あなたが今、様々な規模の金融業者を回ってキャッシングの申込をしていた人とします。
しかしどこからも断られてしまって借入ができません。

スマホなどのネットで「キャッシング」と検索して、自分でも貸してくれる金融業者はいないか探していると、その中に「ソフト闇金」という聞き慣れない言葉と共に、いくつかの金融業者の名前が上がってきました。

それらのサイトをチェックしてみると、

  • ブラックでも借入OK
  • 誰でもご融資
  • 審査なし

などと書かれています。

そんな時あなたならどうしますか?

 

とりあえず連絡だけでもしてみようかな。と思うかもしれませんね。
しかし、連絡を入れるのは少しだけ待ってください!

この記事では、ソフト闇金についてまとめています。
これを読んでから行動を起こしても遅くありません。

ソフト闇金とは

闇金のイメージは、法律を守らず暴利で貸金業を行う悪質業者、返済ができなくなると途端に態度を豹変させ暴力的な取り立てを行う業者、などではないでしょうか?

それではソフト闇金は、闇金業者なのでしょうか?
それとも合法的な金融業者なのでしょうか?

 

答えはズバリ、闇金同様違法業者です。

合法的な金融業者なら必ず国や地方公共団体へ出している「業者登録」もなく、当然貸金業者の管理団体である日本貸金業協会にも加盟していません。
さらに貸金業者なら必ず守らねばならない、金利を上限で制限する法律「利息制限法」「出資法」や総量規制のルールも破っています。

「ソフト闇金」でネット検索すると、すぐに多くのソフト闇金業者の名前がヒットしてきますが、サイトの作りも明るくてきれいなイメージで、大手の消費者金融業者のサイトと遜色ありません。
サイトイメージだけだと、あたかも合法的金融業者と間違ってしまいそうです。

「闇金」だと、すでに怖いイメージが定着しているので、大半の人は借りるのを躊躇(ちゅうちょ)しますが、「ソフト闇金」だとなんとなく怖くない、むしろ優しい響きになります。
まさにソフト闇金はそこを狙って商売をしているのです。

さらに、ソフトは外見的なイメージだけにとどまりません。
以下の商売の根幹にかかわる部分でも闇金の怖いイメージを払拭して、イメージ転換を図ろうと画策しています。

金利面がソフト

闇金なら10日で3割から5割ぐらいの利息を取りますが、ソフト闇金は10日で1割から3割とやや穏やかになり、ソフト感を出そうとしています。

もちろんこれがソフトかどうかは、後でまた詳しく説明しますが、これが実態です。

対応もソフト

昔の闇金は怖そうなヤクザ風の人が経営しているイメージが強かったのですが、今のソフト闇金の担当者は、ホスト風のイケメン、もしくは見た目紳士タイプと、かなり路線をソフト化させています。

取り立てがソフト

取り立て行為も、昔の闇金は返済しない人に対して、相当きつい言葉を投げつけたり、時には暴力的な行為に及んだりと、恐怖を前面に押し出した取り立て行為をやっていました。

しかし、今のソフト闇金は返済の遅れに対して、

  • 理解を示して返済日を延ばす
  • 金利など支払い条件を緩和する

など、意図的にソフトなイメージを顧客に与えて、好印象を持たせるような対応をしています。

ソフト闇金が生まれた背景

2006年に公布され、2010年に完全実施された改正貸金業法は、消費者金融業界に大きなダメージを与えました。

総量規制では、貸金業者での借入総額を本人年収の3分の1以内に留め、金利面では出資法・金利制限法で、融資額ごとに上限金利を年15%~20%以内に定めたため、貸金業者は商売で大きな制約を受けざるを得ませんでした。

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その影響は、改正に伴う過払い金請求の余波もあって、ピークには3万社を超えていた消費者金融業者が現在では2千社以下に激減する状況にまで至っています。

しかし世の中には、小口のキャッシングを常に必要としている利用層は一定数いるので、これまで消費者金融を利用してきた層のうち、規制実施により利用できなくなった人たちは、どこかに新たな借り入れ先を見つけなければなりません。

さらに最近まで、消費者金融業者に代わって、カードローン市場の主役になりつつあった銀行カードローンが、「過剰融資」と世間の批判を受けてから、銀行が一斉に総量規制の内容に沿った自主規制の姿勢を取り始めています。

そうなると、いよいよ合法的な貸金業者からは融資を受けられない層が、キャッシング市場から完全に締め出される結果になり、そのニーズを狙ってヤミで金融業を営む業者が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)するようになるでしょう。

そしてその主役となるのが、闇金に代わってあらたに登場してきたソフト闇金です。

ソフト闇金のターゲット

ソフト闇金が狙っている人たちはどのような人たちなのでしょうか?

