IIJmioとmineoはどっちがおすすめ?ガッツリ比較してみた!

もう格安SIMも一部のマニアのものではなく、普通の方が格安SIMや格安スマホと呼ばれるSIMフリースマホを使ってる人が増えてきて、ずいぶん普及してきたなという印象を受けます。

今、格安SIMサービスを提供しているMVNOはなんと700社を超えている(2018年5月現在)ということをご存じでしたか?

ここまで増えると格安SIMを選ぶだけで一苦労ですが、700社ある格安SIMの中で、回線運用の技術力や料金プランのユニークさで人気のIIJmioとmineoについて比較してみましょう。

料金プラン

まずは料金プランです。

IiJmiomineo
タイプDタイプADプランAプラン
データ音声データ音声データ音声データ音声
500MB700円1,400円700円1,310円
1GB800円1,500円800円1,410円
3GB900円1,600円900円1,600円900円1,600円900円1,510円
6GB1,520円2,220円1,520円2,220円1,580円2,280円1,580円2,190円
10GB2,520円3,220円2,520円3,130円
12GB2,560円3,260円2,560円3,260円
20GB3,980円4,680円3,980円4,590円
30GB5,900円6,600円5,900円6,510円

・タイプD/Dプランはドコモ回線利用、タイプA/Aプランはau回線利用
・価格表記はすべて税抜

mineoのほうが、明らかに料金プランがきめ細かく、500MBスタートで最大容量は30GBのプランまであり、1GB・3GBプランと比べるとコストパフォーマンスが悪い500MBのプランではありますが、500MBから音声プランの設定があるのは格安SIMではめずらしいことです。

一方、IIJmioは料金プランにおいてmineoにないもので人気となっているのが「ファミリーシェアプラン」という家族でデータ量をシェアできる料金プランです。

イメージとしては、ドコモのデータシェアパックと同じような仕組みで、IIJmioのファミリーシェアプラン(12GB)では、最大10枚のSIMカードでデータシェアできますので、家族全員で利用すれば大きな節約効果が期待できます。

ただし、このファミリーシェアプランには注意点が2つあります。

IIJmioのファミリーシェアプラン注意点

前もって名義を統一する必要がある

1つ目は、例えば家族4人が4枚の音声SIMでファミリーシェアプランを利用する場合、この4つの音声回線の契約名義を家族の中で誰か代表者を決めてその「代表者の名義に全て統一する必要」があります。

特に、MNPで他社から家族全員で移動してくる場合には注意が必要です。

MNPの前に回線の契約名義を代表者の名義に統一した上で、IIJmioへMNPにて移動しないと、せっかくファミリーシェアプランを利用しようと思っても契約名義が回線ごとに異なるため利用できないという落とし穴にハマってしまう可能性があるのです(IIJmioへ移動後に名後を統一することは2018年5月現在不可となっています)。

この落とし穴に一旦ハマってしまうと、また、他社へMNPで移動し回線の契約名義を揃えた上で改めてIIJmioへMNPするということになります。

音声回線は5回線まで

もう1つの注意点は、IIJmioのファミリーシェアプランでは、SIMカードが最大10枚までシェアできるとなっていますが、音声回線については同一名義で5回線まで契約可能となっていますので、すべて同一名義にしないと利用できないファミリーシェアプランにおいては、実質音声回線は5回線までとなります。

mineoのパケットシェア

一方、家族でデータ量をシェアできる料金プランがないmineoですが、家族でグループの登録を事前に行うことで、家族の繰り越し分を分け合えることができるパケットシェアがあります。
あくまで、1ヶ月利用しパケットデータが余った場合に限り、その翌月に家族でデータを分け合えるという、auのデータギフトに似たような仕組みです。

例えば、家族4人でmineoを利用する場合、うち3人は3GBの音声プランを利用し、あえて残りの1人だけ6GBや10GBといった少しデータ量が多めの音声プランを利用し、わざとデータ量を残こすようにし、契約2ヶ月目以降家族でデータシェアを行うことで、よりお得に無駄なくデータ量を使えるという契約の仕方も考えられます。

ただし、このmineoのパケットシェアも最大5回線までという縛りがあります。

さらにmineoが評価されている点が、家族以外でもパケットを分け合えるパケットギフトとmineoユーザーの善意で余ったデータ量を貯蔵し、データ量に困った人が自由に利用できるフリータンクというシステムです。

しかし、いずれも繰り越したデータ容量の有効期限は翌月末までです。

困ったときのフリータンクの存在は本当に助かりますし、パケットギフトの仕組みを利用して、お互いに同じデータ量を交換しあって繰り越したデータ容量の有効期限を無限化するということも可能ですので、友人同士でmineoを契約するというのもアリですね。

ちなみに、追加のデータ量の購入はmineoの場合は、パケットチャージと呼び1回150円/100MBで、1度に購入できる容量は10回の計1GBで、最大15GB/月までとなっています。

