ソーシャルレンディングのリスクと比較、確実に利益を出すノウハウ2019

銀行預金や国債にはリスクはありませんが、低金利すぎて資産が増えません。
株式やFX投資は利益は大きいですがリスクが高すぎます。
ミドルリスク・ミドルリターンの代表の不動産投資は投資金額の単位が大きくて簡単に投資ができません。

このように投資をしたくても適切な投資先が見つからないという人にとって、ソーシャルレンディングは最適な投資手段となり得ます。

まだまだ多くの人に知られていない「ソーシャルレンディング」ですが、

  • ソーシャルレンディングとは?
  • 仕組み
  • 魅力
  • メリット・デメリット
  • リスク

そして何よりも重要な、確実に利益を得るためのノウハウをすべて紹介します。

ソーシャルレンディングの仕組み~歴史と市場規模

ソーシャルレンディングとは、簡単に言うと、現在の銀行金利よりもはるかに高い3%~10%程度の高金利が期待できる新しい金融サービスのことです。
利益を得たい個人・企業をソーシャルレンディング事業とする会社が仲介し、お金を必要とする個人・企業に投資・運用することで利益を得ます。

ソーシャルレンディングの原型は、イギリスで2002年に知りあい同士がお金を融資するサービスとしてスタートしたと言われており、その後2006年にアメリカでも始まり、日本では2008年にサービスが開始され、同年に起きたリーマンショックによって銀行の貸し出し規制などにより日本でのソーシャルレンディングの市場は徐々に拡大しました。

そして2014年には市場規模が143億円となり、2016年には533億円と約4倍近い急成長を見せ、今後のさらなる成長・拡大が期待されています。

ソーシャルレンディングが高い利回りと低いリスクの理由

ソーシャルレンディングは、なぜ超低金利の時代に高利回りの配当が可能なのでしょうか?

世の中には資金があれば画期的な技術・アイデアで急激な成長が期待できる新興企業や個人事業主がたくさんいます。
これらの企業・個人事業主は、既存の金融機関から信用や担保がないとして満足な融資が得られていません。
既存の金融機関は、企業が設立されてから年数が経過していない、あるいは担保になる資産がない、前年度が赤字だからなどの理由で融資を積極的に行わないからです。

そこで、ソーシャルレンディングでは、多くの投資家から資金を集め、これらの企業・個人事業主に融資し、事業が拡大・発展した利益から配当を得るために、プロジェクトなどの可能性に投資をしています。
もちろん、成功して返済が可能か厳しく審査されています。

こうして、ソーシャルレンディングは高金利を実現しながらリスクの低い投資を可能にできるのです。
決して金融機関が融資をしないようなリスクのある企業に、金融機関の替わりに高金利で融資しているわけではないのです。

ソーシャルレンディングのメリットとデメリット

メリット(特徴)

  1. 投資の最低金額単位は1万円から可能で、3万円から6万円程度が多く少額から投資できる
  2. 年利換算で3%から10%の高金利が期待できる(2016年度の業界全体の平均利回り8.1%)
  3. 投資で利益を上げるために必要な運用・管理の手間がかからない
  4. 株式やFXのように不安定ではなく収益が安定している
  5. 毎月配当(利息)が得られるので計画的な資金運用が可能(一括返済の投資案件もあり)
  6. 運用期間が最短2カ月、最長3年で1年から2年程度が多く資金を寝かせることなく回転を早くできる
  7. 口座開設・口座維持・成約時の手数料などの諸費用が不要(投資口座への入出金費用は投資家の負担。一部のソーシャルレンディング事業運営会社は出金手数料が無料)

デメリット(リスク)

1.元本の保証なし

ただし、融資先から運営会社が担保・保証に関する契約を締結している投資案件もあり、一定のリスク回避は可能です。

2.途中解約が不可

より運用期間の短い投資案件を選ぶことで一定のリスク回避ができます。

3.償還の延滞発生の可能性

原則、償還期間(運用期間)が決まっていますが、約束の期日に返済されない可能性もあります。
しかし、余裕資金で運用することで一定のリスク回避が可能です。
なお、逆に早期償還される可能性もあります。

