国民年金をクレジットカードで支払う方法とポイント対象カード
彩春館学園、マネー研究部(仮)西園寺です。
アルバイトや、個人事業主の方にとって、国民年金保険料の支払いってけっこう頭の痛い話ですよね。
会社員のみなさんが毎月給料から天引きされている社会保険料相当額(本人負担分)の支払い手続きを、アルバイトや個人事業主などの方は自分でする必要があります。
支払い方は様々で、2年分前納するか、1年分前納するか、半年分前納するか、毎月払いにするか選べますし、支払い方法も、現金払い・口座振替・クレジットカード払いの中から選べます。
ちなみに、令和元年度(平成31年4月~令和2年3月まで)の国民年金保険料の具体的な金額ですが16,410円/月で、毎月払いの場合、単純に12倍ですので1年間の総額は196,920円、2年総額で393,960円です。
税金や年金といったものは、1円でも節税・節約したいところですよね・・・?
国民年金は前払いすればするほど、割引額が多くなりお得になります!
最も割引率の高い口座振替の場合だと、
- 6ヵ月前納で1,120円
- 1年前納で4,130円
- 2年前納で15,760円
の割引が発生し、2年前納だとかなりお得になることがわかります。
しかし、1年前納で192,790円、2年前納で379,640円の現金が必要となりますので、手元にまとまったお金がない場合はムリなので、そこが一番悩ましいところになります!
とはいえ、15,000円以上ものお金を捨てるような話になるので、もったいないですよね。
この記事に書いてあること
国民年金はクレジットカードで支払うのがお得!
少しでもお得になる方法として、国民年金をクレジットカードで支払う方法があるのです。
クレジットカード払いだとポイントやマイルが付与されますので、ポイントやマイル分だけ実質割引してもらえることになります。
口座振替よりは割引率が劣り現金払いと同じ割引率の適用にはなりますが、6ヵ月分でも前納すれば割引を受けることもできます。
クレジットカード払いで前納すると前納の割引分とポイントやマイル分の実質割引分の2重に割引を受けることができるので、かなりオススメです(最大割引率の2年前納の場合でも、口座振替とクレジットカード払いでは1,240円しか割引額の差がありませんので、ポイント分を考えるとクレジットカード払いのほうがお得と判断できます)。
ただし、クレジットカード払いは1回払いのみですので、ご注意ください。
クレジットカードの中には、国民年金の支払いに対してポイント付与対象外となっているものもありますし、そもそも、国民年金の支払いに対応していないというものもあるので注意が必要です。
そして、どうせクレジットカード払いにするなら、一番お得になるクレジットカードを使って国民年金を払いたいですよね。
クレジットカード払いに変更する手続き
「国民年金のクレジットカード払い変更手続きって、面倒くさいんじゃないの?」
って思いますよね?
実際には、すごく簡単です!
まず、「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」という書類を最寄りの年金事務所で入手するか、日本年金機構のホームページからダウンロードしてプリントアウトして用意します。
わかりやすい記入例もセットになっていますので、記入例を参考に記入して「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」を最寄りの年金事務所に提出して終わりです。
申込から数週間後に「国民年金保険料クレジットカード納付のお知らせ」という通知書が郵送されてくるので、この通知を受け取ると、手続きがすべて完了したことが確認できます。
どのクレジットカードでも支払える?ポイント付与対象外のカードは?
