日本で使える?AndroidPayの使い方やメリット、デメリットまとめ

AndroidPayとは

AndroidPayとは、2016年12月にGoogleが日本国内でサービスをスタートしたGoogleの電子マネーサービスです。

日本で人気のiPhoneでも使える電子マネーサービス「ApplePay」と、ガラケーでもAndroidスマホでも利用できる「おサイフケータイ」との比較を中心にAndroidPayについてみていきましょう。

ApplePayとの違い

2016年10月からスタートしたApplePayは全てのiPhoneで使えるわけではありません。
ApplePayを利用するためには最新のiPhone7/7plusかApple watch2が必要となります。
4インチサイズで根強い人気のあるiPhoneSEも使えません。

おサイフケータイ・ApplePay・AndroidPayの3つともソニーが開発したフェリカチップを活用しているというのは共通点ですが、実際に私たち利用者が感じる一番の違いは利用できる電子マネーの種類です。

対応電子マネー

おサイフケータイ・ApplePay・AndroidPayそれぞれ対応できる電子マネーにずいぶん違いがあります。

おサイフケータイ

おサイフケータイ(おサイフケータイ機能の搭載のガラケー・Androidスマホ)は、

  • モバイルSuica
  • nanaco
  • 楽天Edy
  • WAON
  • QUICPay
  • iD
  • モバイルスターバックスカード
  • JALタッチ&ゴーサービス
  • ANAスキップサービス
  • マクドナルドのかざしてクーポン
  • ヨドバシカメラのゴールドポイントカード
  • ローソンモバイルPonta
  • モバイルdポイントカード
  • 東京ドームTDモバイル2
  • ヤマト運輸のクロネコメンバーズ
  • ビックカメラのビックポイントケータイ
  • ticket board

と、電子マネーサービスのみならず、モバイル会員証やモバイルクーポンの機能まで利用できます。

おサイフケータイは、2004年にNTTドコモが当時のiモードケータイに搭載しスタートした、日本で最も古く歴史のあるモバイル電子マネーサービスで、対応サービスの豊富さはさすがといったところです。

ApplePay

ApplePayは、2016年10月にiPhone7/7plus・Apple watch2の日本仕様のみにフェリカチップを搭載し、iOS側も対応させたことにより利用できるようになった日本独自仕様のものです。
(先行してスタートした米国のApplePayはNFCを利用したもので、日本のものとは仕組みが異なります)

対応サービスは、

  • モバイルSuica
  • iD
  • QUICPay

の3つのみで、クーポン等は各社のiOSアプリ経由によるバーコード提示などで対応となっています。

対応電子マネーサービスが3つしかないことやモバイルSuicaのEX特約機能非対応など、おサイフケータイに比べると未対応のサービスが多いのが欠点ですが、日本で人気のiPhoneでも電子マネーサービスの機能が利用できるようになったことで話題となっています。

AndroidPay

AndroidPayは、日本国内において3つの中で一番新しい電子マネーサービスで、2016年12月にスタートしたGoogleの電子マネーサービスです。

気になる対応電子マネーですが、2017年6月現在、

  • 楽天Edy
  • nanaco

のみです。
対応電子マネーの他に、チャージ決済用クレジットカード・デビッドカード、ポイントプログラム(ポイントカード)、各種ギフトカードを登録し利用することができます。

電子マネーと同じく利用頻度の多いポイントカード類については、楽天ポイントカードをはじめTOHOシネマズ・ツルハドラッググループなどのポイントカードなども登録できるようですが、いかんせんAndroidPayはマイナーな存在なので、レジで店員さんにAndroidPayのことを伝えても理解してもらえないことが多いです。

このように、AndroidPayは対応電子マネーがまだたった2つしか利用できないことに加え、いざ店舗で利用しようとしても店員さんに理解してもらえないことが大半なので、電子マネーでの決済はまだしも、ポイントが付与されるまで大変な目に遭う確率がかなり高いことが大きなデメリットです。

AndroidPayが使える機種OS

AndroidPayを利用するにあたって、Android端末であれば何でもいいというわけではありません。

ハード側の条件は、「Android4.4以降のOSが搭載されていて、かつ、おサイフケータイ機能対応であること」です。
(ApplePayと同様に先行してスタートした米国のAndroidPayと仕組みが異なり、おサイフケータイ機能が必要なことからも日本独自のものです)