4.ソーシャルレンディング事業運営会社の倒産リスク

ソーシャルレンディングに限りませんが、事業運営者の倒産リスクが考えられます。
銀行の倒産のようなセーフティネットがありません。
倒産したからといって100%投資金額が返還されないわけではありませんが、最悪はまったく返還されない可能性があります。
運営会社の信用度をよくチェックし、運営会社を分散するなどのリスク対策で一定の回避が可能です。

ソーシャルレンディングと株式、FX、投資信託などとの比較

株式、FX投資との比較

多くの人が行う株式やFXは、秒単位で投資価値が変動します。
また、利益を増やし、損失を減らしてリスクを低くするには、時間と手間と勉強が必要で投資価値を上げるには大変な労力が必要です。
株式では長期投資で手間をかけない投資方法もありますが、それでも決算発表や急激な経営悪化などにならないかを管理する手間が生じます。

一方、ソーシャルレンディングは、最初の投資を決めるまでは株式と同様に慎重にしなければなりませんが、その後は償還期間が終了するまで放置できます。
株式やFXは大きな損をすることもありますが、ソーシャルレンディングでは実現できない高利回りが期待できます。

投資信託との比較

投資信託はソーシャルレンディングと同様に、投資した後は償還まで放置しようと思えばできます。
平均利回りも6%程度とソーシャルレンディングの約8%より少し低い程度です。
しかし、上場されている投資信託は、株価や為替などで利回りが変動して利益に影響を与えます。
利回りがマイナスにもなれば、10%を大きくこえることもあり、放置しておくことはできません。

一方、ソーシャルレンディングは、償還まで価値の変動はないので放置できます。
ただし、投資信託は途中で資金が必要になれば売却できますが、ソーシャルレンディングはできません。

賃貸不動産との比較

5%前後の利回りが期待できるミドルリスク・ミドルリターンの賃貸不動産投資は株式やFXに比べると運用・管理の手間は大幅に少ないメリットがあります。
しかし、ソーシャルレンディングに比べると空室対策や家賃の滞納対策などまったく手放しで利益が期待できるわけではありません。

また、銀行ローンが利用できて小資金から大きな金額の投資が可能ですが、1件あたりの投資額は数百万円になることもあります。
マンションの1室しか投資できないときは、空き家になることで家賃収入はゼロになり、リスクが非常に大きくなります。
不動産投資でリスク分散するには銀行ローンを利用できても投資金額が大きく膨らみ、手軽な投資はできません。

一方、ソーシャルレンディングは数万円から投資ができ、十分なリスク分散が少ない投資額で可能です。
加えて家賃収入のように原則として毎月配当があります。
さらに運用・管理の手間はまったくかかりません。
ただし、不動産投資は節税、現物資産としての活用、担保価値、インフレに強いなどソーシャルレンディングにはないメリットがあります。

口座開設からソーシャルレンディングを始めるまでの流れ

各会社の登録ページから必要事項を入力

原則として口座開設できる人の年齢は20歳以上75歳未満です。

口座開設申し込み

各会社のホームページの登録ページから必要事項を入力して口座開設の依頼を行います。
入力事項はID、パスワード、メールアドレス、氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先情報、年収、預金残高、投資目的、銀行口座に関する情報などです。
会社によってはこれら以外の情報の入力が必要になることがありますが、案内される内容に沿って行えば、特に問題なく進められます。

すべての項目の入力が完了すると身分証明書や預金通帳のコピーをデータによる送付、または郵送・FAXによる送付を行います。
なお、マイナンバーの通知は口座開設の申し込み時点、または審査完了後のいずれかで必要です。

口座開設審査と審査終了案内と口座開設完了作業

審査が行われ、審査に通ると口座開設申し込みを行ったソーシャルレンディング事業運営会社から、転送不要の特定記録郵便、または書留で口座開設の案内が届きます。
案内には通常本人を特定するためのキー(文字列)が書かれており、ソーシャルレンディング事業運営会社のホームページからIDとパスワードを入力してログイン後に、本人確認キーを入力欄に入力すると口座開設は完了です。

口座に入金・投資

申し込みをしたソーシャルレンディング事業運営会社の口座に投資のための資金を入金しますが、投資決定後に必要な投資金額のみを入金すればよい事業運営会社もあります。
入金ができたら、投資案件を選んで投資をスタートできます。