残念ながら、すべてのクレジットカードで国民年金保険料が支払えるというわけではありません。
前述した「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」に利用できるクレジットカードが明記してあり抜粋しますと、
- アメリカンエキスプレス
- イオンクレジット
- NC日商連
- OC
- Orico
- セゾン
- JCB
- セディナ
- ダイナースクラブ
- ジャックス
- 東急
- トヨタファイナンス
- 日専連
- 三井住友
- 三菱UFJニコス
- UCS
- ライフ
- 楽天
- UC
- VISA
- MASTER
の21種類です。
(2020/02/27時点)
さらに、この中で国民年金保険料の支払いに対してはポイント付与の対象外というクレジットカードもありますので、少し面倒です。
実際に、国民年金の支払いが可能で国民年金の支払いに対してポイント付与の対象とならないカードを調べてみたところ、三井住友VISAカードとdカードがポイント付与対象外でした(他にもあるかもしれませんが、明確にポイント対象外と明記していたのはこの2つでした)。
またアメックスやダイナースでは、国民年金の支払いではポイント還元率が0.5%と通常のショッピングに比べて還元率が低くなっています。
(2020/02/27時点)
国民年金をクレジットカードで2年前納
2017年4月分からクレジットカード払いの2年前納ができるようになりました。
2016年度までは、クレジットカード払いの場合最長が1年前納で、割引率も口座振替2年前納よりも、1年前納での割引+獲得できるポイント分でも補えないほど劣るため、国民年金のクレジットカード払いはあまりオススメできませんでしたが、2017年度からは自信をもってオススメできるようになりました。
令和元年度(平成31年4月~令和2年3月まで)の具体的な金額で比較してみると、口座振替2年前納の場合379,640円、クレジットカード払い・現金払い2年前納の場合380,880円と口座振替のほうが1,240円お得になります。
しかし、ポイント還元率1.0%のクレジットカードで国民年金を2年前納で支払った場合、割引額1,240円は損するものの、3,808円分のポイントがもらえることとなり、2,568円のお得!とクレジットカード払いのほうが逆転してしまうのです。
やはり、クレジットカード払いによるポイント獲得は強力なんですよね。
楽天カード
今は、多くのクレジットカードが国民年金の支払いに対応していて、どのクレジットカードを利用すべきか迷うところですが、オススメのクレジットカードはズバリ、楽天カードです。
楽天カードとは
年会費 | 無料 | 還元率 | 1.0% |
---|---|---|---|
電子 マネー | Edy | ポイント | 楽天ポイント |
即日 発行 | 年会費 無料 | マイルが 貯まる |
ラウンジ 利用可 | Apple Pay | 旅行 保険 |
- 楽天市場内の利用であれば、一般カードは3%、プレミアムカードであれば5%と驚異の還元率
- 年会費無料のカードでは実用性ナンバーワンかも!
- 入会特典で5000ポイントGETできるチャンス!
楽天カードは、かなり有名なクレジットカードでよくご存じの方が多いと思います。
- 年会費:無料
- 家族カード:無料(5枚まで発行可)
- ETCカード年会費:540円(楽天PointClubの会員ランクがダイヤモンド会員・プラチナ会員の方は無料)
- 貯まるポイント:楽天ポイント(還元率1.0%)
楽天市場での買い物は常に4.0%、さらにスマホアプリ経由の買い物で5.0%、MVNO楽天モバイル契約で6.0%のポイントが入ります。
国際ブランドはVISA・JCB・MASTERから選択でき、MASTERのみauWALLETカードチャージ時でもポイント付与となっています。
ポイント還元率だけでみると、楽天カードが最もポイント還元率が高いわけではありません。
ジャックスのREXカードやエクストリームカードの1.5%、リクルートカード1.2%と楽天カードの1.0%を上回るカードはいくつか存在します。
楽天カードをオススメする理由は、貯まるポイントが楽天ポイントでかなり使い勝手に優れている点と、楽天独自の楽天PointClubの制度にあります。
楽天PointClubとは、シルバー・ゴールド・プラチナ・ダイヤモンドと4つのランクに応じた特典が用意されていて、ゴールド会員以上になると楽天のメルマガ受信が条件で毎月自動のボーナス福引ポイント付与の対象となり、30~50,000ポイントがもらえます。
ゴールド会員取得・維持の条件ですが、「過去6ヵ月間で700ポイント以上獲得かつ7回以上ポイント獲得」です。
「国民年金を前納するほどお金の余裕がないよ」という方には、毎月クレジットカード払いにすることで確実にゴールド会員になることができ(回数が1回足りないですが、楽天市場で何か安いものか必要品を買う、もしくは楽天リサーチに参加しアンケートに答えることでポイント獲得回数も稼げますしポイントももらえます)、通常まったく割引がない毎月払いでも、クレジットカード払いにすることでポイントがもらえますし、さらに楽天カードであれば、この楽天PointClubの制度によって買い物やカード利用とはまったく関係なく2年間で最低720ポイントはもらえるので、かなりお得です。
