ApplePayのSuica登録から使い方までの方法、チャージでポイントを最大に貯めるクレジットカード【2020年版】
昨年2016年に登場したiPhone7からApple独自の電子決済システムApplePayが日本でも使えるようになり、ついにiPhoneでもSuicaが使えるようになったと大きなニュースになりましたね。
あれから約10ヶ月が経過し、すでに活用している方も多いのではないかと思います。
今回はそんなApplePayのSuicaについての基本とお得に使いこなす方法を詳しくお伝えしていきますよ!
この記事に書いてあること
ApplePayとは
まず、ApplePayの基本からお伝えしていきます。
ApplePayとはApple独自の電子決済システムのことで、米国で2014年10月から先行スタートし、日本でも2016年10月から使えるようになったものです。
米国など海外ではNFCというチップを活用することで電子決済システムを実現していますが、日本ではガラケーの時代から長く使い続けられている「おサイフケータイ」のシステムを活用することで、日本でのApplePayのスタートから多くの店舗や駅で利用できるようになりました。
このおサイフケータイのシステムを活用するためにスマホ・ケータイ端末側に「FeliCa」というチップが搭載されていることが必須条件ですが、iPhone7から日本国内販売版にのみFeliCaチップを搭載するというAppleとしては初めてとなる異例の対応を取ったことでも衝撃的でした。
アップルペイ対応電子マネーは3種類のみ
日本国内では2004年6月からFeliCaチップを搭載したガラケーが初めてドコモから発売され「おサイフケータイ」がスタートしました。
2017年8月現在、おサイフケータイ機能のついたAndroidスマホ・ガラケーでは、
- モバイルSuica
- nanaco
- 楽天Edy
- WAON
- iD
- QUICPay
- スターバックスカード
- ANA SKiPサービス
- JALタッチ&ゴーサービス
- マクドナルドかざすクーポン
- モバイルdポイントカード
- ヨドバシカメラのゴールドポイントカード
- ローソンモバイルPonta
- 東京ドームTDモバイル2
- モバイルクロネコメンバーズ
- モバイルTカード
- スマホサイフ
- ビックカメラのビックポイントケータイ
- ticket board
- 札幌ドームチケットレスサービスらくスルー
の20種類と多くの電子マネー・チケットレスサービスが利用できます。
一方、ApplePayではおサイフケータイと同じFeliCaチップのシステムを採用しているものの、利用できる電子マネー・電子決済サービスは2017年9月現在、
- モバイルSuica
- iD
- QUICPay
の3種類のみとなっています。
この対応サービスの少なさがApplePayの一番のデメリットです。
基本的にAppleは先の予定などの発表は全くしない会社としても有名で、日本でのApplePay対応サービス拡大について一切非公表としています。
とはいえ、iPhoneシリーズは日本国内でのスマホシェア50%と多くの人が利用しているので、せめて、nanaco・楽天Edy・WAON・QUICPayくらいは早期に追加で対応してほしいものですね。
ApplePayのSuicaとおサイフケータイのモバイルSuicaの違い
次に都市部では多くの人が普通に通勤・通学などで利用しているSuicaについて、ApplePayのSuicaとおサイフケータイのモバイルSuica(以下モバイルSuica)を比較してみます。
おサイフケータイのモバイルSuica
まず、モバイルSuicaの年会費は、基本的に税込1,030円なのですが、チャージなどの決済用クレジットカードとしてJR東日本のビューカード系を登録することで(当面)無料となります。
また、オートチャージを利用する場合もビューカード系の登録が必須となり、他のクレジットカードではオートチャージの機能は使えません。
ApplePayのSuica
ApplePayのSuicaの年会費は、モバイルSuicaのApplePay特約のおかげで完全無料です。
よって、ApplePayに対応しているクレジットカードであれば、自分の好きなクレジットカードを登録し、貯めたいポイントを貯めることができるのでこれは大きなメリットといえます。
※Suicaチャージ時ポイント付与対象外のクレジットカードもあります
ただし、オートチャージに関してはモバイルSuicaと同様にビューカード系の登録が必須条件です。
次にJR東日本の新幹線(北海道・東北・山形・秋田・上越・北陸新幹線)がお得に便利に乗車できるモバイルSuica特急券、普通列車のグリーン車に利用できるSuicaグリーン券も、モバイルSuica・ApplePayのSuicaともに利用可能できます。
しかし、モバイルSuicaでは利用可能な「チケットレス乗車サービス」(ビューカード系に入会した上でモバイルSuicaのビュー・エクスプレス特約に入会することで東海道・山陽新幹線もだけでお得に便利に利用できるもの)に関しては、ApplePayのSuicaでは2017年9月現在利用できません。
ApplePayのSuicaで定期券を使う場合の注意点
定期券の機能はモバイルSuicaと同様、ApplePayのSuicaでも利用できます。
ただし、いくつか注意点がありますのでお伝えしていきますね。
モバイルSuicaから移行する場合
Androidスマホ・ガラケーのモバイルSuicaからiPhoneへ機種変更する形でデータを移行する場合は、最初に機種変更前のAndroidスマホ・ガラケーのモバイルSuicaを機種変更の手続きをアプリ内で行いSuicaのデータをサーバーに預けます。
