新幹線の早割チケット、切符まとめ

国内の移動において、新幹線は手軽で本数も多く安全で人気の交通手段の一つですが、大きなデメリットの一つとして「値段が高い」ことが挙げられます。

しかし、新幹線も早期に予約すれば割引が適用となるケースが多くあり、中には20%を超える割引特典があるチケットもあるのです。

新幹線の早割チケット、切符をJR各社別、路線別にまとめました。

JR北海道、JR東日本の新幹線の早割きっぷ

JR北海道、JR東日本の新幹線(北海道・東北・上越・秋田・山形・北陸新幹線)の早割きっぷです。
北海道新幹線が開業し、一本のレールで本州と北海道が在来線だけでなく、新幹線もつながったことで、より一層親和性が高くなっています。

そういったことから、JR北海道とJR東日本の新幹線の早割きっぷや早割きっぷ施策は共通のものとなっていますので、まとめてご紹介します。

えきねっとトクだ値

JR東日本の列車予約サイト「えきねっと」会員限定チケットです。

このえきねっと会員は、登録料・年会費など一切無料で、特定のクレジットカードも不要です。
気軽に会員登録できるものなので、JR東日本・JR北海道の沿線にお住まいの方や通勤・通学でよく利用する方は、とりあえず、えきねっと会員になっておくことをオススメします。

このえきねっとトクだ値ですが、JR東日本・JR北海道の新幹線と在来線特急列車が対象で、片道の乗車券と指定席特急券がセットになったもので、5%~15%程度の割引特典があります(季節や列車によって30%~45%割引となるケースもあり)。

ただし、いくつか条件や注意事項があります。

  1. 予約・購入はえきねっとのWEB上のみ
    (駅みどりの窓口やみどりの券売機では予約・購入ができない)
  2. 予約・購入の決済方法はクレジットカード払いのみ
    (主なクレジットカードはすべて使える)
  3. 予約は1ヶ月前(同日)の午前10:00から乗車日当日の午前1:40まで
  4. えきねっとトクだ値の列車・席数は限定
    (限定数は非公表で限定数に予約が達すると売り切れとなる)
えきねっとトクだ値の予約
JR東日本が提供しているインターネット列車予約サービス「えきねっと」があります。 「えきねっと」は、事前に無料の会員登録が必要であるものの、一旦登録してしまえば事前にネット上

お先にトクだ値

えきねっとトクだ値の一種で、チケット予約が1ヶ月前の午前10:00から発売日から乗車日の13日前までに購入することが条件の早割チケットが「お先にトクだ値」です。

えきねっとトクだ値と同じく、列車・席数が限定され、さらに利用区間も限定となりますが、その代わり割引率が25%~35%とかなりお得になります。

また、季節や列車限定で55%割引というとんでもない割引率のチケットも発売されることもありますよ。

お先にトクだ値の予約・購入方法は、えきねっとトクだ値と同じです。

モバトク

モバイルSuicaで利用できる特急券・モバイルSuica特急券を利用することで、JR東日本・JR北海道の新幹線を数百円~千円程度安く利用できます。

割引率は今ひとつですが、区間や列車の指定といった条件が一切なく、乗車日の1ヶ月前10:00から発車時刻の6分前まで購入することができ、予約した列車の出発前なら、何度でも列車変更が可能というメリットがあります。

ただし、前述のとおり、モバイルSuicaの利用が前提となっていますので、Androidスマホ・iPhone(iPhone7以降)、Apple watch(series2以降)、おサイフケータイ機能付きのガラケー・ガラホが必須ですし、モバイルSuicaアプリ内での決済用のクレジットカードの登録が必要です(オートチャージはビューカードとビューカードの提携カードのみ)。

スーパーモバトク

モバトクの早割版がスーパーモバトクで、乗車日の1ヶ月前10:00から前日の23時40分までの予約・購入が条件で、割引率は25%~30%程度とかなり高くなりますが、その一方、モバトクと異なり列車・席数・区間が限定なので、売り切れとなる可能性があります。

JR東海の新幹線(東海道新幹線)の早割きっぷ

次にJR東海・東海道新幹線の早割切符についてです。

EX予約サービス

会員制のJR東海の東海道・山陽新幹線専用のネット予約サービスです。

このEX(エクスプレス)予約は、乗車日の1ヶ月前10時から発車時刻の4分前までにネットで予約・購入する必要があり、通常の切符より約7%~8%程度の割引があります。
しかも、割引があるにも関わらず、予約・購入しておいた列車の発車4分前までであれば、「何度でも手数料無料で列車の変更が可能」で、かなり利便性が高いことから人気のネット予約サービスです。

