電波の入りが悪い理由が判明!SIMフリースマホを購入する前に知っておきたいこと
なんとかしてスマホの料金を下げないと、誘拐されたお母さんを返してもらえないんです!
どのスマホを購入すればいいのかわからなくて・・・
こんにちは!
彩春館学園、マネー研究部(仮)部長の芹沢です。
スマホの通信費を少しでも安くしようとして、SIMフリースマホを購入する人が増えています。
一方で、少しでも安いスマホを手に入れようとして、スマホのことを調べないまま購入してしまい、失敗してる人もいるようです!
「購入したスマホが、ほとんど圏外・・・!」
最悪の場合、スマホを購入しても全く使えない場合や、法律違反となってしまうことがあるのです!
なぜ格安スマホをGETしてハッピーライフを手に入るはずだった人が、こんなことになるのでしょうか?
今回は、格安SIMを利用するための「SIMフリースマホ」についての話です!
この記事に書いてあること
SIMフリースマホとは
画像出典:ZenFone Go|ASUS
日本のキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)で販売されている端末(スマホ)は、そのキャリアでしか利用できないようにロックがされています。
「SIMフリースマホ」とは、こういったロックがされてなく、どこのSIMでも入れられるようになっているスマホのことです。
ちなみにSIMフリーは和製英語で、世界的には「アンロック版」と呼ばれています。
またキャリアのロックを解除することで、MVNOや他キャリアのSIMを利用できる変則的な「SIMフリースマホ」にすることが可能です。
MVNOとは
MVNOは、Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略。携帯電話などの無線通信インフラ(ケータイやスマホに電波を送るための基盤のこと)を他社から借り受けてサービスを提供する事業者のことです。
MVNOの多くは、ドコモのインフラを借りてます。
ですので、ドコモの端末であれば、IIJmioやOCNなど主要な格安SIMを問題なく利用できます。
関連記事:IIJmio(みおふぉん)は評判いい?メリット、デメリットまとめ
この理由はMVNOの多くは、ドコモの周波数帯を借りている、例えるなら同じ道路を利用しているからです。
参考:スマホ節約を検討してる人は必見!格安SIMがなぜ格安か?についてまとめました
同様に「mineo」「UQ mobile」などの、auの周波数帯を借りた格安SIMはauの端末で利用可能です。
しかしauやソフトバンクの端末では、SIMロック解除しない限り「IIJmio」や「DMM」などのSIMを利用することはできません。
auだけ通話方式が違うことを理解しておこう!
画像出典:iPhone6S|Apple
au、ソフトバンクは2015年5月以降、ドコモは2011年4月以降に発売された機種、また購入から180日が経過している端末でなければ、SIMロックを解除することはできません。
ちなみにiPhone6Sは、3キャリア全てがSIMロック解除対応しています。
SIMロック解除は、ショップで行うと3000円(税抜き)が必要でオンラインであれば無料で解除可能です。
SIMロック解除のお手続き|au
SIMロック解除すると、格安SIMを利用する他にも海外で現地のSIMカードを使うことが可能になります。
つまりauの端末をSIMロック解除することで、SIMフリースマホになり、ドコモのインフラを利用した格安SIMを利用することができるわけなのですが・・・
実はVoLTE(ボルテ)以前のau端末のロックを解除しても、auはドコモ、ソフトバンクとは方式が違うので通話ができません・・・!
- 音声通話の方式
- ドコモ、ソフトバンクが「W-CDMA」と呼ばれる方式を採用しているのに対して、auは「CDMA2000」と呼ばれる方式なのでauのSIM、端末を他のキャリアで使用する場合は、通話ができませんでした。
しかしVoLTE(ボルテ)が登場したことにより、この流れが変わります。 - VoLTE
- VoLTEは新生代の通話方式で音質が大きく改善されています。
これまではの音声通話の方式(W-CDMA、CDMA2000) は、3Gを使用していましたが、VoLTE (ボルテ)はLTEのネットワーク上で音声通話を可能にしました。
SIMロック解除して利用するなら周波数帯をチェックしておこう
スマホだけでなく、携帯電話には機種ごとに対応している「周波数帯」と呼ばれるものがあります。
これは国が3キャリアに周波数帯を割り当てていて、通信や通話ができるように認めているのです。
周波数帯が一致していないと、電波の入りが悪いと感じるでしょう・・・!
