チューリッヒ自動車保険の事故対応や口コミ、評判についてまとめました
「ハローチューリッヒ」のCMでお馴染みとなった「チューリッヒ自動車保険」は、スイスに本社を置く「チューリッヒ・インシュアランス・グループ」という保険を中心とした金融グループの日本支社で、世界的に見ると約170か国以上に支社を持ち従業員は5万5000人を超す、巨大企業に属しています。
日本への進出は1986年で、「チューリッヒ保険会社日本支店」としてこれまで30年以上の業績を築き上げてきました。
特にチューリッヒはダイレクト型自動車保険が大きく伸びた2000年代初頭には顧客満足度ランキングでもダントツ1位をキープし、ダイレクト型保険のお手本のような存在だったのですが、その後リーマンショックなどから2008年頃を境に評価が下がってしまいました。
しかし2015~16年頃から再びランキング首位に姿を現し、2017年のCSランキングでは再び総合1位、HDI(ヘルプデスク協会)格付けベンチマークでは「Webサポート」「問い合わせ窓口」の項目で最高評価である「三ツ星評価」も獲得しています。
外資系自動車保険が苦戦する中、チューリッヒは見事に巻き返しに成功した会社であり、それだけ事故対応その他の内容が更に改善されたと期待できるわけです。
特徴
そんなチューリッヒが提供しているのは、インターネットや電話、郵送など手続き方法に幅を持たせている「スーパー自動車保険」と、インターネットのみで手続きする「ネット専用自動車保険」の2つで、つまり代理店型とダイレクト型の両方の自動車保険が用意されています。
ネット専用自動車保険の方は全てをネット上で完結させることで保険料を抑えられるようになっていますが、一般に「チューリッヒの自動車保険」と言うと「スーパー自動車保険」の方を指すことが多いため、ここでもスーパー自動車保険の方を指して「チューリッヒの自動車保険」と呼ぶことにします。
事故対応の評判
自動車保険の真価が最も問われる場面と言えば、やはり事故対応時です。
その点、チューリッヒの事故満足度調査では96.6%が満足しているとの結果が出ており、前述の通りHDIでも三ツ星評価を獲得しています。
というのも、チューリッヒでは「外資系は安いけれど事故対応力に問題あり」という一般的なイメージを払拭すべく、事故対応満足度アンケートに加え、「TNPS(Transactional Net Promoter Score)」という得点式自己啓発システムを設置しているからです。
このTNPSはチューリッヒが独自開発したシステムで、利用者からの辛辣な不満の声をフィードバックさせ、自社の事故対応クオリティアップに繋げているのです。
その結果、「丁寧で迅速」「怪我の有無から事故の状況まで的確に確認してくれた」「夜間でもきちんと対応してくれた」といった口コミ評価が目立ちます。
特に「相手側にも丁寧に対応してくれたようで、交渉でもつれることもなかった」など、事故の相手への対応も良く、結果として事故当事者双方共に気持ちよく事故処理を終えられる、という点が高く評価されているのです。
これこそまさに、TNPSを活用することで事故対応のクオリティを上げた顕著な例と言えるかもしれません。
加えて事故処理に関しては電話やEメール、サイトのマイページから途中経過報告も逐一受け取ることができますし、「Z-TRUST」という新システムを採用することで保険金の支払いも迅速で、総合的に満足度の高い事故対応になっています。
補償内容
スーパー自動車保険では、対人賠償・対物賠償保険と人身傷害保険が基本補償になっている点は他の自動車保険と同じなのですが、加えて搭乗者傷害保険も基本補償になっているため、これを外して契約することはできません。
どうしても搭乗者傷害保険を外したいのなら他の自動車保険を探すしかないのですが、同乗者を乗せる機会の多い人、大人数で出かけることの多い人などは、万が一のことを考えるとかけておいて損はない補償と言えるでしょう。
自動付帯されるのは「無保険車障害特約」だけで、あとは任意でカスタマイズできるようになっています。
カスタマイズできる保険の1つが「車両保険」ですが、これには用意されている補償範囲の全てを網羅している「ワイドカバー型」と補償範囲を限定した「限定カバー型」の2つがあります。
限定カバー型では地震などの自然災害で車両が全損した場合や自損事故、当て逃げなどに対応できませんが、最低限の補償はついているので保険料をできるだけ安くしたい人にはお勧めです。
またチューリッヒ独自の特約としては、「個人賠償責任補償特約」というものが挙げられます。
これは自動車事故以外でも、例えば自転車に乗っている時などに他人に怪我を負わせたり物を壊してしまったときに補償を受けられるという特約です。
その他「対物超過特約」や「ファミリーケア特別見舞い金特約」「原付特約」など12種類の特約が用意されており、全て任意で選んでいけるので、自分にピッタリ合った補償だけをピックアップしてカスタマイズできます。
加えてチューリッヒのロードサービスは他社と比べても非常に充実しており、全国に約9500ヵ所ある拠点からすぐに駆け付けてくれるため、どこで事故やトラブルが発生しても安心です。
しかも他社では応急処置1回につき30分まで無料としているところが多い中、チューリッヒでは時間無制限ですし、車がレッカー移動された後、目的地までの交通費や宿泊費、更にはペットを同伴していた場合にはペットホテル費用まで補償されるという充実ぶりを見せています。
事故のせいで飛行機をキャンセルしなければならなくなった場合にキャンセル費用サポートとして上限5万円までが補償されるというのも、チューリッヒ特有のロードサービスです。
保険料
チューリッヒは、2018年度の価格.comやオリコンの保険料満足ランキングで第2位を獲得するほどの保険料の安さが自慢です。
基本補償を最低限に抑え、それぞれユーザーにとって必要と思えるものだけを付帯していくスタイルをとっているためでもありますが、加えて様々な割引制度を敷いているため、うまく組み合わせれば業界内でも1・2位を競う安さを実現させることができるのです。
例えばインターネットによる契約や更新で1万円、誰かからチューリッヒを紹介してもらって契約した場合には2500円、保険開始日の45日前までに申し込んだ場合は500円の割引になりますし、新車やエコカー、ゴールド免許所有者の契約でも勿論割引が適用されます。
特に事故率の低い30~40代にはかなりリーズナブルな保険料となり、中には「今まで契約してきた大手代理店型保険会社と比べて半額近く安くなった」という口コミも見られるほどです。
まとめ
ダイレクト型保険の中でもトップクラスの保険料の安さを誇るチューリッヒですが、その保険内容を見てみると3つの基本補償を軸に、充実したロードサービスなど手厚い補償をカスタマイズできるため、決して「安かろう悪かろう」ということはありません。
そのうえ保険料の支払い方法はクレジットカード・コンビニ・銀行振込のいずれにも対応しているため、必要に応じて使い分けることができます。
安い保険料で自分にピッタリ合った無駄のない保険にしたい人、的確・迅速でかつ丁寧な事故対応を望む人、申し込みや支払いに手を煩わされたくない人は、チューリッヒを検討してみることをお勧めします。