プロバイダ乗り換えで速度が下がる?乗り換え手順と方法まとめ

プロバイダ乗り換えとは?

光回線がかなり普及した現在、ほとんどのパソコン・ネットユーザーの方のご自宅には固定回線として光回線を契約していらっしゃるのではないでしょうか。

「プロバイダ乗り換え」でネットを検索してみると、プロバイダを乗り換えることで、乗り換え後数ヶ月間光回線の料金が割引や商品券などの金券や現金をもらえる。というキャンペーンの広告サイトを数多く確認することができます。

フレッツ光などのNTTの光回線を契約し、さらにプロバイダ(インターネット接続サービス提供事業者)も別途契約することで初めて光回線によるインターネットサービスが利用できる状態になるのですが、光回線をそのままにプロバイダだけを変更することでお得なキャンペーンを利用できるので、おすすめしているWEBサイトが多いです。

ちなみに、2019年2月現在ですと、楽天ブロードバンドがプロバイダ料金24ヶ月間500円オフなどとなっています。

さらに光回線そのものの新規申込も込みだと、最大70,000円(現金)キャッシュバックなど大きなキャンペーンが存在します。

 回線乗り換えとプロバイダ乗り換えは何が違う?

光回線でのインターネットサービスを利用するためには、「光回線」と「プロバイダ」の2つを契約する必要があります。

プロバイダ乗り換えは前述したように回線契約はそのままにプロバイダだけ乗り換えることです。

また、回線乗り換えとは具体的な例としてNTTのフレッツ光からauひかりへ乗り換える場合のことを指します。

auひかりとは、KDDI独自の光回線と地域によっては現在使用していない空いているNTTの光回線を組み合わせて提供している光回線サービスで、NTTのフレッツ光とは全く別物の回線サービスになります。

乗り換えで速度が落ちることがある?

光回線の回線乗り換えで通信速度が落ちることはあるかもしれないと容易に想像できますが、プロバイダを乗り換えたとはいえ光回線の回線そのものは変わっていないのに通信速度が落ちることがあるのでしょうか?

 

実はあるのです!

光回線があり、その接続においてプロバイダ各社が自社設備を介して利用者に光回線のインターネットサービスを提供しているわけですが、プロバイダの設備(これをバックボーンと呼びます)をプロバイダ契約者全員が共有してインターネットサービスを利用している状況ですので、バックボーンの容量が小さいと「回線速度が不安定になりやすく」結果として「通信速度が遅くなる」ことが増えるというカラクリです。

また、バックボーンの容量は大きいけれどそれ以上に利用者数も非常に多くて回線速度が不安定になっているというパターンもあるでしょう。
つまり、プロバイダのバックボーンの容量と利用者数のバランスが保てているかどうか?ということがポイントです。

もう少し具体的な事例を用いて説明していきます。

1つ目の事例として、販促キャンペーンが予想以上に好調であったためプロバイダA社の利用者数が想定外に急激に増加してしまい、キャンペーン以前と比べ急激に通信速度が遅くなってしまった。

そのキャンペーンのお得さに釣られてプロバイダを乗り換えてしまい通信速度が遅くなったことで後悔しているが、24ヶ月間のプロバイダ契約の縛りがあり、すぐに解約して元のプロバイダに戻ろうとすると違約金がかかってしまうので身動きが取れなくなってしまった。

この場合、プロバイダA社が速やかに設備増強を行いバックボーンの容量を大きくすれば、以前と変わらず快適にインターネットサービスが利用できるという可能性もあります。

プロバイダのバックボーンの容量は非公表で公表する義務も課されていませんので、あくまでも推察になりますが、残念ながら、利用者が急増した場合、インターネットサービスが快適に利用できるレベルまで速やかにバックボーンの容量を拡大したという話はあまり聞いたことがありませんし、改善したとしてもかなりの時間を要したことが多いようです。

2つ目の事例として、「資本力に乏しく実は設備増強があまりできないのでバックボーンの容量が小さく不安定で通信速度が低下しやすい」というプロバイダB社に何も知らずに乗り換えてしまい、プロバイダ乗り換え前と比べると通信速度がかなり落ちてしまった。

このように、回線の乗り換えはもちろん、プロバイダの乗り換えにおいても通信速度が低下したということがあり得るのです。

よって、目先のお得なキャンペーンに釣られてプロバイダを乗り換えることは、リスクがあることをよく覚えておいてください。

多少毎月のランニングコスト高くとも「快適に」インターネットサービスが利用できることのほうが重要であるはずです。

 光コラボレーションとは?