これがおサイフケータイ機能の対応・非対応に関係なくAndroid4.4以降のAndroidスマホで利用できるようになると良かったのですが、その点は少し残念で日本国内版のAndroidPayのデメリットですね。

AndroidPayの使い方

  1. 対応Androidスマホを用意
  2. Google PlayからAndroidPayのアプリをダウンロード・インストール
  3. 楽天Edy・nanacoへチャージ時の決済用のクレジットカードを登録(スマホのカメラでクレジットカードを撮影するだけで登録可、登録可のクレジットカードは楽天Edyと同一)
  4. 楽天Edyを登録(AndroidPayのアプリを立ち上げ「+」マークをタップ、電子マネーを追加、楽天Edyを選択、Edyカードを作成で新規の楽天Edyカードがすぐに作成される)
  5. nanacoを登録(AndroidPayのアプリを立ち上げ「+」マークをタップ、電子マネーを追加、nanacoを選択、氏名・住所等の個人情報とパスワードを設定しnanacoアカウントを作成)
  6. ポイントプログラム(ポイントカード)を追加、AndroidPayのアプリを立ち上げ「+」マークをタップ、プログラム名を入力、スマホのカメラで撮影できるようになるので該当するプラスチックカードのバーコード部分を撮影・登録完了
  7. ギフトカードを追加、AndroidPayのアプリを立ち上げ「+」マークをタップ、カード番号などの情報を入力、保存

といった感じで、各種登録についてはApplePayよりもAndroidPayのほうがわかりやすいです。

すでにモバイルnanaco(プラスチックカードのnanacoは不可)と楽天Edy(モバイル版)を利用していて、おサイフケータイ機能の付いたAndroidスマホにモバイルnanacoアプリと楽天Edyアプリをインストールして使える状態にして、そこからAndroidPayのアプリをインストールすると、すでに使っているモバイルnanacoと楽天Edy(モバイル版)を紐づけてAndroidPayとして利用できるので、さらに簡単になりますよ。

ApplePayの場合、JR東日本が提供しているiOSアプリのSuicaアプリとApple純正・iPhone標準アプリのWalletアプリの使い分けが紛らわしい点がデメリットです。ただ、実際に店舗で使う際、知名度と使い勝手においては、ApplePayのほうが圧倒的に楽でわかりやすく勝っています。

おサイフケータイで十分では?

おサイフケータイとの比較で詳しく前述しましたが、正直、2017年6月の段階では、おサイフケータイで十分、AndroidPayの存在そのものが微妙と言わざるを得ません。

おサイフケータイとの比較において、AndroidPayの優位性はポイントカードやギフトカードも登録でき一元管理できるという点です。

しかし、店頭で本当に対応しており利用できるのか不透明である状況は2017年6月現在でも変わりなく、実際にひとつひとつ試してみないとネット上の情報はもちろんGoogleの公式ホームページでの情報もあやしいと言わざるを得ません。

実際に、以前、ビックカメラのポイントカードをAndroidPayに取り込み利用できるとGoogleの公式ホームページで案内があったものの、実際にビックカメラの店舗に行くとまったく利用できないし、ビックカメラの相談窓口に電話しても「AndroidPayには対応していない」という回答があったなど、かなり混乱した状況があり一部でトラブルになったことがありました。
(現在ではビックカメラのポイントカードの登録そのものが出来なくなっています)

まとめ

よく言われる日本のガラパゴス的な独自進化を遂げたものがいくつかありますが、おサイフケータイもその一つで、独自進化でありながら当初からNTTドコモが開発に直接関わったという経緯もあり、完成度が非常に高く使い勝手もとても優れているというのが特徴です。

日本国内における後発のApplePayとAndroidPayは、おサイフケータイ機能と比較すると対応電子マネーがまだまだ少ないなどの課題がありますが、今後に期待といったところです。

AndroidPayはSuicaに未だに対応していないというのが一番痛いところで、都市部在住の方で、かつ通勤・通学でSuicaやSuica定期券を利用している方にとって、AndroidPayは現状、選択肢にすら入らない状況ではないでしょうか?

ApplePayはスタート当初からSuicaに対応したのが大きかったのですが、こちらも未だにnanacoと楽天Edyという利用可能店舗が多い電子マネーサービスに対応していないというのが大きな欠点となっています。

個人的見解としては、AndroidPayよりもおサイフケータイを使ったほうが幸せになれるというのが結論です。
まだまだビジネスユースや高齢者の方のニーズが高いガラケーでも利用できますしね。

 



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