オプション

2社とも中学生からシニアの方まで安心して格安SIMが利用できるように、幅広いジャンルで多くのオプションサービスを提供していて、少々複雑ですので、各オプションサービスをジャンル分けして比較表でまとめました。

IIJmiomineo
通話3分かけ放題
&家族と10分
600円/月
10分かけ放題
&家族と30分
830円/月
10分かけ放題850円/月
通話定額30
(30分間分)
840円/月
通話定額60
(60分間分)
1,680円/月
スマート留守電290円/月290円/月
三者通話サービス200円/月
迷惑防止パック
(迷惑電話+ウイルスバスター)
500円/月
トビラフォンfor Android
(迷惑電話)
300円/月
迷惑電話撃退サービス100円/月
着信転送サービス無料
割込電話サービス無料
番号通知リクエストサービス無料
050IP電話アプリ
(LaLa Call)
100円/月
セキュリティーウイルスバスター250円/月270円/月
マカフィー250円/月
i-フィルター
(フィルタリング)
360円/月
安心フィルタリング350円/月
メールウィルスチェックサービス200円/月
クラウドバックアップAOS500円/月
安心バックアップ500円/月
Samrt/Checker350円/月
サポート端末補償オプション380円~/月
端末安心保証サービス370円/月
つながる端末保証
(手持ちの端末向け)
500円/月
持込み端末安心保証サービス500円/月
mineo安心パック2
(ウィルスバスター+端末安心保証サービス)
550円/月
スマホの操作サポート500円/月
スマホ操作アシスト500円/月
訪問サポート9,000円~/回
趣味系タブホ
(雑誌読み放題)
500円/月
SMART USEN490円/月
music.jp400円/月
日経ビジネスDIGITAL2500円/月
ローチケHMVプレミアム500円/月
取り放題.jp&
グルメギフト得々オプション
700円/月
ジュニアパック
(11のアプリ使い放題)
200円/月
シニアパック
(11のアプリ使い放題)
200円/月
公衆Wi-FiIIJmio WiFi by エコネクト
(75,000ヶ所以上)
362円/月

 

ジャンル別に見ていきましょう。

通話オプション

まず、格安SIMの弱点の一つと言われている通話についてです。
完全なかけ放題は2社ともありませんが(2018年5月現在完全なかけ放題のオプションサービスはワイモバイルのみ)、いずれも10分かけ放題オプションサービスがあります。

特に、IIJmioは前述したファミリーシェアプランといい家族での利用を想定しているものが多く、かけ放題オプションに関しても家族との通話に関しては、それぞれ10分、30分かけ放題となる特典サービスを設けています。

ただし、IIJmioの家族間での通話などの「家族間」とは、IIJmioのIDであるmioIDが同一の電話番号同士の通話であることですので、ファミリーシェアプランの注意事項でお伝えした通り、かけ放題オプションでの家族間通話の特典に関しても、同一名義での複数回線契約が必須です。

mineoには、通話定額オプションという30分/月、60分/月通話がオプション料金内で可能というものがありますが、これに関しては少々割高であまりおすすめできません。
長電話をするくらい仲の良い方であれば、LINE通話やFacebook通話などを利用すれば無料で通話できますので、お仕事で電話を使うなど通話代が気になる方であれば10分かけ放題オプションを選んでおくほうが無難といえます。

セキュリティーオプション

次に、セキュリティー関連です。
IIJmioのほうが、選択肢が多く同じウイルスバスターに関しても僅かですが20円/月ほど安く利用できます。

サポートオプション

格安SIMを利用するにあたり、気になる人が多いサポート関連のオプションに関しては、IIJmio、mineoでの格安SIMとのセット販売で購入したスマホ端末の保証サービスに加え、格安SIMと手持ちのスマホを継続して利用する場合にも保証してもらえるオプションサービスもあるので両方とも充実していますが、mineoには別途訪問サポートがあることが強みといえます。

趣味系オプション

趣味系のオプションに関しては、IIjmioの圧勝です。
雑誌読み放題、音楽系定額オプションサービスなど豊富でとても格安SIMを提供するMVNOのオプションサービスとは思えないほどです。

ただし、ドコモのdマガジンなどドコモユーザー以外でも利用できますし、楽天の雑誌読み放題サービスの楽天マガジン、Amazonのプライム会員であれば音楽定額サービスも全曲ではありませんがプライム会員の特典内でも充実したラインナップですので、趣味系のサービスは契約した格安SIMの括りにこだわる必要性があまりないともいえます。
自分で各種サービスを調べて選択できる方にとってはあまり意味のないオプションかもしれませんね。

Wifiオプション

最後に公衆WifiサービスはIIJmioのみオプションサービスが設定されていますが、フリーWifiの整備が各自治体単位で進んでいますので、あまり気にする必要はないと思われます。

キャンペーン

IIJmio、mineoともに年中断続的に何かしらのキャンペーンが行われていますが、大手キャリアのようにスマホのモデルチェンジで一世代前の端末になったものを一括0円とするような強烈なものはさすがにありません。
大手キャリアでいうところの契約事務手数料にあたる初期費用税別3,000円が1円となるものや、紹介キャンペーンでAmazonギフト券などの景品プレゼントなどの内容が多いです。

