2019年これからの転職【就職してはいけない業界】2030年に生き残るために何をすればいいのか
「薄給・激務は避けたい」
「先のない業界には行きたくない」
この2つは、転職においてはかなり重要なポイントだと思います。
こんにちは。
企業研究や個人の就職、転職について勉強中の彩春館学園、マネー研究部(仮)芹沢です。
転職をする際に、
「薄給・激務でない将来性のある業界に就職するにはどうしたらいいのか?」
「そもそもそんな都合の良い会社に就職できるのか?」
と不安になる男性が多いようです。
そこで、
- 就職してはいけない業界
- どうすれば生き残れるか
- 転職に成功するには
についてまとめました。
この記事に書いてあること
離職理由は男女で大きく違う
昨年平成28年度、厚生労働省の離職理由の調査によると、「転職組の入職者が前職を辞めた理由」では、労働条件に対する不満が最も多く12.3%(前年比-1.5%)でした。
その内訳は、
- 給料等の収入が少なくなった(前年比+1.7%)
- 会社の将来が不安だった(前年比+2.2%)
というもので、さらに年齢別にみると、
- 男性・30歳未満の若年層の場合「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が49.9%
- 男性・30~40代の場合「会社の将来が不安だった」が53.6%
となっています。
これは男性に特化したことで、女性の場合は異なったデータが出ています。
女性の離職理由としては、全年代において労働条件や人間関係についてが最も多いです。
現在、転職に失敗したと感じているなら、こちらの記事も読んでみてくださいね。
入職率・離職率が高い業種
厚生労働省のデータによると、離職率が高い業界は次の通りです。
1位:宿泊業・飲食サービス業(入職率32.0%・離職率30.0%)
2位:生活関連サービス業・娯楽業(入職率24.1%・離職率20.3%)
3位:サービス業(入職率19.5%・離職率19.1%)
4位:教育・学習支援業(入職率17.4%・離職率15.0%)
5位:医療・福祉(入職率15.8%・離職率14.8%)
6位:卸売業・小売業(入職率15.5%・離職率14.0%)
7位:学術研究・専門・技術サービス業(入職率19.1%・離職率13.4%)
8位:不動産業(入職率16.1%・離職率11.5%)
9位:製造業(入職率9.2%・離職率11.4%)
10位:金融業(入職率10.0%・離職率9.4%)
薄給・激務の業種
宿泊業、生活サービス業が入職率・離職率ともダントツに高いのが分かります。
そしてどの業界も入職率と離職率の差があまりないのも驚くべき事実です。
また、薄給で残業も多く人手が足りない過剰労働の代表的な業界が、宿泊・小売り・医療福祉業界です。
高級・激務の業種
教育業界は公務員も多くいる業界です。
公務員ですと、給料は安定していますし、何より将来が安泰なのに、離職率が高いのはどうしてでしょう?
それは、今何かと問題となっているサービス残業とPTAのクレーマー、いじめ問題などの教育以外の仕事に時間を取られ、精神が病んでしまう方が多くいるからのようです。
入職率よりも離職率の方が低く差が大きい業種
反対に、不動産業や学術・研究・技術職が、入職率と離職率の差が大きいのが目立ちます。
不動産も学術・研究・技術職も残業が多く、休みも少ないのが有名な業界なのにどうしてでしょうか?