ソーシャルレンディング事業運営会社の一覧

ソーシャルレンディング事業運営会社

全23社の事業開始から2017年10月現在までの累計応募額によるランキング順に紹介します。

1位から6位までは事業開始年、資本金、累計応募額実績も記載しました。
累計応募額実績とは、融資を受ける企業の希望額に投資家からの投資額が達して、投資が成立したファンド(投資案件)の事業開始からの累計額です。
設立年度の新しい事業運営会社は少なく表示されてランキングは低くなります。

サービス名/会社名事業開始年資本金累計応募額実績
1maneo(マネオ)2008年3億800万円865億円
2SBIソーシャルレンディング2011年1,000万円363億円
3クラウドバンク2013年1億円199億円
4ラッキーバンク2014年2億1,000万円128億円
5LCレンディング2015年9,900万円128億円
6グリーンインフラレンディング2016年1億2,000万円94億円
  1. maneo(マネオ)
  2. SBIソーシャルレンディング
  3. クラウドバンク
  4. ラッキーバンク
  5. LCレンディング
  6. グリーンインフラレンディング
  7. クラウドリース
  8. クラウドクレジット
  9. ガイアファンディング
  10. みんなのクレジット
  11. オーナーズブック
  12. トラストレンディング
  13. スマートレンド
  14. アップルバンク
  15. キャッシュフローファイナンス
  16. アメリカンファンディング
  17. ジェイ・レンディング
  18. さくらソーシャルレンディング
  19. クラウドリアルティ
  20. タテルファンディング
  21. スマートエクイティ
  22. Pocket Funding
  23. レンデックス

ソーシャルレンディングでリスク回避して利益を出すノウハウ

ソーシャルレンディングは、収益性の高い事業が投資案件に選ばれていることから、ほぼ確実な利益が保証されています。
しかし、元本の保証のない投資のためリスクはゼロではありません。
そこで、リスクを最大限に回避して、より確実に利益を出すためのノウハウについて紹介します。

担保・保証付投資案件を選択

投資案件には、必ず担保・保証の有無が記載されています。
担保付は融資を受ける企業が不動産やその他の資産を担保として提供、保証付も同様に連帯保証人が付けられ、いずれも返済できなくなったときに担保、および保証人の返済能力の範囲内で元本が保証されます。

投資案件には、担保・保証の両方が付いた案件、いずれかが付いた案件、どちらもつかない案件の3種類があり選択が可能です。
投資案件には必ず利回りが記載されています。
高利回りに心を引かれますがリスク軽減のためには担保・保証付が安全です。

償還期間の短い案件を選択

元本返済までの期間が短い案件は、回収までの期間が短いとリスクを減らせます。
期間が長いほど事業開始前に予測できなかった不測の事態が起こるリスクが増加します。
なお、担保・保証がついていても、それはあくまでも事業開始前の担保・保証の価値であって期間の経過でその価値が減少するリスクが生じるので注意が必要です。

さらに、ソーシャルレンディングは途中換金ができないため、元本返済までの期間が短いと投資家にとっても急な資金が必要なときに対するリスクを小さくできます。
ただし、期間が短いと投資先案件が限定されて少なくなったり再投資する手間がかかったりするデメリットが生じます。

投資案件、ソーシャルレンディング事業運営会社を分散

ソーシャルレンディングに限りませんが、同じ投資案件に投資を集中させないことでリスクを分散が可能です。
特にソーシャルレンディング事業自体の歴史が浅いため、成長分野ですが競争の激化や事業環境の急激な変化による倒産リスクが他の歴史のある業界より多少高い可能性があります。
歴史が新しく経営規模と事業規模が双方とも小さい事業運営会社には、投資を集中させないで分散させるなどの注意が必要です。

また、ソーシャルレンディング投資案件での分散だけでなく株式・FX、不動産、金など他の投資や預貯金などへの分散も必要です。

元本一括返済・元利均等返済・満期一括返済を理解して投資

ソーシャルレンディング事業運営会社によって、元本と利益の分配方法(返済方法)が異なります。
分配方法には、元本一括返済・元利均等返済・満期一括返済の3種類があり、事業運営会社を選択するときに確認が必要です。