ただし、このEX予約サービスを利用するためには、

  • 特定のクレジットカード
  • JR東海のエクスプレス予約会員(年会費:1,080円)

が必要です。

EX予約サービスが利用可能なクレジットカードは、JR東海エクスプレス・カード、J-WESTカード・エクスプレスタイプ、三井住友VISAカード、JCBカード、三菱UFJニコス(MUFGカードなど)、トヨタファイナンス(トヨタカードなど)、アメリカン・エキスプレス・カード、イオンカード、セディナカード、三井住友トラストクラブ(ダイナースクラブカードなど)に限定されています。

もし、上記のクレジットカードをまったく保有していない方の場合は、クレジットカードを新規で申し込まなければ利用できません。

EX予約はEX予約専用ICカードだけでなく、JR東日本のビューカード(提携カードも含む)に入会し、モバイルSuicaの利用設定を行い、さらにEX特約にも入会することで、おサイフケータイ機能付きのAndroidスマホ、ガラケー、iPhone7以降のApple Payで利用できるようになり、利便性がさらに向上しました。

もう一つ、スマートEXという似たような東海道・山陽新幹線が対象のネット予約サービスがあります。
こちらは、ほとんどのクレジットカードが決済用として登録でき、しかもスマートEXの年会費は無料というメリットがある反面、通常時の割引がどの区間でも200円しかなく、割引率としては2%~4%程度にとどまる点がデメリットとなります。

ただし、後述するEX早特サービスでは、EX予約サービスもスマートEXも同じ割引率となりますので、EX早特を利用できる人はスマートEXのほうが、メリットが大きくなる可能性があります。

EX早特

EX予約とスマートEX会員のみが利用できる東海道・山陽新幹線専用の早割チケットです。

EX早特は乗車日の3日前までの購入とハードルが低く、割引率は11%~17%程度まで大きくなる大変お得な早割チケットです。

また、グリーン車指定席は、区間によっては割引率が20%以上となっているものもあり、かなり安くグリーン車指定席を利用できます。
ただし、EX早特にもデメリットがあり、設定区間が長距離区間しかないことです。

ちなみに、EX早特の設定区間は、

  1. (東京、品川、新横浜)~(岡山、福山、広島、徳山、新山口、小倉、博多)
  2. 名古屋~(小倉、博多)
  3. (新大阪、新神戸)~(小倉、博多)

の3パターンに限定されています。

EX早特21

乗車日21日前までの予約・購入が条件となる東海道・山陽新幹線の早割チケット「EX早特21」です。
割引率は約27%とさらにお得ですが、設定区間等の条件もさらに厳しくなり、乗車駅を朝6時台、11~15時台に出発するのぞみ号限定で、

  • (東京、品川、新横浜)~(名古屋、京都、新大阪、新神戸、岡山、福山、新尾道、三原、東広島、広島、新岩国、徳山、新山口)
  • 名古屋~(小倉、博多)

となっています。

e特急券

EX予約会員のみが利用できるチケットです。
東海道・山陽新幹線のEX予約の新幹線指定席特急券部分のみの販売で、割引率もEX予約と同じく7%程度となっています。

EX予約は、東海道・山陽新幹線のみで移動が完結する場合には良いのですが、新幹線から在来線特急列車へ乗り継ぎで移動する場合には、乗り継ぎ割引が適用とならないため、e特急券を利用したほうが安くなるケースが多いです。

ぷらっとこだま

JR東海ツアーズという旅行代理店が販売する「旅行商品(JR東海ツアーズの店舗で予約・購入)」で、駅の窓口等では購入できません。

前日までの予約・購入で特定のこだま号がなんと25%も安く利用できるので、用途がマッチすればかなりおすすめのチケットです。

のぞみ早特往復きっぷ

山陰・四国エリアのJRの各駅から東京・横浜を往復する場合に、10%~20%も割引となる大変お得なきっぷです。

ただし、のぞみ号限定できっぷの発売は乗車日の21日前~7日前までです。

JR東海ツアーズ支店一覧
東海道・山陽新幹線をお得で便利に乗車できるチケットレス乗車サービスとしてエクスプレス予約があります。 さらに、割引がほぼないというデメリットがあるものの、昨年2017年9月3

