高額なSIMフリーiPhoneを格安SIMで利用する方法

今年も、日本国内でスマホ端末50%以上のシェアを誇ると言われているiPhoneですが、通常のモデルチェンジとなるiPhone8/8plusに加え、iPhone発売10周年記念モデルのプレミアムモデルという位置づけでiPhoneXが発売されました。

以前からiPhoneは、

  • わかりやすいインターフェイス
  • きめ細かいOSアップデートなどによるセキュリティの高さ
  • いわゆる「ヌルヌル動く」なめらかな動作

が人気の秘訣と言われています。

しかし、そんなiPhoneの唯一の欠点は端末価格が高額であることです。

以前はドコモ・au・ソフトバンクの大手3大キャリアがiPhoneの優遇施策を強烈に推進していて、MNPにて契約した場合、発売から半年も経てばiPhoneといえど端末価格は一括0円、端末購入サポートにあたる毎月の割引も3,000円/月程度(24回)、さらにキャッシュバックで商品券がもらえてしまうという時代がありましたが、今は監督官庁である総務省の指導が入りこのようなことは、ほぼ無くなりました。

その一方で、格安SIMが本格的に普及し3GBのデータ量の音声プランが1,600円/月程度で利用できるようになり、お昼休みなどの混み合う時間帯は速度低下が起こるなどのデメリットがあるものの、圧倒的な安さから人気となり利用者数は右肩上がりの状態となっています。

そこで今回は、人気のiPhoneを格安SIMや大手3大キャリアの新しい料金プランを利用することで、お得に利用する方法をまとめました。

人気のiPhoneをお得に利用

新品でiPhoneを購入するには、

  1. アップルストア
  2. 大手3キャリア
  3. 格安SIM会社

の3つの方法があり、それぞれ購入できる端末が違います。

1.AppleストアにてSIMフリー版を購入

iPhoneSE/6s/6splus/7/7plus/8/8plus/X

2.大手3大キャリアで購入

SE・7/7plus/8/8plus/X
(ただしSE/7/7plusは在庫がなくなれば終売、SEは終売している店舗が多い)

3.一部の格安SIM事業者

iPhoneSE/6s/6splus

  • ワイモバイル:SE/6sのみ
  • UQモバイル:SE/6sのみ
  • 楽天モバイル:SE/6s/6splusのみ
  • BIGLOBEモバイル:SE/6sのみ

(ただし楽天モバイルはメーカー整備済品となり新品ではない)

上記の他に、中古品のiPhoneを入手する、手持ちのiPhoneをSIMロック解除してそのまま利用する(ドコモ版iPhoneをドコモ系格安SIMで利用する場合と、ソフトバンク版iPhoneをソフトバンク系格安SIMで利用する場合はSIMロック解除不要)という方法も考えられます。

 

ということで、
いきなり結論ですが、すでにiPhoneを持っている場合、最もお得になのは手持ちのiPhoneと格安SIMを組み合わせて利用する方法です。

ただし、6sより前のモデルだとSIMロック解除ができないことや手持ちのiPhoneをすでに2年以上利用しているためバッテリーがもたなくなってしまっているなどの事情で、そろそろ新しいiPhoneを購入したいといった場合はiPhoneを新規で購入することを検討しなくてはいけません。

「最新のiPhoneでなくてもいい」
「なるべく安くiPhoneを購入したい」という場合、おすすめはズバリiPhoneSEです。

iPhoneSEを購入する場合、AppleストアでSIMフリー版を購入するか、前述した一部の格安SIM事業者で契約した上で購入することになります。
(大手3大キャリアの場合は、たいてい契約の条件が悪いのでオススメできません。型落ちとなったiPhone7の方が好条件である店舗が多いです)

iPhoneSEの端末価格

16GB32GB128GB
SIMフリー版42,984円54,864円
ワイモバイル(定価)65,340円78,300円
ワイモバイル(2年縛り実質価格)12,960円~20,736円~
UQモバイル(定価)44,172円54,540円
UQモバイル(2年縛り実質価格)13,068円~20,844円~
楽天モバイル(定価)42,984円
楽天モバイル(スーパー放題1年契約)21,384円
楽天モバイル(スーパー放題2年契約)10,584円
楽天モバイル(スーパー放題3年契約)0円
BIGLOBEモバイル(2年縛りあり)40,800円50,400円

 