その上で、iPhoneのSuicaアプリをダウンロードしアプリを開くと最初に出てくる設定の画面で必ず機種変更の項目から入るようにしてください。
モバイルSuicaのデータをサーバーに預ける前にiPhoneのSuicaアプリで新規でSuica発行・プラスチックカードのSuicaを取り込んだりすると、機種変更前のデータを移して利用できなくなってしまいます。
Suicaカード・定期券から移行する場合
これまでプラスチック製のSuicaカード・定期券を利用していた方は、今もっているSuicaカード・Suica定期券をアップルペイに取り込むことができます。
ただし、取り込むことが出来るのは、
- Suica(無記名)
- My Suica(大人用記名)
- Suica定期券(通勤・大学)
の3種のみで、高校生以下のSuica定期券は出来ません。
ここでの注意点として、ApplePayのSuicaの上限金額は2万円となっており、移行時にプラスチックカードのSuica作成時に預けた500円のデポジットが返金されるため、Suicaの残高を19,500円以下にしておく必要があります。
プラスチックカードのSuicaからの具体的な移行作業もとても簡単です。
- Suicaカードの右下に書かれている「JE」から始まる番号の右端の4桁に該当するSuicaのカード番号の下4桁と生年月日を入力
- 「次へ」をタップ
- 「カードを転送」画面が出る
- Suicaカードを平面に置きカードの下半分を隠すようにiPhoneをSuicaカードの上に置く
これだけで、自動的にプラスチックカードのSuicaを読みこんでくれます。
ただし、オートチャージの設定をしていた場合オートチャージの設定は引き継がれないので、ApplePayのSuicaに移行後に改めてオートチャージの設定をする必要があります。
ApplePayのSuicaは年会費完全無料ですし、プラスチックカードのSuica新規入会時に求められていたデポジットの500円も不要となりましたので、新規でApplePayのSuicaに入会する場合は、ビューカード以外のクレジットカードを登録しても、またクレジットカードの登録なしでコンビニのレジ等での現金チャージのみでも完全に無料で一切費用がかからないシステムになり、Suicaがより一層気軽になりました。
ただし、現金チャージを選択した場合、クレジットカード決済が条件となるモバイルSuica特急券・Suicaグリーン券・Suica定期券の購入には利用できません。
ApplePayのSuicaチャージでお得にクレジットカードポイントを貯める
ここまでApplePayのSuicaについて従来のモバイルSuicaとの比較をしながらお伝えしてきましたが、ApplePayのSuicaをよりお得に使う方法を考えてみましょう。
着目すべき点は、ApplePayのSuicaはビューカード以外のクレジットカードを登録しても年会費無料となるという点です。
つまり、ApplePayに対応しているクレジットカードを使えば、チャージができてポイントが貯まります。
ただし、ApplePayへのチャージはポイント付与対象外のクレジットカードもあるので注意が必要です。
日本国内でApplePayがスタートしてもうすぐ1年が経過しますが、この間、多くのクレジットカードがApplePayに対応してきましたが、ステータスカードとしても有名なダイナースクラブカードだけは未だに非対応となっていますし、アメリカン・エキスプレス・カードはApplePayに対応しているもののSuicaチャージ時のポイント付与対象外となっています。
それでは、ポイントやマイル利用シーンごとにApplePayのSuicaチャージ時にお得となるクレジットカードをご紹介していきましょう。
Suicaをお得に利用したい人はビューカード
列車やバスをよく利用する方と貯めたポイントは全てSuicaで消化して効率よくSuicaを利用したいという方には、やはり王道ともいえるビューカードです。
ただし、高頻度に利用する店舗がある場合などは、ルミネカードなどといったビューカードの提携カードのほうがオススメとなります。
ビューカードのメリットは、なんといってもVIEWプラス対象商品(乗車券・特急券・回数券・特別企画乗車券・携帯電話等による「えきねっと」からのライナー券予約・定期券・Suica定期券・Suicaグリーン券・Suicaカード・ビューカードによるSuica入金・オートチャージ・モバイルSuicaのチャージ・オートチャージ・モバイルSuica特急券・モバイルSuica定期券・モバイルSuicaグリーン券・びゅう国内旅行商品)がポイント3倍となりポイント還元率1.5%とかなりの高還元率となることです。
ApplePayのSuica(チャージ・オートチャージ・Suica特急券・Suicaグリーン券・定期券)もVIEWプラス対象商品に含まれるためポイント3倍となり、ポイント還元率1.5%となりますし、ApplePayのSuicaにオートチャージができる唯一のクレジットカードです。
クレジットカードは年会費無料がいい!という方には、初年度年会費無料・2年目以降も年に1回の利用で年会費無料となるビックカメラSuicaカードがおすすめです。
ビックカメラSuicaカードはクレジットカードに定期券を一体化できないという欠点がありましたが、ApplePayのSuicaに定期券を読み込ませ定期券の支払いをビックカメラSuicaカードで行うといった使い方をすれば、定期券がクレジットカードに一体化できないという欠点を消すこともできますね。
ビューカード系列のポイントの使い道