さらに、地道に毎月・毎回欠かさず楽天リサーチのアンケートに答えることで、だいたい100~200/月ポイントはもらえますので、これだけでも2年間で最低2,400ポイントもらえます。
以上の理由から、ポイント還元率が最高ではないけれども国民年金のクレジットカード払いは楽天カードが一番オススメなのです。
JCB
年会費 | 1,250円(税別) | 還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
電子 マネー | QUICPay | ポイント | Oki Dokiポイント |
即日 発行(翌日受け取り) | 年会費 無料 | マイルが 貯まる |
ラウンジ 利用可 | Apple Pay | 旅行 保険 |
- オンラインだけで手続き完了
- 条件次第では翌年の年会費が無料になる
- カード受け取り最短翌日!(平日14時までに申込・オンライン口座設定が条件)
JCBオリジナルカードは、
- 一般カード
- ゴールドカード
- JCB CARD EXTAGE(29歳以下限定)
- JCB GOLD EXTAGE(29歳以下限定)
の4種類ありますが、18歳~29歳の方にはEXTAGEシリーズがオススメです。
EXTAGEならではのメリット
- 入会後5年間は年会費無料(家族カード年会費も無料)
- 入会後3ヶ月はポイント3倍の1.5%、入会後4ヶ月~1年までは1.5倍の0.75%へアップ
EXTAGEのデメリット
- 29歳以下であってもカード入会5年経過でJCB一般カードへ強制切り替え(年会費・家族カード年会費ともに有料、ただし前年カード利用実績50万円以上で年会費無料にできる)
- 競合となる三井住友VISAデビュープラスカードと比べるとポイント還元率が低い
- 海外国内旅行傷害保険最高金額がJCB一般カードと比べると1,000万円低い
一般カードについて
楽天カードに比べると、
- 年会費がかかる(税別1,250円)
- ポイント還元率が低い
と、マイナスな点もありますが、JCBならではの特典もあります。
1.年会費を無料にする方法
オンライン入会の場合のみ初年度無料です。
また、2年目以降は、
- Web明細のMY Jチェックの登録
- 前年50万円以上カード利用
で、年会費は無料となります。
2.ポイント還元率を上げる方法
ポイントアップのシステムJCB STAR MEMBERSという制度があります。
前年のカード利用金額の実績に応じて、
- スターe PLUS(30万円以上)⇒還元率0.55%
- スターβ PLUS(50万円以上)⇒還元率0.6%
- スターα PLUS(100万円以上)⇒還元率0.75%
と、楽天の還元率1%には及びませんが、0.75%までアップします。
さらに、優待店でポイントが3~180倍となるJCB ORIGINAL SERIESパートナーという制度があり、セブンイレブン・イトーヨーカドー・Amazonがポイント常に3倍のポイント還元率1.5%、スタバではポイント常に5倍のポイント還元率2.5%と狙い目です。
スタバに関しては、プリペイドカードのスターバックスカードへのチャージでもポイント5倍が適用されます。
カードに付いている保険
- 海外・国内旅行傷害保険:最高3,000万円(いずれも利用付帯、事前のMY Jチェック登録が条件)
- ショッピングガード保険:最高100万円/年(利用付帯・海外のみ・90日以内で1事故自己負担金10,000円、ただしリボ払いの支払い名人定額コース登録により自動付帯となり自己負担額も3,000円へ減額)
ほかにも、別途、月額150円~のJCBトッピング保険にも加入ができます。
自転車保険やゴルフ保険、日常生活保険など7種類用意されていて、いずれも月額数百円ほどです。
ディズニーデザインカード
ディズニーデザインのカードも無料で選ぶことができます(今は楽天カードでもディズニーデザインを選択可能)。
JCBはディズニー関連に強いため、貯めたポイントをディズニーリゾートのパークチケットや年間パスポートに交換することも可能です。
セブンイレブンでポイントの2重取りができる
手持ちのnanacoカード(プラスチックカード版)にJCBオリジナルシリーズと紐づけることでお得にQUICPayが利用できるようになり、セブンイレブンでQUICPayにて買い物をすると200円につき1nanacoポイント貯まり、別途、OkiDokiポイントも0.5%×3倍の1.5%貯まるので(前述したようにセブンイレブンはJCB ORIGINAL SERIESパートナーであるためポイント3倍)、計2.0%ポイントのポイント2重取りが可能です。
上級カードを狙いたい人にもオススメ
将来、JCBゴールドザ・プレミア・JCB THE CLASSといった上級カードを目指す方には必須となる入門カードとなります。
※これらのカードは招待がないと申込が出来ないカードです
ゴールドカードであれば申込可能なので、入会審査に自信がある方や、少しでも早くJCBゴールドザ・プレミアやJCB THE CLASSを入手したい方は、JCBゴールドカードに入会されることをおすすめします。
エポスカード
年会費 | 永年無料 | 還元率 | 0.5% |
---|---|---|---|
電子 マネー | - | ポイント | エポスポイント |
即日 発行 | 年会費 無料 | マイルが 貯まる |
ラウンジ 利用可 | Apple Pay | 旅行 保険 |
- 申し込んだその日に発行可能!
