これってどうなの?職場モラハラのチェックリストと対処方法

セクハラ、パワハラ、マタハラ、クワバタオハラ。
巷には「○○ハラ」という言葉がたくさんありますが、女優の三船美佳さんと元THE虎舞竜のヴォーカル高橋ジョージさんの離婚理由は「モラハラ」だったそうです。
職場で良く耳にすることが多いこの「モラハラ」ですが、「モラハラ」とは「モラルハラスメント」の略語だということはおそらく皆さんすでにご存じでしょう。
私石原はありがたいことに今までの上司たちには大変可愛がってもらったので、職場でこの「モラハラ」にあったことはありませんが、時折テレビでモラハラを受けている人のインタビューなどが放送されたりとモラルハラスメントは意外と誰もに起こりうる、身近な問題なのだな、と感じます。
と、ここまで「モラハラ、モラハラ」と何度もこの言葉を引用しましたが、「モラハラ」って一体どのような物のことをいうのでしょうか?

職場モラハラの定義

「職場でのモラハラ」をわかりやすい言葉で言いかえると、「職場でのいじめや嫌がら」という言葉がしっくりきます。
「職場でのいじめや嫌がらせ」と聞くと「モラハラ」とよく似た言葉に「パワハラ」というものがありますが、「パワハラ(パワーハラスメント)」とは、「パワー(立場や権力)」などを振りかざし部下や同僚などに精神的苦痛や時には身体的な苦痛を与えることで、「モラハラ」というのはその人の立場や権力などの上下関係(力関係)には関係なく、相手に精神的・身体的苦痛を与えることを言います。

つまり、「パワハラ」と「モラハラ」の大きな違いは、「パワハラ(もしくはモラハラ)をする側とされる側の関係性(上下関係があるかないか)」ですね。

上下関係がないはずの同期(同僚)同士の間でも行われるのが「モラハラ」であり、多くの場合「モラハラをしている側」には「モラハラをしている」という自覚がないというパターンも多く見受けられるのです。
もしあなたが職場で自分がモラハラを受けているのでは?と思うような状況下にいるのであれば、以下のチェックリストに進みましょう。

職場モラハラチェックリスト

職場でのいじめや嫌がらせのことを「モラハラ」と言いますが、今自分が会社で受けているのはモラハラにあたるのかどうか、以下のチェックリストをチェックして自分の状況と良く照らし合わせてみてください。

✓モラハラチェックリスト
  1. 職場で挨拶をしても無視をされたり送別会、忘年会などの会社の飲み会に自分だけ誘われない。
  2. 業務上必要のない暴言、侮辱、陰口やいやみを言われている。
  3. 業務上必要な情報、報告、引継ぎなどをしてもらえず仕事に大きく支障をきたしている。
  4. 急な残業や明らかにできないような無理な仕事をわざと押し付けられる。
  5. プライベートな事などを含め、あることないこと職場で言いふらされる。
  6. モラハラ行為によって精神的、肉体的に苦痛を感じ、明らかに職場環境が悪化している。

あなたの状況と照らし合わせてみてどうだったでしょうか。
上記のチェックリストはあくまでも簡易的なチェックリストです。
学校であういじめと職場でのいじめの内容は共通するものがたくさんあります。

陰口をたたかれる、暴言を吐かれる、人前で大声で罵られたり馬鹿にされる(笑われる)、のけ者にされる、わざと仕事を押し付ける、缶コーヒーやお菓子などの差し入れを強要されたりそれを自腹で支払うよう強要されるなどなど、上げたらもっともっとたくさんありますよね。

私はこの中でも⑥の「モラハラ行為によって精神的、肉体的に苦痛を感じる。」というのが一番のミソで、他者の言動によってあなたが精神的・肉体的に傷つけられたり追い詰められている時点でそれはもう立派な「モラハラ」だと思います。

また、モラハラを罰するという法律は今の日本には存在しませんが、モラハラが原因でうつ病になったり、時には自殺にまで追い込まれるような事態を引き起こしかねません。
このような事態につながってしまう前になんとかモラハラをストップさせなければなりませんよね。
次の章ではモラハラに対する対処法について考えてみましょう。

仕返しはあり?職場モラハラの対処方法

職場でのモラハラ。
先ほどの章でも触れたように、実は学校でのいじめと同様、モラハラをしたからといって法で罰せられる、と言ったわけではありません。

仕返しをたった一人でするといっても、モラハラは多くの場合他の人も巻き込んで(周囲の人の目の前で)行われるため、あなた一人が立ち向かったとしてもなかなか相手がモラハラを辞めるとは考えにくいですよね。