とにかく安さを求めるのであれば楽天モバイルですが、端末容量が16GBと少なく実際に使い始めるとすぐに容量がいっぱいになる可能性があることと、メーカー認定整備品(新品ではない)ことがデメリットです。

同じ格安SIM事業者を2年間契約し使い続ける場合は、ワイモバイルがおすすめで32GBの実質価格がなんと12,960円まで落ちます。
(ただしスマホプランM・Lの契約が必要)

ワイモバイルは、オプションでスーパーだれとでも定額(税込1,080円/月)に加入すると完全通話定額となるので、仕事などで音声通話が多い方にもオススメです。

ワイモバイルとよく比較されるUQモバイルも2年間使い続けるのであればかなり割安ですが、UQモバイルには完全通話定額の料金プランやオプションがないというデメリットがあるため、音声通話の利用頻度が多い方はワイモバイルのほうがおすすめとなります。

iPhoneSEは販売開始から時間が経過して型落ち品となっていることもあり、AppleストアでSIMフリー版を購入してもそこまで高くないので、好きな格安SIMを利用したいということであれば、端末のみ別途AppleストアでSIMフリー版を購入するという選択肢も悪くありません。

時期にもよりますが、AppleストアでSIMフリー版のiPhoneSEを購入する場合、12回まで金利手数料無料(キャンペーン)のAppleローンを利用することができますので、一括で購入することにより一時的に大きな支出が発生することが嫌な方にはオススメです。

iPhoneと組み合わせるオススメの格安SIM

端末は、型落ちとなり格安iPhoneとなったiPhoneSEをオススメしましたが、組み合わせるSIMカードは格安SIMの利用がオススメです。

2017年11月現在、格安SIM事業者(MVNO)はついに700社を超えたと言われていますが、その中でも2017年11月現在オススメの格安SIMは、

  1. ワイモバイル
  2. BIGLOBEモバイル

の2つです。

1.ワイモバイル

前述したように2年縛りを受ける変わりに端末割引サービスがありiPhoneSEがかなり安く買える(実質価格が安い)こと、通話完全定額のオプションがあることと大手3大キャリアと同様に全国にリアル店舗があり主要家電量販店の店内にもワイモバイルのブースが大抵あり気軽に相談できることが大きなメリットであり強みです。

2.BIGLOBEモバイル

BIGLOBEといえば、インターネット黎明期からネットを利用している方にはネット接続サービスプロバイダーとしてのイメージが強いかもしれませんが、BIGLOBEモバイルは、かなり早い時期に格安SIMに参入して今も継続してサービスを提供している老舗MVNOです。

昨年までは格安SIM事業者としてのBIGLOBEは、通信速度は遅いし回線の増強・改善もやる気がないなど、あまりいいイメージがありませんでした。
しかし、2016年12月にKDDIがBIGLOBEを買収・完全子会社化しKDDIの資本が入ったことで、2017年の春以降通信速度や回線品質が大きく改善され、さらにYouTube・GooglePlay Music・Apple Music・Abema TV・Spotify・AWA・radiko.jp・Amazon Music・U-NEXTといったサービスに消費したデータ量をカウントフリーとするエンタメフリー・オプション(音声プランの場合別途480円/月・データプランの場合別途980円/月)という思い切ったユニークなオプションサービスの提供など、勢いが最も感じられる格安SIM事業者の一つとなりました。

さらに満を持して2017年10月よりau回線を利用した「格安SIMサービス・タイプA」を開始し、2017年11月よりiPhoneSE/6sの取り扱いが始まり、これで、IIJmioやmineoと同様に従来提供しているドコモ回線のタイプDとau回線のタイプAの両方が選べるようになったのです。
(料金プランはタイプDと全く同じ)

 

ところで、auの格安SIM・サブブランドといえばUQモバイルですが、UQモバイルはKDDIグループに属しているということで回線速度は爆速で通信速度・品質ともに本家のauと全く変わらないという評価が多く「格安SIM事業者潰しだ」とよく批判されますが、BIGLOBEモバイルもKDDIグループに入ったことで、「BIGLOBEモバイルのタイプAについてもUQモバイルと同程度の回線速度と品質になるのではないか?」とサービス開始前から言われていました。

