バイクを新しく買ったり買い替えようとした際、お金の心配をする人は多いはずです。
バイク本体の値段もさることながら、自賠責保険や自動車保険代、税金などの諸経費も多くかかります。

バイクローンはそうしたお金の不安を解消してくれる心強い味方ですが、お金を借りる場合に一番気になるのは金利ではないでしょうか。
借りる金額が大きいだけに利息も高くなるため、金利の差が非常に大きく影響してきます。

ローンを借りようと考えた際、購入するバイク屋や銀行でローンを組むのが一般的です。
バイク店でのローンは金利が高めに設定されていることが多く、インターネットを使ってどこのローンを借りるのが一番安く済むのか調べ、そこで見つけたところでローンを組むことも多いでしょう。

しかし、実はJAでもローンを取り扱っており、場合によっては銀行よりも安い金利で借りられることもあり得ます。
ただ、JAと関わりが薄いので具体的なイメージができないという人も多いのではないでしょうか?

そこで今回の記事では、バイクローンの基礎的なことに加え、JAのローンはどういうものなのか、どういった場合に金利が安くなるのかを説明します。
バイクローンを考える際の参考にしてください。

バイクローンはどこで入るのがお得なの?

まずは代表的なバイクローンの種類について説明しますね。

バイクを購入する時に使えるローンは以下のようなものがあります。

  • 銀行ローン
  • バイクメーカーや直営店のローン
  • バイク店のローン
  • カードローン

一般的に銀行ローンが金利が低く、カードローンが一番金利が高く設定されていることが多いため、バイクの購入する場合は、銀行ローンを利用している人が多いようです。

しかしカードローンは、バイクメーカーやバイク店ですぐに手続きができるというメリットもあり、カードローンを利用した方がよい場合もあります。

それでは、それぞれの概要やメリットを見ていきましょう。

銀行ローンは金利が低い

都市銀行をはじめとする各銀行で取り扱っているローンです。

各銀行によって金利や条件などは大きく違ってくるものの、他のローンと比べ金利は低い傾向があります。
ただし、申込条件は他のローンと比べて厳しめに設定されていることも多く、収入状況や信用情報などによっては審査に落ちてしまう可能性があるのがネックです。

審査の条件は主に返済能力があるかどうか、過去に延滞歴がないか等が重視されます。
安定した収入があり、収入に対して借り入れ金額が多すぎなければ返済能力は問題ないと見なされることが多いです。
多くの銀行では「1年以上勤務」「前年度の税込年収が200万以上」などを安定した収入と設定しているため、自分の年収を確認してみましょう。

審査にかかる時間は銀行によって大きく異なり、当日中に結果が分かることもあれば数日必要なこともあります。
あらかじめ、どの程度の時間が必要なのか確認しておいたほうがよいでしょう。

審査や契約時に必要書類としては、以下のようなものがあげられます。

  • 免許証や保険証などの本人確認書類
  • 源泉徴収票や所得証明書などの年収が確認できる書類
  • 見積書

これらはどこの銀行でも必要になるものであり、その他に銀行やローンの種類によって必要なものは違ってきます。

カードローンは使い勝手がいい

銀行ローンは金利が低いのが魅力的ですが、基本的にバイクショップでしか利用できない規約のところが多いようです。
インターネットオークションや個人契約などの個人どうしの売買では利用できなくなっています。

そうした場合に役立つのがカードローンです。
カードローンは使い道がかなり多岐にわたっているため、バイクの購入時にも使えます。
フリーローンとなるため、金利は高めのことが多いですが、他のローンが使えない際には心強い存在と言えるでしょう。

未成年のローンは利用について

免許が16歳から取得できることもあり、未成年に人気な乗り物がバイクです。
未成年でバイクを購入しようと考えた際、やはりお金のことが一番心配なポイントになることがほとんどでしょう。
アルバイトをするとしても、数十万という大金はすぐに準備できるものではありません。

そのためバイクローンを利用しようと考えても、銀行ローンやカードローンは20歳以上しか利用できないことがほとんどです。
未成年がローンを利用したいと思った場合、以下のような方法を取る必要があります。

  • 家族に代理でローンを利用してもらう
  • 親に連帯保証人になってもらいローンを利用する

一般的に、バイクローンは家族名義のバイクでも購入することが可能です。
親や成人済の兄弟などに代わりにローンを利用してもらえば問題ありません。
中には連帯保証人を付ければ未成年でも利用できるローンもあるため、どのような方法があるか銀行やバイク店などに確認してみましょう。

また、未成年の場合は返済額は特に注意することが必要です。
無理のない範囲で借り入れるような返済計画を組まないと、周囲に迷惑を掛けることになってしまいます。
自分の収入で十分返せる程度の金額でローンを利用することを心がけましょう。
ローンの利用経験のある親や兄弟に相談すれば安心です。

ローンの頭金は絶対必要なのか

バイクローンに限らず、ローンを利用する際に頭を悩ませる大きな要素の一つが頭金です。
頭金とは、ローンの申し込み時に支払うまとまったお金のことを言います。

頭金はローンを利用するなら絶対に必要だと思われることが多くありますが、実はバイクローンにおいては絶対に必要なお金ではありません。
頭金を準備するメリット、デメリットは以下のようなものがあります。

メリット

  • 審査に有利に働く場合がある
  • 毎月の返済額が少なくなり、結果的に返済総額も少なくなる

デメリット

  • まとまったお金が必要

頭金はまとまったお金を契約時に支払う仕組みです。
まとまったお金を準備できるということは十分な貯金ができている、返済能力が十分にあると見られることがあり、審査に有利となる可能性はあります。