- 年に4回ある会員限定の「マルコとマルオの7日間」で買い物10%オフ
- 7,000店舗での優待サービスあり(割引やポイントアップ)
近くにマルイがない!という人でも「エポスカードは知っている!」という方が多い、専門雑誌等でも人気のクレジットカード『エポスカード』です。
なぜそんなに人気かというと、
- 年会費無料
- ETCカード無料
- 券面デザインが豊富
- 海外旅行傷害保険が手厚い(自動付帯)
- 電子マネーへのチャージでもポイントが貯まる
- インビテーション経由のゴールドカードなら年会費無料
年会費無料のカードなのに、他のクレジットカードにはない特典が満載だからです。
券面デザインに関しては、期間限定で様々なアニメとのコラボ券面があり、さらに入会特典としてその券面に関するグッズなどがもらえます。
そして、海外旅行傷害保険ですが、ほとんどのクレジットカードに付帯している保険は利用付帯(そのカードで航空券などを購入する必要がある)となっているところ、エポスカードは「カードを持っているだけでOK」なんです。
また、電子マネーへのチャージでポイントが貯まるというのも大きなポイントです。
2017年後半から、電子マネーへのチャージはポイント対象外とするクレジットカード会社が増えてきました。
いまや年会費無料のカードで、チャージでもポイントが入るカードは貴重な存在です。
エポスカードのデメリット
ただ、他のカードに比べて劣る点もあります。
- 家族カードなし
- ポイント還元率0.5%
- ポイントの有効期限はポイント加算日から2年間
家族カードの必要性はあまりないかもしれませんが、ポイント還元率が0.5%で有効期限が2年間ときくとこのクレジットカードの魅力は半減されてしまいますよね。
しかし、年会費無料のままで、「ポイント還元率1%以上・有効期限なし」にする方法があるんです。
エポスゴールドカード
エポスゴールドカードをいきなり申し込むと、年会費5,000円が必要ですが、インビテーション経由(カード会社から招待された場合)だと年会費は無料です。
年間50万円以上のカードショッピング利用があれば、インビテーションが届く可能性があります。
※直接ゴールドカードを申し込んだ場合でも、年間利用金額50万円以上あれば翌年以降は年会費永年無料
エポスゴールドカードの有効期限が無期限で、年間利用額に応じてボーナスポイント(年間50万円以上の利用で2500ポイント、年間100万円以上の利用で1万ポイント)もらえます。
つまり計算上、ゴールドカードで年間50万円カードショッピングをした場合の還元率は1%、100万円の場合は1.5%の還元率となるのです。
これでエポスカードのデメリットは解消されますね。
まとめ
国民年金をクレジットカードで支払う方法と具体的なオススメのクレジットカードをお伝えしました。
以前お伝えした公共料金の支払いもそうですし、今回の国民年金、各種税金など、基本的に値引きや割引があり得ないものでクレジットカード払いが可能なものであれば、クレジットカード払いによるポイント獲得分だけ実質値引きや割引となるので大変お得です。
国民年金を口座振替や銀行窓口で現金で払っている方は、ぜひクレジットカード払いへの切り替えを検討してみてくださいね。