学術・研究・技術職は、好きなでその仕事を選んだ方が多く、給料も(業種によりますが)高いです。
しかし、根を詰める仕事が多く、突然辞めたくなる人もいます。
不動産業界は、営業成績によって歩合制を取り入れているところが多いため、営業が得意な方には収入もよく続けやすいですが、逆に営業が苦手な人には辛い仕事です。
ある程度の給料をもらって、好きな仕事に熱中できていれば、残業が多くても離職率は低い傾向にあります。
ブラック業界
政府は、「働き方改革」の実現に向けて会議を重ねているようですが、SNSなどを見る限り効果があるように思えないのが現状です。
働き方改革計画とは
- 非正規雇用の処遇改善
- 賃金引上げと労働生産性向上
- 長時間労働の是正
- 柔軟な働き方がしやすい環境整備
などで、長時間労働などの規則に違反した場合は、罰則付きの規制などが(今のところ)盛り込まれています。
しかし、いまだに、
- 残業を強要される
- 残業代が全額出ない
- 給料が安い
- 有給をとれない
- 上司のパワハラ
などの悩みを抱えて転職をする方が多いようです。
関連記事:まだ餌食になる?ブラック企業の定義と特徴、企業診断&失敗しない転職活動のコツ
就職してはいけない業界
ブラック企業や、あきらかに経営がうまくいっていない企業への就職がNGなのはもちろんですが、それだけではありません。
先が見えない業界にも注意が必要です。
AIでなくなる仕事
2013年に、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授が、論文「未来の雇用」の中で、「今後10~20年で47%の仕事が機械に取って代わられる」と発表しています。
また、週刊ダイヤモンドでは、機械が奪う職業ランキング(米国)も特集されていました。
機械が奪う職業ランキング(米国)
1位:小売店販売員
2位:会計士
3位:一般事務員
4位:セールスマン
5位:一般秘書
6位:飲食カウンター接客係
7位:商店レジ打ち係や切符販売員
8位:箱詰め積み降ろしなどの作業員
9位:帳簿係などの金融取引記録保全員
10位:大型トラック・ローリー車の運転手
引用:ダイヤモンドオンライン
米国Amazonは、配送センターはもちろん、無人のレジがないスーパーまであります。
さらにGoogleでは、自動走行車の開発も進んでいるようです。
会社の受付やホテルのフロントマンや、製造業の簡単なルーティン作業をロボットが行うなど、他にも様々な業界で既にロボットやAIが進出してきています。
ホワイトカラーの仕事がなくなる
先ほどのランキングでもわかるように、AIが普及することにより、ホワイトカラー(一般に頭脳労働をする人、総合職)の仕事もなくなります。
弁護士業でも簡単な法律相談は、既にAIが取って代わっている事務所も存在していますし、社労士も、1号(勤怠や入退職の届け出業務)・2号業務の賃金計算はAIに取って代わられるでしょう。
先ほど紹介したオズボーン博士は、「臨床検査技師や弁護士を補助するパラリーガル、金融機関のコンサルタントなど、高度な知識や学歴が必要と見なされる職種もその存在価値は非常に危うくなっている」と述べています。
ホワイトカラーの仕事の中でも頭脳をメインに使う分野は、AIに取って代わられるのは時間の問題なのかもしれません。
転職するなら早いうちに
よほどの何か売りとなる知識や技術がない限り、転職は難しいものです。
AIにも勝てる力を育てる
「人力(カリスマ性や言葉が人を引き付ける力)」を持つ人は、偏差値にも家柄にも関係なく、その人にしかない魅力だけで勝負して勝っていくのです。
実際に、中卒の会社の社長で高額納税者の人もいます。
あの伝説の総理大臣の田中角栄も中卒ですよね。
こういう「人を引き付ける魅力」をロボットやAIは持ていません。
予測不可能な突拍子のない行動もロボットやAI は起こしません。
カリスマ性のある一部の人間だけが持っているその魅力は、多くの場合本人に自覚がなく、周囲の環境が導き出してくれます。
世渡りの仕方や、周囲を動かす方法を実践で学ぶことができるのは、10代の学生時代もそうですが、その後の職場での環境が大きく関係するのです。
例:ドラマ「陸王」
TBS日曜劇場(21時~)放送されている「陸王」は、潰れかけた足袋屋がマラソンシューズ業界に進出して人の力で外資の大手靴メーカーに打ち勝つ話です。
最終的に生き残るのは、やりたいことがしっかりしていて、時代に柔軟に対応できる、生活力の偏差値の高い人です。
「陸王」の老舗旅異業者の社長の無謀な挑戦が、歴史を作りました。
ロボットやAI に負けて会社が倒産したり、リストラされたら、AIに挑戦するか、AIが進出していない新たな職業を見つけるか…そんなふうに柔軟に行動できる人が最後は勝ち残っていくのです。
転職に失敗しやすい人
転職に失敗しやすい人。
それは、「薄給激務は避けたい」と、やりたい仕事ではなく、労働条件だけを基準に選ぶ人です。
「薄給激務」が嫌なのは当然のことですが、労働条件だけが理由で会社を辞めるのは、20代の若い世代に多い傾向にあります。
