仕事の物覚えが悪い人の原因と対処方法

記憶力は良い方ですが、歳を取るにつれてやっぱり体力と記憶力の衰えを痛感している石原です。
私は20代半ばでそれまで就いていた電機メーカーの営業職を辞め、以前から興味のあった自動車整備士への道を志すこととなりました。
自動車整備士になるための道は2通り。

①整備工場で数年実務経験を経て国家試験の受験資格を得る

もしくは、

②自動車整備士になるために専門学校などに通い国家試験の受験資格を得る

の2つ。
現役自動車整備士の中には、現場たたき上げで実務経験を沢山積んだ敏腕整備士さんが沢山いますが、当時20代半ばだった私が0からスタートするには現場で実務経験を経てから資格試験に臨むのでは時間がかかりすぎると思い、私は②の専門校に通うことにしました。
で、ですよ。

当時20代半ばでまだ若かった私ですが、同じ職業訓練校の自動車工学科は17人中10人が高校卒業後すぐに職業訓練校に来た新卒組。
社会人組は残りの7人でしたが、最年長はなんと20代半ばの私。
他の子はみんな20代前半と、軽く私よりも5歳ぐらい年下の子ばかりでした。(おかげで専門校では2年間ずっと「ババア」呼ばわりですよ…涙)

そんな若い子たちに混ざっておばさんの私が勉強する中で(といっても20代半ばなのですが…)思ったのが、「体力と記憶力は若者にはかなわない」ということでした。
10代後半の高校卒業組がさほど努力せずとも自動車に関する知識をグングン吸収していく傍ら、私は若い子の倍努力しないと学科も頭に入ってこないし作業だって遅くてどんくさい…

それまで自分は「何をしてもそつなくこなせる器用な人間」だと思っていたのですが、その職業訓練校に通って完璧な自分像は一瞬にして粉々に(笑)
まさに「物覚えが悪い人の典型」へとなり下がってしまったのです。

なんとか2年間の訓練を終えて晴れて念願の整備士になった石原ですが、現場でも色々と「物覚えが悪い」ことで苦労しましたし、周りからも「どんくさいな~…」なんて思われていたのでしょうねきっと。
前置きが長くなりましたが、今日は私石原のように「仕事の物覚えが悪い人の原因と対処方法」について考えていきたいと思います。

物覚えが悪い人の原因

物覚えが悪い人の原因にはどのようなものがあるのでしょうか。(私も知りたい。)

要領、段取りが悪い

一番大きな原因は、「要領の悪さ、段取りの悪さ」です。
今思えば(だいぶ良くはなったつもりですが)とにかく私は「段取りが悪かった」ように思います。
作業の流れを頭の中でイメージできていない為に、必要ない動作を何度もして時間をロスしたり、余計なことをしてしまい逆に良くないことになったり…ということは日常茶飯事でした。

とにかく段取りが悪いとそれだけ余計な動作などを挟まなければならない為時間のロスにつながります。
5分で済むことを10分も15分もかけていたようでは、周りから「本当にトロいやつだな」「要領が悪いな」と思われても仕方ありませんよね。

作業の流れを頭の中に叩き込みイメージしておけば、ある程度イメージ通りに行動することができるので、「何度やっても覚えが悪いやつ」というレッテルを張られずに済みます。

機転が利かない、理解していない

機転が利かないということは、つまり、仕事や作業の内容をしっかり根本から理解できていないということですよね。
理解できていないからどれが大切でどれを省けるか、などといった判断がつかず、臨機応変に柔軟な対応が取れません。
いつまでもマゴマゴしていては、「物覚えが悪い使えないヤツ」と思われても仕方ありません。

興味がない(から覚えられない、覚える努力をしていない)

実は私は整備士の資格を取った後、最初自動車整備工場に就職し、その後ガソリンスタンドと整備工場を併設する会社に転職しています。
そこでは先輩たちは給油に来るお客さん一人ひとりの顔と名前をとても良く覚えていたのですが、私は何度先輩に「あの車は○○さん」「あれはどこどこの○○さん」と教わっても一向に覚えられませんでした。
「お前はなんでそんなに人の名前と顔覚えれんのんだ?興味がないんだろ?」と言われたことがあるのですが、まさしくドンピシャその通りでした。
興味がないからハナから覚える気もなかったことに先輩に指摘されて初めて気が付きましたよ(笑)
興味がないことは何度教えられようがなかなか覚えられないものです。
覚える努力をしなければね…