新幹線お出かけきっぷ

同時に2名以上の同一行程での利用が条件で、東京・品川~小田原、東京・品川~熱海の往復限定で、新幹線普通車自由席が約40%割引となる、かなりお得なきっぷで乗車日当日でも購入可能です。

ただし、区間がかなり限定されたきっぷであることと、1名での利用不可、こども料金の設定もない点が大きなデメリットです。

 JR西日本の新幹線(山陽・北陸新幹線)の早割きっぷ

山陽新幹線は東海道新幹線と連続した区間となっていることもあり、重複した早割チケット等があり、「EX予約サービス」、「EX早特」、「EX早特21」、「e特急券」はまったく同様ですので、これらの説明は省略させていただきます。

eきっぷ

JR西日本のインターネット列車予約サービスのe5489専売きっぷで、J-WESTカードの会員専用のきっぷです。

山陽・北陸新幹線のみならずJR西日本エリアの各地の在来線特急列車にも設定があり、乗車当日の発車時刻6分前まで予約可で割引率は5~10%程度です。
年末年始やゴールデンウィークなども利用できます。

e早特

eきっぷの早割きっぷ版で、山陽・北陸・九州新幹線は普通車指定席、在来線特急列車はグリーン車がお得になる区間・列車・設備・席数限定の早割きっぷです。
割引率は、区間によって異なりますが18%~33%程度の割引で、きっぷの発売期間は、乗車日の1ヶ月前から3日前です。

eきっぷ・e早得は後述するJR九州インターネット予約サービスでも利用できますが、JR西日本のクレジットカードJ-WESTカード会員が条件である一方、JR九州インターネット予約サービスにおいては、JR九州のクレジットカードJQカード会員であることが条件となっています。

また、JR九州インターネット列車予約サービスでは、北陸新幹線区間のきっぷは購入できません。

スーパー早特きっぷ

乗車日の14日前までの購入が条件で、新大阪・新神戸~小倉・博多・熊本・鹿児島中央・長崎・大分間が大幅割引となり、最大で約35%の割引となる早割きっぷです。
後述するJR九州のJR九州インターネット予約サービスでも購入できます。

スーパー早得21

スーパー早得きっぷをさらに条件を厳しくする代わりに割引率をさらにアップさせたもので、きっぷの購入期限が乗車日の21日前までです。
設定区間は新大阪・新神戸~熊本・鹿児島中央・長崎のみ、割引率はなんと43%程度までアップします。

山陽・九州新幹線がお得の乗車できる早割きっぷである「スーパー早得きっぷ」についてまとめました。 スーパー早特きっぷとは スーパー早特きっぷとは、 JR西日本のインター

のぞみ早特往復きっぷ

山陰・四国エリア~東京・横浜の往復割引きっぷで、11%~23%程度の割引があります。
きっぷの発売期間は、乗車日の21日前~7日前までで、東京発、横浜発の設定はありません。

こだまスーパー早特きっぷ

新大阪・新神戸~小倉・博多の区間限定で、こだま号が最大約45%もの割引となり、きっぷの発売期間は、乗車日の1ヶ月前~14日前までです。

かなりお得であることにはまちがいありませんが、JR西日本区間のこだま号での長距離区間の利用はかなり所要時間を要する点がデメリットとなります。
JR九州のインターネット予約サービスでも利用可能です。

こだま指定席きっぷ

JR西日本のインターネット列車予約サービスのe5489専売きっぷで、山陽新幹線の各駅から特定の区間(例・大阪市内発は岡山~広島)のこだま号指定席きっぷが、30%以上の割引となるかなりお得なきっぷです(一部のひかり号指定席も利用可)。

また、こども料金は一律1,500円と設定されており、家族での移動で利用すると凄まじい割引となります。
きっぷの発売期間は、乗車日の1ヶ月前から前日までで、片道利用可、1名から利用も可ときっぷの利用条件のハードルは低いので、利用しやすく割引率も高いお得なきっぷです。