実際にタイプAのサービスが開始されると、予想通り「UQモバイルと同レベルの通信速度の速さと回線品質が確認された」という評価が多く出てきています。

しかし、まだタイプAのサービスは開始されたばかりで、利用者数も少ないことから過度な期待は禁物で数ヶ月後にはタイプD程度の通信速度まで下がるかもしれませんが、今のところ通信速度はUQモバイルと同様に格安SIMらしからぬ爆速で非常に快適に利用できている利用者が多いようです。

となると、BIGLOBEモバイル・タイプAはUQモバイルと比べ料金プランがきめ細かい設定で、家族データシェアが3GBのプランから可能、エンタメフリー・オプションなど他格安SIMにないサービスがあるなど、かなり優位といえます。

ただし、UQモバイルと同様に中古品などのau端末であったとしてもSIMロック解除が必要である場合が多く、auの3G回線サービスが一切使えないので山間部など完全に圏外となる可能性があるというデメリットもあります。

ちなみに、BIGLOBEモバイルからもiPhoneSE/6sの取り扱いが始まりましたが、実はau版iPhoneの型落ち品をBIGLOBEモバイルで販売するという流れのようで、実際にBIGLOBEモバイルから発売されているiPhoneはタイプAでしか利用できないようになっておりSIMロックがかかっています。
※ただし、SIMロック解除は可能で今後SIMロック解除の要件を別途案内するとしています

最新のiPhone8/8plus/Xを使いたい場合

「iPhone3Gの頃から毎年最新のiPhoneを買っている」、「iPhoneは常に最新のモデルを使いたい」という熱烈なファンが多いのもiPhoneの特徴ですが、最新のiPhoneをお得に利用する方法なんてあるのでしょうか?

まずは、2017年モデルのiPhone8/8plus/Xの大手3大キャリアで契約・購入した場合の端末代金をみてみましょう。

iPhone8/8plus/X端末代金比較表

iPhone8iPhone8plusiPhoneⅩ
容量64GB256GB64GB256GB64GB256GB
ドコモ(定価)88,776円106,920円100,440円118,584円125,064円143,856円
ドコモ(2年縛り実質価格)31,752円50,112円43,632円61,992円68,472円86,832円
au(定価)91,440円109,680円103,200円121,680円128,160円146,400円
au(2年縛り実質価格)17,880円~36,120円~29,640円~48,120円~54,600円~72,840円~
ソフトバンク(定価)94,320円112,560円106,080円124,560円131,040円149,280円
ソフトバンク(実質価格)13,069円~35,520円~29,040円~47,520円~54,000円~72,240円

 

前述したiPhoneSEと比べると、かなり高いですね。

ドコモの月々サポート、auの毎月割、ソフトバンクの月月割りといった端末購入サポートにあたる24回ある毎月の割引分を差し引いた金額のいわゆる実質価格の最安値がソフトバンク版iPhone8 64GBモデルの13,069円となり、最高値はドコモ版iPhoneX 256GBの86,632円となります。

ちなみに、au・ソフトバンクは今でもMNPを利用した新規契約者を優遇しており、端末の実質価格もMNPでの契約が最安値となります、ドコモは新規・機種変更・MNPいずれも端末の実質価格は同じです。

ここでauとソフトバンクで始まった新料金プランに注目したいと思います。

auの新料金プラン

端末購入サポートにあたる毎月割をなくした代わりに格安SIM並みに安くした

  • 1,980円/月~利用できるピタッとプラン
  • 大容量データがお得な料金で利用できるフラットプラン

があります。

この新料金プラン加入者で、なおかつ

  • 48回割賦で購入した方のみが加入できる「アップグレードプログラムEX」
  • 24回割賦で購入した方のみが加入できる「アップグレードプログラムEX(a)」

※いずれも別途390円/月のオプション有料サービス

に加入すると、48回割賦のアップグレードプログラムEXの場合25ヶ月目以降、24回割賦のアップグレードプログラムEX(a)は13ヶ月目以降、利用している手持ちのiPhoneを返却すると、端末代金の半額を払わずに済み、かつ新しいiPhoneへ機種変更可能というオプションサービスが受けられます!

