはANA国内線ユーザーにはお得感満載で、現状ANAマイルよりもマイレージプラスのマイルを貯めたほうがいいくらいお得です。

ただ、マイレージプラスのマイルは、ポイントサイトでのマイルの取得やポイント交換による効率的なマイルの集め方が難しいのが欠点ですが、提携クレジットカードをメインカードとして使ってマイルを効率的に獲得していくことが、マイレージプラス攻略の一番の要点となりますので、ぜひ、ANAマイラーの方もマイレージプラスのマイルとマイレージプラスの提携クレジットカードを検討してみてください。



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