原因別の対処方法

物覚えが悪い原因についてはわかりましたね。
それでは原因別に対処方法を考えていきましょう。

①要領、段取りが悪い

要領や段取りが悪いのであれば、しっかり仕事内容の要点を抑えてひとつひとつ順を追って作業をすることと、必要ない動作などはできるだけ省くことです。
例えば私が職業訓練校の実習中に先生から言われた言葉で今でも忘れないのが、「作業に入る前に必要な道具を一通り用意しておくこと。オイル交換のために車をリフトアップしたら車の下に入る前に必要な工具はすべて持って入れ。そうすれば何度も車と工具箱の間を往復しなくても済む。車の下周りには14と17mm(ボルトのサイズです)が多いんだから、14-17のメガネレンチ1本と懐中電灯を持って入ればいい。そしてオイルを抜いている間に車をリフトアップしたついでに車体の下回りの確認(ボルトの緩みやブーツの破れなど)をしておくこと。そうすれば作業の様子をお客さんが見ても‘あ、この整備士さんちゃんと見てくれてるな’と安心するから。」という言葉でした。

ちょっと例えがわかりにくかったかもしれませんが、要は、仕事に取り掛かる際にはあらかじめ下準備をしっかりしてから順々に作業をしていけばそれなりに段取りが良く見せることができるよ、ということです。
行き当たりばったりで仕事に取り掛かっても段取りが悪ければモタモタするし、段取り不足や要領の悪さは物覚えが悪く仕事ができない、ということに繋がりますよね。

作業の要点をしっかり押さえておけばどこを重点的にやってどこなら手を抜いてもいいか、ということも徐々にわかってきます。
まずは作業に取り掛かる前に下準備をしっかりしておくこと。
そして、どういう風に仕事を進めて行けば一番効率よく時間を使えるかということを優先順位をつけて頭の中で構図を組み立ててから動くようにしましょう。
優先順位を付けるのが苦手なら、それが緊急なのか緊急でないかをまず考え、次により締め切り(期日)が近い方を優先させて取り組む、などして少しずつ順位付けをしていくクセを付けましょう。
また作業手順を覚えることが苦手なのであれば、しっかりメモを取り活用しましょう。

②機転が利かない、理解していない

これはもう仕事内容をしっかり自分なりに噛み砕いて解釈していくしかありません。
ただなんとなく、やれと言われたから指示通りに仕事をしているというだけでは、「理解した」ことにはなりませんし、その場に応じて機転の利いた対応をすることはできません。
わからないことは分かる人にしっかり聞き、理解しましょう。

③興味がない(から覚えられない、覚える努力をしていない)

新しく仕事を覚えるには時間がかかって当たり前ですし、経験の有無やその時の体調や集中力などによっても変わってきますよね。
興味がないから覚えられないのであれば、興味は無くても覚えるしかありません。(仕事ですからね。)
時間がかかって当たり前、間違えても当たり前、なので、気長にぼちぼち覚えていきましょう。
なかなか覚えられないからといって焦らなくても良いので、コツコツ努力を重ねていくことが大切です。

④どうしてもどうしても覚えられなかったら…

その業界はあなたにはもしかすると向いていないのかもしれません。
思い切って転職も視野に入れてみては?

まとめ

物覚えが悪いというのは、一見すると仕事ができない人に見えますよね。
ただし覚えられないのには原因があるので、その原因を1つずつつぶしていけば、あなたは十分に化ける可能性があります。
仕事を覚えるのには時間がかかって当たり前です。
もしかしたら先輩や上司に「物覚えが悪いな!」とイヤミを言われることもあるかもしれません。
ですがぜひそこでくじけずにもう一度仕事内容を理解し、作業順序や優先順位を付けるところから始めてほしいと思います。
時間はかかっても長く続けていけばそのうち覚えることができるはずです。
あまり落ち込まずに、ほどほどにマイペースで頑張りましょう。



サブコンテンツ

このページの先頭へ