自動車を残価設定のプランで購入するようなイメージですね。

毎月割が一切ないのが痛いところですが、ずっとauを使い続け、かつiPhoneを毎年・2年毎に必ず買い替えるという方には、かなりお得なプランとなります。

ソフトバンクの新料金プラン

ソフトバンクの場合も、auと同じように端末代金の半額を払わなくてよいサービスがあります。

ソフトバンクは、「半額サポートfor iPhone」というオプションサービスの名称で、auとは異なり、オプションサービス料が無料、さらに端末購入サポートにあたる月月割が付くという点でかなり優位です。
ただし、auのピタットプランと同じ内容の安い料金プラン・ワンキュッパ割には半額サポートfor iPhoneのオプションサービスを付けることができません。

半額サポートfor iPhone対象料金プラン

  • データ定額ミニ 1GB/2GB
  • データ定額 5GB/ 20GB(U18)/20GB/30GB/50GB
  • データ定額パック・標準(8)/大容量(10)(15)(20)(30)
  • パケットし放題フラットfor 4G/4G LTE

ソフトバンクの場合は、基本48回割賦での分割契約となり25ヶ月目で端末返却が条件で半額相当(25~48ヶ月目分)の割賦免除で機種変更可能、また毎年最新のiPhoneを購入・利用したい場合は、13~24ヶ月目までの12ヶ月分の割賦相当代金を支払うことで端末返却・半額相当(25~48ヶ月目分)の割賦免除で機種変更可能となります。

ちなみに、iPhone8 64GBを48回分割で契約し、半額サポートfor iPhoneを利用して25ヶ月目に機種変更した場合のiPhone8 64GB版端末代金の実質価格は、なんと8,640円まで下がります!
※新規・MNPでの契約の場合

iPhoneの実質価格が驚異的な安さとなるのは大きなメリットと言えますが、iPhoneの毎月の料金プランを安く抑えたいという方にはデメリットとなり、auのほうがお得となります。

ソフトバンクの場合は月月割が付くことから、半額サポートfor iPhoneを利用して新しいiPhoneに機種変更してしまうと月月割も終わってしまうため、13ヶ月目で半額サポートfor iPhoneを利用して機種変更した場合13~24ヶ月目までの12ヶ月分の月月割なしの割賦相当代金が丸々請求されてしまうので、月々の支払いは、思いのほか高い金額を支払うことになるため注意が必要です。

こちらもずっと継続してソフトバンクを利用し続け、かつiPhoneを毎年・2年毎に必ず買い替えるという方には、かなりお得なプランとなります。

 

auのアップグレードプログラムEX・ソフトバンクの半額サポートfor iPhoneともに48回割賦の分割で契約して、2年毎の機種変更により端末代半額免除という流れが、毎月の割賦代金のバランスが取れていておすすめです。

データ量をあまり消費しない方はau、スマホの利用頻度が多くデータ量も毎月かなり消費するという方にはソフトバンクのほうがお得に最新のiPhoneが購入できるということになりますね。

また、iPhoneが大好きな方やAppleの熱烈なファンの方などで毎年新しいiPhoneが発売されたら必ず買うという方は、au・ソフトバンクのオプションサービスを利用して毎年機種変更しても1年後に半額分をau・ソフトバンクが負担してくれるので十分お得といえます。

まとめ

今回はiPhoneをお得に購入・利用する方法についてお伝えしました。

iPhoneの一番のメリットは、実は電波の対応バンドの多さで、SIMフリー版(SIMロック解除済み端末も)であれば大手3大キャリアはもちろん日本国内で販売されている格安SIMのすべて利用することができることです。

さらに、iPhoneは世界中で販売されているスマホ端末であるため、海外での利用も現地のSIMカードの調達さえなんとかなれば(対応地域であれば大手3大キャリアの海外利用オプションサービス利用でもOK)すぐに利用できるので、使い勝手が非常に優れています。

iPhone6s/6s plus以降の大手3大キャリア版であれば一旦契約・購入してSIMロック解除してしまえばSIMフリー版とまったく同じ状態となるため、どんな通信会社のSIMカードも利用できるので使い勝手が抜群です。

 

格安SIMが盛り上がり、さらに格安SIMに対抗するために大手3大キャリアも端末代金と分離した割安な料金プランを提供し始めるなど、スマホ利用者の選択肢はかなり多くなりずいぶん改善されてきました。

自宅の光回線などの固定回線との割引やスマホ端末代金の半額相当分割賦免除などの新しいオプションサービスまで含めて考えると、一概に格安SIMがお得と言い切れない状況になってきたので、大手3大キャリアの新料金プランも含めて検討してみることをオススメします。

 



サブコンテンツ

このページの先頭へ