頭金はバイクの購入額にもよりますが、数万から10万円程度で十分なことが多いため、無理なく用意できるのであれば頭金は準備しておいたほうがよいでしょう。
あくまで「多少有利になる場合がある」というだけなので、準備できない場合でもさほど気にする必要はありません。

しかし、頭金を支払うということは、その分借り入れ総金額が減り、支払うべき利息も少なくなる。というメリットがあります。
自分の用意できるお金と返済計画を見比べ、納得のいく方法をとりましょう。

デメリットはまとまったお金を一度に支払う必要があることです。
無理をして貯金を使ってしまうのはやめましょう。
あくまで、頭金として払っても問題ない額に留めておくことが必要です。

JAのバイクローンは誰でも利用できる

JAに対して「農業をやっている人しか利用できないのではないか」という疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、農業をやっていない人でもJAローンを利用することはできます。

JAは農業者を中心とした組合員が、農家の生活や事業を助け合うことを目的として作られた組織です。
組合員とは組合に加入している人のことであり、地元のJAに出資金を払い込んで手続きを行うことで組合員になることができます。
組合員には農業を仕事にしている「正組合員」と農業以外の仕事をしている「准組合員」の2種類に分かれており、農業をしていない場合でも組合員になることは可能です。
組合員以外の人でもJAのサービスを利用することはできますが、一部のサービスは利用することができません。

JAのローンを利用するためには、組合員であることが条件です。
そのため出資をして組合員になれば、農業をしていなくてもJAでローンを借りることが可能になります。
正確には「バイクローン」ではなく「マイカーローン」という名称ですが、バイクの購入資金として借りることも可能なローンです。

JAローンの金利は非公開?

組合員にさえなれば農業をしていなくてもJAのローンを利用できることはわかりました。
それでは、JAでローンを利用した時の金利はどのくらいになるのでしょうか。

実は、銀行やバイク屋のローンと比べ、JAのローンの方が金利が低いことは多々あります。
金利を調べようとしてインターネットで検索しても、詳細な金利が記載されているページはありません。
JAのローンは各JAでバラバラの金利が設定されているためです。
詳細な金利を知るためには地元のJAに問い合わせる必要があります。

また、JAではキャンペーンを行っていることが多いです。
キャンペーンの内容によっては通常金利から大きく引き下げられることもあるため、自分の場合では金利がどれくらいになるか確認すると良いでしょう。
キャンペーンは「特定の条件を満たすと金利を何%引き下げます」という形式で、該当する条件が多いほど金利が安くなっていくものが多いです。

条件には、例えば以下のようなものがあります。

  • JAの自動車保険に加入している、あるいはローン契約と同時に加入する
  • JAカードを持っている
  • 給与をJAの口座に振り込まれるようにする
  • 2回目以降の利用
  • インターネットからの申し込み
  • 公共料金の口座振替

それぞれのJAや時期によって条件は違ってくるので注意しましょう。

「1つ条件を満たすと何%金利を引き下げる」という内容のキャンペーンだった場合、複数該当するものがあればより金利が安くなります。
「1項目該当につき0.2%金利を引き下げます。ただし上限は0.8%です」というような上限を設定されていることがほとんどであるものの、キャンペーンによっては1%以上金利が下がる可能性もあり得ます。
その他のローンより大幅に安くなる場合もあるため、内容を見比べてみるのが大事です。

JAローンの注意点

JAのローンを組む際に念頭に置いておきたいことは、出資金を出すということと、共済推進を受ける可能性があるということです。

出資金とは、JAの資本金として組織の運営に使われるお金のことをいいます。
各JA毎に決められた最低出資額を一口として、金額を支払うことにより任意の出資証券をもらう仕組みです。
出資をしていることにより組合員の資格が得られ、各サービスの優遇や、配当金収入を得ることができます。

ローンを組む場合は必ず出資をして組合員になる必要があるので、ローンの頭金とは別に出資金を準備しなければなりません。

金額は各JAによって異なりますが、一般的には5千円前後であることが多いです。
出資金は解約すれば戻ってくるようになっていますが、解約手続きをしてすぐに支払われないことも注意点の一つになります。

というのも、出資金は年に一度開催される総代会による議決で承認を受けて返却される仕組みになっているからです。
解約のタイミングによっては最長で1年近く時間がかかる可能性はあるため、出資金をいつでも返してもらいたいという人は避けた方が無難かもしれません。

また、JAでは生命、損害ともに共済を取り扱っています。
共済とは「お互いにお金を出し合って助け合う」という意味を持ち、保険とほぼ同じと考えて問題ありません。
生命共済、火災共済、自動車共済などが代表的なものです。

JAは共済事業の拡大も重視しており、利用者に対し案内や営業活動を行っています。
営業方針は各JAによって違いがありますが、どのJAも新規契約獲得に向けて活動していることがほとんどです。
担当者や店舗によってはローン利用者にも営業を行うこともあることは覚えておいた方が良いでしょう。
そうした営業活動を受ける可能性があるのが嫌だという人は、JAでローンを利用することは避けた方が良いかもしれません。

まとめ

JAのローンはキャンペーン中に条件を満たせば他の銀行ローンに比べて安い金利になることもあります。
農業者以外でも出資をすれば利用することはできますが、出資金の取り扱いについては注意が必要です。

JAは良くも悪くも地域密着型の組織であり、その地域によって雰囲気が全く変わってくるため、一度実際に足を運んだ方が雰囲気をつかめるかもしれませんね。