返済方法によってリスク軽減と利益の増大が相反し、リスク軽減を重視するか利益優先とするかでソーシャルレンディング事業運営会社の選択が分かれます。
投資案件の選択肢が狭まりますが、元利均等返済を採用する事業運営会社を選択するとリスクの軽減を最も大きくできます。
なお、一部には投資案件によって返済方法が変わるケースもあり注意が必要です。

元本一括返済

元本一括返済とは、投資開始後、利益のみ分配が原則として毎月支払われ、投資の償還期間の終了後元本が一括で返済されるものです。
現在のソーシャルレンディング事業運営会社のほとんど(約75%)が採用している方法です。
ただし、一部の事業運営会社は分配が3カ月ごと、1年に1回です。

元本一括返済は他の返済方法に比較すると元本に対する利益が毎月支払われるため資金効率が最も高く、またわずかですが毎月手持ち資金が増加していく楽しみが得られます。
一方で倒産時のリスクは大きくなり、また早期償還される可能性が高く、その場合当初に予定された利益よりも小さくなります。

元利均等返済とは

元利均等返済とは、元本が利益とともに毎月均等額で分配(償還)されるため、最初から最後まで同額が入金されるものです。
元本が毎月返済されてリスクは小さくなりますが、一方利益は元本が減少していくのでそれだけ小さくなります。

元利均等返済は、元本一括返済よりも投資金が早く回収でき、次への再投資を早くできるメリットが生まれますが採用しているソーシャルレンディング事業運営会社は少数です。

満期一括返済とは

満期一括返済とは、元本と利益の両方が満期時に一括して返済されるものです。
3種類のなかでは最もリスクの大きな返済方法です。
ただし、2年をこえると1年に1回利益が分配されることがあります。

インターネット上の情報を無条件に信用しない

インターネット上には比較サイトや口コミサイトなど投資に迷ったときに参考にできるサイトがあります。
しかし、これらのサイトの一部は自己の利益のみを考え、実際とは異なる情報を意図的に発信しているサイトがあります。
特定のサイトの情報のみで判断するのではなく複数のサイトでの情報を総合的に判断することが必要です。

投資先の確認

ソーシャルレンディングでは貸金業法の規制を受け、投資(融資)先が公開されません。
そのため投資家は投資案件を見てもどこに投資されているかの判断ができません。
その結果、投資案件を分散したつもりでも同じ投資先が複数の融資を希望していたり、2回目、3回目の融資を希望していたりすると、同じ投資先に投資していることになる可能性が生じます。

しかし、一部のソーシャルレンディング事業運営会社は、投資先を識別するアルファベットを付けてくれています。
その場合、具体的な投資先までは分かりませんが、同じ投資先への投資を避けることが可能です。
また、事業運営会社によっては1つの投資案件で集めた投資金額を複数の投資先に投資してリスク分散を図っています。

ソーシャルレンディングに適用される法律

ソーシャルレンディング事業運営会社は、資金を貸し出すため出資法の規制を受けます。
また、提供されている投資案件は金融商品であるため金融商品取引法の規制を受けます。

ネットで取引をするため、今後どんな怪しい運営会社が現れてくるか分かりません。
そのため、最低限2つの法律の認可を得ているかを確認することでリスクを軽減できます。
投資と金融商品を別の会社で行って1つのソーシャルレンディング事業を行っているケースもあります。
その場合は、2つの法律の認可ではなく、それぞれの会社が認可を受けていれば問題ありません。

ただし、認可を受けていても不正を行う会社はどのような業界にも存在します。
認可を受けていることは最低限の条件ですが、認可を受けていれば問題がないことになりません。
常にニュースに注意して怪しい会社とは付き合わないようにしましょう。

ソーシャルレンディングの税務上の手続き

ソーシャルレンディングで得られた利益は雑所得となり、所得税が課税されて原則として確定申告が必要です。
なお、利益には源泉徴収税の控除後に分配されます。
この税額は確定申告時に所得税から控除できます。

まとめ

ソーシャルレンディングについて、その概要、仕組み、魅力、メリットとデメリット、リスク、および投資を始めるための手順について一通り解説しました。

まだまだ知られていないソーシャルレンディングで投資をするには不安もあるかもしれません。
しかし、ソーシャルレンディングは投資に高い安全性を求め、手間と時間の労力をかけないで高い収益性を求める人には現時点で最適・最強の投資方法の1つですよ。

 



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