ただ社内にモラハラが存在することを知りながら何も対処しなかった場合は、これは完全に会社の責任となり、ごくまれに会社側に損害賠償請求が認められるといったケースもありますが、モラハラの事実をなかなか証明することが難しかったりと損害賠償請求をするまでの道のりが大変ですしそもそもモラハラを受けている時点で受けている側(被害者側)は相当神経をすり減らしているためなかなか自ら損害賠償請求をするところまで動ける、という人は多くはないでしょう。

ですが、万が一の時のために、モラハラを受けた時の証拠(メール、LINE、電話の録音、写真、動画やモラハラを受けた時の記録メモなど)はコツコツと残していきましょう。
もしもモラハラが原因でうつ病やうつ状態など精神的に何かしらの支障をきたしている場合は直ちに医療機関を受診し診断書を書いてもらっておきましょう。

ただ診断書のみだとモラハラが原因でその状態になった、という証拠としてはやや弱いため、医師の診断書+メールや電話の録音やモラハラを受けた時の記録などと必ずセットで残しておきましょう。
そしてモラハラを受けている証拠をある程度集めたら、まず会社のハラスメント相談窓口に相談してください。
ある程度大きな会社であれば、そういった相談窓口を設けているところがほとんどですが、逆にそういった社内の窓口に相談することで「モラハラを訴えたことがバレてモラハラが更に激しくなるのでは?」「結局相談窓口のカウンセラーたちも加害者側についてしまい、会社を退社せざるを得なくなるのでは?」といったような不安も出てくる人がほとんどかと思います。

ですので、もし社内の相談窓口に相談するのが怖い、という場合は、労働局に相談してみましょう。
ただし労働局はあくまでもあなたと相手側との仲介に入り問題を解決できるよう和解に向けて斡旋してくれるだけですので、根本からの解決にはならない可能性もありますし(よけいにモラハラが悪化する可能性も無きにしも非ず…な訳です)、アドバイスはくれるけれど実際には動いてはくれないといった場合の方が多いようです。

社内の相談窓口には頼りたくない、労働局もあまり当てに出来ないとなると、最後に残る手立ては労働問題に強い弁護士さんに相談に行くことです。
お金はかかりますが、その手の問題に強い弁護士を付ければ必ず対処してくれますし、損害賠償請求をしたいのであれば弁護士に相談するのが一番です。

損害賠償請求に関する手続きもすべて弁護士が代行してくれるのであなたはいわば証拠品とお金さえ払えばあとはすべて丸投げしてしまえますので経済的負担(弁護士費用など)をもいとわないというのであれば弁護士に相談するのが一番楽で確実な方法と言えます。
ただし損害請求賠償(裁判)まで行ってしまうと、あなたがその会社に居続けられるかどうかは加害者側(パワハラをしていた側)がどう出るか、にもよるでしょう。

実は加害者のモラハラに周りの人たちもうんざりしていた(でも怖くて止めに入れない、とか、面倒を避けるために注意はせず傍観するだけだったとか…)という場合なら、あなたが相手に法的罰則を与えたことで周囲の人たちも加害者を軽蔑したり相手にしなくなりそのうち加害者がその職場に留まることが苦しくなり退職していく、というのであれば、あなたはそのまま平然と会社に残ることができるかもしれません。

ですが、加害者側が損害賠償請求をされてもびくともせずその後平気な顔で会社に居続ける、という場合は、逆にあなたの立場が危うくなってしまう(理不尽ですよね)ことも考えられますよね。
加害者に対しての一番の仕返しは相手に経済的に大打撃を与える損害賠償請求をすることだと思いますが、相手が辞めるかあなたが辞めるかそのあたりはどちらに転ぶかわからないので、損害賠償請求をする場合はあなたにもそれ相応の覚悟がいるかと思います。

まとめ

セクハラもいじめもモラハラも、された方が不快な気分になったら、それはもうその時点でセクハラやモラハラなのです。
というと線引きが非常に難しいですが、もしあなたが職場でのモラハラで心が折れかけている、もうすでに折れてしまっている場合は、もし社内に窓口があるのであれば実際に対処する、しないにかかわらず相談だけでもしてみてはどうでしょうか。
何かいいアドバイスを貰えるかもしれません。
また、あまりもう波風を立てたくないというのであればひっそりと転職してその職場から離れるのもアリ。
他人の目にどう映るかなんて気にする必要はありません。
自分のことを自分で守ってあげないと、誰も守ってはくれませんしあなたがかわいそうです。
一日もあなたの職場環境が改善されますように。



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