それはズバリ、「借金に対する感覚がマヒしかけている多重債務者」、あるいは「社会的に何かを欠いている弱者層」です。

某ソフト闇金のサイトから、彼らがターゲットとしている貸出対象者を抜粋してみました。

  • 任意整理・自己破産等の債務整理経験者あるいは債務整理中の人
  • 専業主婦
  • 年金生活者
  • 自営業者
  • パート・アルバイト
  • 生活保護受給者

いずれも審査が厳しい消費者金融業者なら、融資を拒否される可能性のある対象者ばかりです。
しかしソフト闇金は、まさにこの人たちをターゲットに、甘い言葉とソフトな対応で違法な融資をすすめてきます。

自己破産経験者にもソフト闇金は平気で金を貸してきます。

なぜでしょうか?

それは彼らが過去に多重債務者であり、本質的にお金に弱いことを知っているため、ソフト闇金としては格好のターゲットだからです。

ただ、そのためには、自己破産経験者が現在、更生して普通の仕事で給与を得ている必要があります。
いくらソフト闇金でも、無職の人にアプローチしても貸し倒れになるだけなので意味ありませんからね。

また収入のない専業主婦がなぜソフト闇金から借れるかというと、夫の収入を当てにしているからです。

もちろんソフト闇金は「配偶者の勤務先には在籍確認の連絡などしない」と専業主婦を説得します。
しかし、一方で巧妙に配偶者の勤務先や電話番号など、肝心な個人情報は取って、いざという時の取り立てに備えているのです。

年金生活者ならいざ知らず、生活保護受給者まで融資の対象にするなんて、通常の金融業者の感覚ではありえませんが、これがソフト闇金の世界では常識なのでしょう。

ソフト闇金は、年金生活者や生活保護受給者に年金や保護費の受給日を聞き出して、その日を返済日にさせます。
お金を貸した後、受給日当日にソフト闇金担当者が、わざわざ受給先まで出向いて、お金を受け取った利用者から即日貸金を回収する念の入れようです。

それをこの業界では「親切でやっている」というらしいのですが、本当にずるがしこい戦略ですね。

いずれにしても、ソフト闇金と名乗って「印象の良い親切な闇金業者」を装ってはいても、本質は旧来の闇金業者と何も変わっていないと考えるべきです。

ソフト闇金の特徴

違法業者といえば法外な金利ですが、他にも特徴があります。

金利水準

某ソフト闇金の公開サイトから返済表を抜粋しました。

元金1万円から10万円まで、それぞれ2週間借りた場合の、いくら手元に残るかの一覧表です。
ほとんどの業者が利息以外に手数料も取る慣行となっています。

支払事例:返済周期2週間・利息は一律30%

借入額利息手数料振込金
10,000円3,000円3,000円4,000円
20,000円6,000円3,000円11,000円
3,0000円9,000円3,000円18,000円
40,000円12,000円3,000円24,000円
50,000円15,000円3,000円32,000円
……………………
……………………
100,000円30,000円3,000円67,000円

5万円借りたとしても、はじめから利息・手数料は引かれるので、手元には3万2千円しか入ってきません。
10万円借りた場合は、6万7千円です。
しかも確実に2週間後には元金をそのまま支払わねばなりません。

つまり、10万円を借りて2週間で全額返済すると考えた場合支払う金利は、

  • ソフト闇金…約33,000円
  • 一般的な消費者金融…約690円

※消費者金融の金利は一番一般的な年利18.0%で計算
となります。

わざわざ比較することを止めてしまいたくなるほど、バガバカしいレベルですよね。

これがソフト闇金の実態なのです。
クレージーとしか言いようがありません。

小口で短期の貸出

小口で短期の貸出なのもソフト闇金の特徴です。
主役が闇金からソフト金融になっても、貸してくれるのは、長くて10日間から2週間程度までで、後は相手の胸三寸となります。

もともと違法業者を自ら認識している業者ですから、警察等の摘発を恐れて長期の貸出には応じません。

いつでも摘発から逃げられるように、営業所などは持たず住所を絶えず移動させ、連絡方法も簡単に追跡されないよう違法に手に入れた携帯電話やメール、LINEを利用しています。
そのため、融資額も10万円以下がほとんどで、大きくて30万円程度となっています。