ちなみに、mineoは契約者数100万人を達成するために2018年3月末までに多くのキャンペーンを打ったために、2019年2月現在ではIIJmioのほうが、キャンペーンが多く展開されていますが、平均してみるとIIJmioもmineoもキャンペーンについてはほぼ同等と考えて良さそうです。

IIJmio・mineoいずれもAmazonでエントリーパッケージを500円前後で販売しており、こちらを購入することで初期費用税別3,000円が免除となりますので、入会キャンペーンがない場合は契約の前にAmazonでエントリーパッケージを購入するのもオススメですよ。

速度制限

通信制限については、

●IIJmio:最大200kbpsの低速モードに切り替えて(クーポンのON/OFFと呼ぶ)通信が3日間で366MBを超えた場合、4日目に当該SIMカードの通信速度を制限する場合がある。ただしタイプA(au回線)利用の場合、クーポンのON/OFFに関わらず、直近3日間あたりの通信量6GBを超えた場合も通信速度の制限を行う場合がある。

●mineo:基本データ容量を使い切った場合、通信速度が200kbpsに制限される。ただし、Aプラン(au回線)のみ、ネットワーク混雑回避のために、直近3日間(当日を含まず)に6GB以上の使用した場合、通信速度が終日制限される場合がある。

となっており、基本的に速度制限やデータの圧縮などはしないし、以前格安SIMでよくあった3日間で〇〇〇MBのデータ量を消費すると4日目は速度制限を行うという、いわゆる3日制限もないとしています。

ところが先日、mineoがユーザーに告知なしで画像や動画データを強制的に圧縮する「通信の最適化」行い、さらに「通信の最適化」が行えないWebサイトに関しては、下り通信速度上限2Mbpsの帯域制限も行っているようだとSNSで炎上したという出来事がありました。

これについては、mineoが速やかに謝罪と説明を行ったのですが、これまで格安SIMを提供するMVNOの中では、IIJmioと並んでトップクラスに信頼性が高いイメージがあったため既存ユーザーから大きな失望を受け、いまだに口コミサイト等での批判・批評が止まらない状況です。

やはり、大手キャリアから回線を借りて通話・通信サービスを提供しているという構造的な問題があり、ユーザーが増えれば増えるほど回線帯域が圧迫され速度が低下してしまうことは、格安SIMの宿命みたいなもので、ユーザーもある程度受け入れざるを得ません(その代わり格安な訳ですから)。

IIJmioも信頼性・技術力に定評のある格安SIMですが、通信速度に関しては、はっきり言って格安SIMの中でも遅い部類に入ります。

この問題により、UQモバイル・ワイモバイルといったau・ソフトバンクのサブブランド格安SIMはやはりすごいという評価が高まっています。

サポート

サポートや技術力、信頼性で定評のあるIIJmioとmineoですので、前述した比較表の通り格安SIMとしては、十分なサポートです。

mineoには有料オプションにはなりますが、訪問サポートもありますし、端末ごとの動作確認とSIM適合表は多くの端末について記載があり安心できますし、IIJmioはiPhoneのiOSアップデートの度に、翌日には動作確認をホームページで公表していて技術力の高さを示しています。

mineoの「通信の最適化」による炎上がありましたが、それでもなお格安SIMに安心とか信頼性を求める方には、IIJmioかmineoがおすすめですよ。

セット端末

セット端末機種数

スマホタブレットルーター
IIJmio22機種4機種3機種
mineo9機種2機種2機種

IIJmioのほうが圧倒的な品揃えです。

mineoに関しては、在庫があればという条件がつきますが、iPhone(6s/7/7plus、Web限定)の取り扱いがあるのが大きな強みとなっています(2018年5月現在、在庫があるのは6sのみ)。

また、IIJmio・mineoいずれも24回割賦で端末が購入できますので、一括で数万円の支出が痛いなという方にも安心して格安SIMを利用できます。

まとめ

今回は、格安SIMの中でもトップクラスの人気となっているIIJmioとmineoについてお伝えしました。

IIJmioは家族で利用するイメージでドコモから格安SIMへ移る場合に乗り換えやすいですし、IIjmioも家族で利用してほしいという意向が各種サービスからうかがえます。

一方、mineoはパケットの分け合いが家族以外の他人でもできるというようにauに近い料金プランですから、auから格安SIMへの移行を考えている方にはおすすめです。

この点は、auのサブブランドのUQモバイルよりもauに近いといえるかもしれません。

UQモバイルとワイモバイルといったサブブランドキャリアは、通信速度が大手キャリア並みに速くてかつ安いということでおすすめですが、IIJmioとmineoも高い信頼性と技術力、ユニークな料金プラン、特にmineoはフリータンクのシステムやユーザー向け掲示板マイネ王など、他の格安SIMにないユニークな仕掛けがあるのでおすすめですよ。

 



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