この表はキャリアが3G、LTEで使用している周波数帯です。
各キャリアによって使用している周波数帯が異なるのがわかると思います。
端末側がどの周波数帯に対応しているかは、各メーカーのサイトで確認できます。
参考:ZenFone Go (ZB551KL)のスペック|ASUS
ZenFone Go (ZB551KL)ならこれだけの周波数帯に対応していることがわかります。
()内はBandのことで、例えば(6)は800Mhz帯、Band6のことです。
また周波数帯にはそれぞれ、『高い周波数帯は速度が速い』、『低い周波数帯は電波が届きやすい』といった特徴があります。
主に都市部で利用するなら1.7GHz帯(バンド3)は必須、山間部での利用が多いのなら800MHZ周波数帯が必須です。
- 2.1GHz帯
- 最も高い周波数帯、2.1GHz帯(バンド1)は3キャリア全てがLTEとして利用しており、日本全国に基地局があり速度も速いです。
- 1.5GHz帯
- 1.5GHz帯(バンド21)はドコモが地方都市で高速化するために整備してる周波数帯で、海外製のスマホはあまり対応していません。
- 1.7GHz帯
- 1.7GHz帯(バンド3)は東名阪(東京、名古屋、大阪)の都市部で使用されている周波数帯です。
- 800MHZ帯
- 800MHZ周波数帯の特徴は、遠くまで電波が届きやすく、建物などの障害物にも遮られることなく回り込む特性を持っています。
費用対効果の高い高価値の周波数帯ということから、プラチナバンドと呼ばれています。
同じ機種でもキャリアが違えば周波数帯が違う場合がある!
画像出典:Xperia Z4|ソニーモバイルコミュニケーションズ
実はキャリアが販売している端末は、キャリアのネットワーク(周波数帯)に最適化されているので、全く同じ機種でも仕様が違うことがあるのです。
この場合、SIMロック解除しても他キャリアでは利用できないケースがあります。
例えば下の表での、Xperia Z4 SOV31の場合、LTEの周波数帯はドコモが使用するBand3(1.7MHz帯)はサポートしてますが、Band19(800MHz帯)と21(1.5GHz帯)はサポートしていません。(※前述の通り通話はできない)
画像出典:SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧
下の表がドコモから販売されているXperia Z4の対応周波数帯ですが、上の表にあるauの同じXperia Z4の周波数帯とは異なるのがわかります。
画像出典:SIMロック対応機種|NTTドコモ
周波数帯は一つだけ合っていればいいというものではなく、いくつも合ったものを利用しないと十分なパフォーマンスを発揮できないでしょう。
ドラゴンボールで例えるなら、戦闘力180,000以上の悟空の体を奪っても、全く力を発揮できなかったギニュー隊長のような状態になってしまうのです・・・!
これからスマホを購入するなら、海外の格安SIMフリースマホを手に入れよう!
格安SIMの恩恵を最大限に受けるためには、スマホをできるだけ安く購入することでしょう。
そこでおすすめなのが、海外製のSIMフリースマホです。
海外製のSIMフリースマホには、2種類があります。
- 海外でしか売られていない海外向けの端末
- 海外製だけど日本向けにも作られている端末(グローバル端末)
同じ端末でも、グローバル端末は日本向けと海外向けのものがあるのです。
海外向けの端末の場合は特に気を付けて、格安SIMの周波数帯に対応してるかチェックしないといけません。
ちなみにiPhone6SのSIMフリー版は、最大23周波数帯もカバーしてるので、日本でどの格安SIMを使っても問題なく使えます。
海外製のSIMフリースマホを購入できるサイトで、代表的なのが1shop mobileやエクスパンシス(共に香港が拠点)などがあります。
海外製のSIMフリースマホは、AppleやGoogleのオンラインストア、または日本の家電量販店などであれば、日本向けに作られている端末を安心して購入することができます。
しかし、そうではない海外のサイトで購入する場合は、周波数帯ともう一つ注意しないといけないことがあります。
それが「技適マーク」です。
技適マークがないスマホを利用することは法律違反!
技適マークとは、電波法令で定められている技術基準に適合していることを証明するマークのことで、携帯電話やスマートフォンなどの無線機に付いています。
日本向けに販売されている海外端末はこの技適マークが入っています。
技適マークがついていないスマートフォンを含む無線機で3G・LTE、Wi-Fi、Bluetoothなどの通信をした場合は、電波法違反となり1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
また、無線妨害を与えると5年以下の懲役又は250万円以下の罰金が科せられるのです。
参考:技適マーク、無線機の購入・使用に関すること|総務省
購入したい端末に技適マークが入ってるか確認するには、モデル番号を調べましょう。
モデル番号がわかれば、「iPhone A1723 技適マーク 」と検索するか、メーカーに問い合わせることで技適マークが入ってるかがわかります。
ちなみに、自分の持っているスマホが不安な場合も調べることは可能です。
私が持っているiPhone5Sの場合、設定→一般→情報→法律に基づく情報→認証で技適マークが確認できます。
技適マークがついていない端末は、日本のルールに違反してるものも多いからね。
外国人は技適マークの入っていないスマホを利用していいの?
2016年5月22日から、増え続ける訪日観光客向けに、日本の技適マークが無い端末が、滞在90日以内であれば以下の条件で使用できるようになりました。
対象は、Wi-Fi、または、Bluetoothの電波を発生する電子機器です。(使用可能な周波数に制限あり)
しかし今回の法改正は、Bluetooth、公衆無線などのWi-Fiについてであり国内のSIMを利用した3GやLTEなどの通信を行うことは含まれていません。
現時点では、あまり意味が無いように思えますが、2020年の東京オリンピックまでに、無料Wi-Fiスポットの設置を大幅に増やすことを視野に入れた法改正と言えるでしょう。
以上です。
そこがネック・・・
そう、首輪だけにね!