ビューカード系で貯まるポイントはビュー・サンクスポイントです。
別途登録が必要ですが、Suicaポイントクラブ(年会費無料)に入会しJR東日本グループや提携店などで、Suicaで支払いをするとSuicaポイントが別途貯まり(ポイント還元率は店舗により0.5~1.0%)、ポイントの2重取りができます。
(貯めたSuicaポイントはSuicaチャージできSuicaとして消化)
ANAマイルが貯まるクレジットカードはこの2枚
ANAマイルは改悪が続いて厳しい状態が続いており、ジャックスのエクストリームカードが廃止となってしまったので、エクストリームカードとソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB)の組み合わせにより、実質年会費総額税別2,000円で1.35%のANAマイルを貯めるということができなくなりました。
通常だとANAワイドゴールドカードが候補に上がってきますが、上位カードであるゴールドカードであるため審査落ちの心配がある点と年会費がそれなりに高額となる点で、あまりおすすめはできません。
オススメは、年会費無料の「プリペイドカードのLINE PAYカード」と「ファミマTカード」の組み合わせです。
これだと、最大2.12%のANAマイルを貯めることができます。
※ポイントの交換ルートでメトロポイントを経由するため「ソラチカカード」も必要です
手順はファミマTカードでファミマでの買い物2倍となるカードの日(火・土曜日)にファミマ店内にあるLINE PAYカード(POSAカード)を購入(レジにて必ず1,000〜10,000円の範囲でチャージしなければいけない上限は5枚・50,000円/月まで)し、支払いをファミマTカードで支払います。(すでに持っているLINE PAYカードへファミポートで手続きをしてレジにてチャージする方法は、ファミポートの改悪により不可となりました)
そして、LINE PAYカードをApplePayのSuicaに登録してSuicaへチャージします、この時点で2.0%のLINEポイントが加算されます。
- LINEポイント(2.0%)→ソラチカポイント(1.8%)→ANAマイル(1.62%)
- Tポイント(1.0%)→ANAマイル(0.5%)
合算すると最終的に2.12%のANAマイルが貯まります。
この方法だと、等価でANAマイルへ交換できる年会費税別130,000円もするダイナースプレミアムカードのポイント還元率2.0%よりも多く貯めれる計算となります。
JALマイルはセゾンアメリカンエキスプレスゴールドカード
次にJALマイルですが、おすすめはセゾン・アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードです。
ゴールドカードにはなってしまいますが、年会費税込10,800円とSAISON MILE CLUBのJALコース別途税込4,320円に加入することでJALマイルが1.125%貯まるようになります。
これはJALカード最高峰のプラチナカードである年会費税込33,480円のJALカード・プラチナのマイル付与率1.0%を上回ってしまうほどの高還元率です。
入会審査に自信のある方は、コンシェルジュサービスも利用できる「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」のほうがおすすめです。
ポイントを貯めたい人にオススメのクレジットカード
共通ポイントについては、
- Tポイント⇒Yahoo! JAPANカード(ポイント還元率1.0%)
- ポンタポイント⇒リクルートカード(ポイント還元率1.2%、VISA・MASTERのみ、JCBブランドはApplePayに非対応)
がオススメです。
また、ネットショッピングに広く強いクレジットカードとして有名なオリコカード・ザ・ポイントもApplePayに対応しておりApplePayのSuicaチャージ時でも通常と同じ1.0%のポイントが貯まります。
ちなみに、AmazonのAmazonカードはApplePayに対応しておりカードを取り込むと電子マネーiDとして利用できiD利用時はポイント付与対象となりますが、ApplePayのSuicaチャージ時にはポイント付与対象外となりますので、ApplePayのSuicaとの組み合わせにおいては、おすすめできません。
スーパーなどでの買い物に関しては、イオンカードがApplePayに対応しておりApplePayのSuicaチャージでもポイント付与対象(ポイント還元率0.5%)で、基本ポイント還元率は0.5%と低いもののイオングループでの買い物は常にポイント2倍の1.0%となりますので、イオングループのお店が最寄りにあるなどでよく利用する方にはおすすめですよ。
まとめ
今回は、ApplePayのSuicaについてお伝えしてきました。
ApplePayのSuicaにチャージするクレジットカードをよく考えて登録すると、かなりお得に利用できます。
また、ApplePayへの登録はクレジットカードだけではなく、LINE PAYカードやauWALLETプリペイドカードといったプリペイドカードも登録できるので、事情があってクレジットカードが作成できない方やクレジットカードの利用に抵抗がある方などにもApplePayは利用しやすいのではないでしょうか。
ApplePayは、Suica・iD・QUICPayの3種類の電子マネーしか利用できないのが大きな欠点・デメリットですが、ApplePayのスタートによりSuicaが利用できる店舗や場所がかなり増えたので、以前と比べると不便に感じることが少なくなってきたといえます。
ApplePayのSuicaをお得に使いこなしてみませんか?