取り立ては最初ソフトからやがてハードへ

ソフト闇金を名乗っているので、最初は利用者から信頼を勝ち取るため、色々ソフトに対応してくるでしょう。
返済が難しくなってもしばらくは、返済期間を待ってくれるなど、甘い対応に応じてくれるかもしれません。

しかし本質が闇金と変わらない以上、脅迫や暴力的な方法は使わないにしても、取り立ての方法はより巧妙化しています。

たとえば、返済が困難になった人に対して、元金の一部をなしにするとか、支払金利を低くすることを条件に知人を紹介させる。というのも方法のひとつです。
「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、借金で首が回らない人は、同じような環境にある人を知っていることも多く、ソフト闇金はそこを突いて人を紹介するよう強いてきます。

そして一旦その無限ループにつかまると、知人共々なかなか抜け出すのが難しくなります。
その結果、ソフト闇金は、利用者に元金の返済をさせず、金利だけを延々とむさぼり続けるような状態になるのです。

ソフト闇金の対応で注意すること

違法金利は支払う必要がない

出資法は貸金業者を取り締まる法律です。
その出資法第5条2項で、貸金業者が融資に際しつけられる金利の上限は年20.0%と決められています。
つまりその金利を超えた貸金業者が融資をした場合、法令違反となり刑事罰の対象になるのです。

さらに登録業者・無登録業者問わず、業者が年109.5%を超える利息で貸付契約を行った場合は、その契約自体が無効で、利用者は一切利息を支払う必要がありません。

金融庁のHPにもしっかりそのことは書かれています。
※参照元:金融庁

ソフト闇金は違反であることを知った上で、非合法な貸金業をしているのです。

個人情報を提供しない

安易に業者にコンタクトを取ったり、業者サイトにスマホ等からアクセスして、個人名や電話番号、勤務先等の個人情報を提供してはいけません。
一旦相手に個人情報を提供してしまうと、すぐにそれはリスト化されて、同業者間で共同利用されてしまいます。

携帯電話・個人口座・カードを渡さない

闇金業者が、融資の条件の見返りに持ち出してくる条件がこれら、携帯電話や個人口座通帳、付属のキャッシュカードの提供です。
この傾向は主役が闇金からソフト闇金に代わってもあまり変わっていません。

いますぐお金が欲しい状態に追い込まれている人だと、ソフト金融の依頼してきていることがいかに異常なことかの判断力も欠いていることも多く、もっともらしい理屈で言われると簡単に応じてしまいます。

新規で契約した携帯電話や、口座通帳・キャッシュカードを相手に郵送、もしくは手渡しで渡してしまうと、それらは二度と戻ってきません。
業者がそれらを犯罪に使うことはミエミエなのですから。

携帯電話などの支払いも含めて、その重い代償を払わされるは利用者自身です。

いざトラブルとなって、警察等に相談し相手にコンタクトを取ろうとしても、すでにその業者は雲隠れしているので後の祭りでしかありません。
当然教えてもらった連絡先はデタラメなので、利用者が泣き寝入りするしかないのが目に見えています。

ソフト闇金に手を出す前に

いくら当座のお金が欲しくても、ソフト闇金には手を出さないでください。

すでに合法的な営業をしている貸金業者から全ての門戸を閉ざされてしまった人に対して、ソフト闇金を利用するなと説得してもなかなか難しいこともわかります。

しかし、数万円をソフト闇金業者から借金をしてしまったために、その何倍もの苦痛を味わうことなりかねません。
少しだけ立ち止まって別の解決策を探してほしいのです。

たとえば、多重債務者になってもう支払いが限界にきている人ならば、コンサルや弁護士等の専門家の無料相談を利用すれば、借金の程度によって任意整理、あるいは自己破産等の法的処理による借金の無効化や減額等ができるかもしれません。
さらに、日本は世界でも最高水準の福祉制度があるので、生活福祉資金貸付制度や生活保護などの公的扶助を利用すれば、生活を立て直すことも可能です。

ただ、生活保護を受けつつ、その上にソフト闇金を利用しようとする人には、私の説明は説得力を欠くかもしれません。

それでも、ソフト闇金と関わりを持つ前に、もう一度安全な方法で解決を探る方法はないか考えてみてほしいのです。