しかし、3年未満で会社を辞めることを繰り返している人の退職理由によっては、次の転職の際に人事に相手にしてもらえない可能性が大きいです。
第二新卒が有利という、転職を若い世代のスキルアップだと解釈する時代ではありません。
今の人事の考え方を知るために、現在の人事の管理職(50代)が過ごした20代・30代の時代や考え方を知ることから始めましょう。
現在人事の管理職である世代は、バブルの世代に20代を過ごした人々です。
バブル時代は無法地帯
バブル時代は、平成生まれの若者には、「お金にあふれた遊びまくった夢のような時代」と見える人が多いと聞きますが、実際は、今の時代に比べるとかなり過酷な時代だったのです。
男女雇用均等法もハラスメント防止法も存在しない、上司のいうことは絶対という恐ろしい時代です。
まず、サービス残業なんて当たり前です。
上下関係が厳しく、悪い上司に当たった場合は、上司の失敗は部下のせい、部下の手柄は上司の手柄、なんてことも当たり前のように起こっていました。
理不尽を絵にかいたような出来事が日常茶飯事に起きていても「不運」で片づけられる時代だったのです。
賄賂などで追い詰められた場合、政治家の秘書や、会社を守るために自殺する人がメディアで騒がれた時代でもあります。
中には、どう見ても「過剰労働」「労働環境による精神疾患」も、今のように労災と認められませんでした。
それどころか、「弱い」「負け組」となってしまって、泣き寝入りするしかなかったのです。
平成の時代では、考えられないですよね。
20代で転職する方法
厳しいバブル時代を戦ってきた世代の人事担当者は、「ただ楽してお金を儲けたい」という甘い考えには厳しい目で審査し、そういう若者はすぐに不採用にされてしまいます。
ただでさえ、「20代の若者は、辛抱がきかなくてすぐにやめるかもしれない」というマイナスの印象から入ることの方が多いのです。
転職エージェントを利用しよう
転職エージェントを利用することで、あなたが希望する業界で仕事を探しやすくなりますし、あなたが自分では気付かなかった適職へ導いてくれる可能性もあります。
転職エージェントは企業の担当者と直接会って話をしているので、社内の雰囲気や業界の裏事情についても詳しいです。
良心的な担当者であれば、自分の希望をしっかり話すことで、「こういった業界は止めた方がいい」などといった的確なアドバイスを得ることも可能です。
自分に合った担当者を見つけるために、複数の転職エージェントに登録しておくのもいいでしょう。
そして、前職の失敗例を考えて、自分が何をしたいのか、どんな仕事をしたいのか、さらに人間関係が苦手な人は、人間関係を重視して転職先を探すことも重要です。
派遣会社に登録する
自分が何をしたいのかが定まっていない人は、派遣に登録するのも一つの手段です。
20代30代のうちに2回以上転職があると、職を転々としている分職務経験が浅く、30代後半ではとうとう就職難になってしまいます。
いくら優秀な転職エージェントがついても、履歴書を書き替えることはできません。
ですから、人間関係や何をしたいかわからない人は、まずは派遣社員として働くのも一つの手段です。
派遣の場合は、職種を転々としても、履歴書上ではずっと同じ企業に所属していることになります。
同じ職種体験でもパートやアルバイトでは、履歴書に書けないので、ブランクとなって転職にはマイナスになりますよね。
20代では、まだ人間としても社会人としても未熟なので、自分に何があっているかなんてよくわからないというのが本音でしょう。
ですから、目の前の仕事をとりあえず頑張ってみて、自分に合っている仕事だと思ったら就職して3年以上頑張ってみるという方法がお勧めです。
紹介予定派遣
派遣会社が紹介してくれる仕事には、紹介予定派遣というものもあります。
半年~1年ほど派遣社員として働き、その後企業側から認められれば本採用となるシステムです。
派遣の間は、派遣会社の担当者がバックアップしてくれますし、困ったことや失敗したときや人間関係の小さな悩みまで、何でも相談できフォローもしてくれます。(ただし担当者にもよります)
初めはその仕事が苦手でも、派遣期間を終えるころには、仕事に充実感が得られるようになるかもしれませんし、人間関係にしても、派遣期間を終えるころには仲良くなっているかもしれません。
一方、派遣期間に「あっここは合わないな」と思ったのであれば、派遣期間満了時で契約を解除することもできます。
その場合は、また他の企業を紹介してもらいましょう。
まとめ
目先の報酬や、ネットやメディアに溢れかえる様々な情報に惑わされないようにしましょう。
確かな情報もありますが、間違った情報がたくさんあります。
自分の人力を高める職場に転職できるよう、自分に合った職場を見つけてもらうのは、転職エージェントや派遣会社のプロの助けを求めるのが早道です。
20代30代はあっという間に過ぎてしまいますよ。
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