ここ2年くらい携帯各社の販促ツールとして光コラボを前面に出したキャンペーンをよく見かけますよね。

例えば、ドコモからソフトバンクへスマートフォン契約で乗り換えて、ついでに自宅の固定回線もNTTのフレッツ光やドコモのドコモ光から乗り換えてもらえると、24ヶ月間お得に光回線が利用できますし、スマートフォンの毎月の利用料金も24ヶ月間値引きします、さらにキャッシュバックとして商品券を〇万円贈呈しますといったものです。

ところで、この光コラボレーションとはどういう意味なのでしょうか?

正確には光コラボレーションモデルと呼ばれるもので、これまでNTTがフレッツ光という名称の光回線サービスをNTT以外の事業者へ卸して、各事業者が独自に光回線サービスを提供できるようになり、2015年3月にスタートし今日に至っています。

光コラボレーションの具体的なサービスとしては、OCN光・ドコモ光・ソフトバンク光・BIGLOBE光などが挙げられます。

細かいことですが、携帯会社のつながりでドコモ光・ソフトバンク光と混同してauひかりも光コラボレーションの1つと考えがちですが、前述したようにauひかりはKDDIの独自回線とNTTの使用していない光回線を組み合わせた独自回線サービスのためauひかりは光コラボレーションではありません。

キャンペーン目的で回線・プロバイダ乗り換えの注意点

一時期、MNP(ナンバーポータビリティ)の制度(携帯電話の番号持ち運び制度)を利用しキャッシュバック目的で携帯電話会社を短期間で渡り歩く(短期間での解約・他社への乗り換え)行為が一部で流行り、これを監督官庁の総務省が問題視し、キャッシュバックが制限されたことは記憶に新しいですが、実はこれと似たことを固定回線における回線乗り換えとプロバイダ乗り換えでもやろうと思えばできるのです。

ただし、回線乗り換え・プロバイダ乗り換えともに、A社→B社→A社のようにA社へ戻ってくるパターンは携帯電話会社と異なり、契約が同一名義・同一住所であれば「再契約」と見なされキャンペーン対象外となるケースが大半のようです。

前述したように、光回線のプロバイダ乗り換え・回線乗り換えのキャンペーンはお得であることは間違いないのですが、理由は後述しますが、基本的にこういった乗り換えを繰り返す行為は推奨できません。

それは、乗り換え後の利用料が値引きされる、商品券などの金券・現金によるキャッシュバックなどのメリットよりもデメリットのほうが大きい場合があるからです。

まとめ

今回は、プロバイダ乗り換えについてお伝えしました。

お伝えしたようにプロバイダを乗り換えたことが原因で通信速度が遅くなり、インターネットサービスが快適に利用できなくなるリスクがあります。

しかし、逆にプロバイダを乗り換えたことで通信速度が上がり、乗り換えキャンペーンによりお得に、そしてさらに快適にインターネットが利用できるようになったというパターンもあります。

こればっかりは、実際に利用している人の、出来れば同じエリアや近所で利用している人のプロバイダ各社の口コミを参考にするくらいしかありませんが、ネット上の口コミですと、100%信用できるものではないのでリスクがあります。(たまたま近所に住む友人・知人が乗り換えを検討しているプロバイダを利用している場合は別ですが)

もし、現在、快適にインターネットサービスが利用できているのであれば、現在契約しているプロバイダと光回線をそのまま継続して利用し続けるということが、一番のおすすめと言えます。



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