ただし、きっぷの名称のとおり、こだま号指定席のみの利用で、のぞみ号は利用できません。

バリ得こだま

前日までに特定のこだま号(一部のひかり号も含む)を予約・購入することで、山陽新幹線の料金が約半額となる超お得な早割きっぷです。

ただし、バリ得こだまは日本旅行の旅行商品で、JRの駅では購入できません。
日本旅行の店舗かバリ得こだまのWEBサイトでの予約・購入する必要があります。

のぞみ号の利用も不可です。

JR九州の新幹線(九州新幹線)の早割きっぷ

JR西日本(山陽新幹線)の早割きっぷのご紹介でもお伝えした通り、「eきっぷ」・「e早特」・「スーパー早得きっぷ」・「スーパー早得21」はJR九州インターネット列車予約サービスでも購入することができ、共通のものとなっていますので省略させていただきます。

九州ネットきっぷ

JR九州インターネット列車予約サービスのみで予約・購入できる片道きっぷで、当日予約可、割引率は当日予約・購入可であるにも関わらず、なんと最大30%ほどになります。
ただし、JR九州新幹線内限定の区間・列車・設備・席数限定です。

九州ネット早特3

前述の九州ネットきっぷの早割きっぷ版です。
乗車日の3日前までの予約・購入という条件が付く代わりに割引率がさらに増え、なんと40%にもなる大変お得なきっぷです。

九州ネット早特7

前述の九州ネット早特3の購入期限を「乗車日の7日前までの予約・購入」、区間も博多~熊本・鹿児島中央のみと限定し、さらに条件を厳しくする代わりに割引率がさらに増え、なんと50%にもなります。

九州ネット早特14

前述の九州ネット早特7の購入期限を「乗車日の14日前までの予約・購入」、区間も博多~鹿児島中央のみ、購入できる人はJQカード会員のみです。
しかし、条件を厳しくする代わりに割引率がさらに増え、50%引きの九州ネット早特7からさらに10%安く片道700円ほど安くなります。

WEB早特3

JQカード会員という縛りをなくした、九州~関西間の区間の新幹線の利用がお得となり、JR九州インターネット列車予約サービスにて予約・購入する必要があるものの、手持ちのクレジットカード決済でOKなので、気軽に利用できる早割きっぷです。

設定区間は、新大阪・新神戸~熊本・鹿児島中央のみで、割引率は14%程度にとどまります。

九州新幹線2枚きっぷ

九州新幹線の自由席を利用できる2枚つづりの回数券タイプの割引きっぷで、割引率は区間によって異なるものの最大で20%程度です。
有効期間が1ヶ月あり、回数券と同様に片道2回、2名で片道1回、往復1回などの柔軟な利用がが可能で、非常に使い勝手のいいきっぷです。

九州新幹線日帰り2枚きっぷ

前述の九州新幹線2枚きっぷの有効期限が1日となったものです。

有効期限が1日となったことで、区間により割引率が最大32%程度までアップしますが、その一方、区間が「吉塚・博多から新鳥栖~新大牟田」、「博多~新玉名」のみと大幅に限定されてしまいます。

ガチきっぷ

18歳~24歳限定、乗車日3日前までの購入で九州新幹線の特定区間の普通車自由席の利用が大幅にお得となる年齢制限のある早割きっぷです。

利用区間は、「福岡市内~熊本・水前寺・上熊本・鹿児島中央」、「熊本・水前寺・上熊本~鹿児島中央」のみで、割引率は約50%と大幅割引となります。

ただし、ガチきっぷは大学生の長期休暇の時期にしか発売されません。

また、ガチきっぷはJR九州の在来線特急列車自由席にも設定があり、次の発売期間は2019年3月1日~2019年3月31日の1ヶ月間となっています。

まとめ

新幹線の早割きっぷは、基本的にJR各社のクレジットカードでの決済が条件となることが多いです。

お住まいのエリアのJR社のクレジットカード、WEB列車予約会員に登録することをおすすめします。

また、それに加えて首都圏をはじめとするJR東日本エリアとJR北海道エリアに行く機会がある方は、JR東日本のえきねっとにも会員登録しておくと便利ですよ。
えきねっとの早割きっぷは、JR東日本のビューカードが必須条件ではなく手持ちのクレジットカード決済で割引特典サービスを受けることができます。

今回ご紹介した新幹線の早割きっぷを利用したことがないという方は、ぜひ利用してみてください。
新幹線の移動にかかる交通費がずいぶん安くなりますよ。

 



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